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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる12年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

有給休暇を取得させることの大変さ

 今年4月から順次施行される働き方改革の中で、意外と企業関係者が頭を痛めているのが、有給休暇を年5日は必ず取得させる義務です(10日以上付与した労働者に限る)
今朝の朝日新聞の労働関連の頁に小さくあった職場のお悩み投稿欄的な個所に、大企業の管理部門関係者だという40代男性からの投稿がありました。
有給休暇を取得しようとしない社員もいて、強く言うと逆切れするようなこともあり、そうすると部下とうまくできない中間管理職と会社からも見られてしまい、辛い立場になってしまうというお嘆きです。
本来、有給休暇は労働者がとりたいときにとる、使用者はそれに対して、業務に支障をきたすときには変更を申し入れることはできますが、原則としていつ取得してもいいような備えをしておくのは使用者側の責任とされますから、何人も取得する人が重なってしまったとか、天災事変などよほどの事情で業務が回らないなどの理由がない限りは、使用者側から変更することはできません。
今般の改正は、使用者側が時季を指定するという、いわば原則とは逆の状況になるわけです。

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36協定書にある「労働時間」

4月から施行される(中小企業は来年4月から) 時間外労働の上限規制について、ある関与先から質問を受けてお話するうちに、いろいろ感じるところがあったので、書いておこうと思います。
現行の36協定書には、時間外労働、休日労働について記載するのですが、ここに記載するのは、あくまでも1日8時間、1週40時間という法定時間を超える時間であり、ここに記載する休日労働は1週1回、または4週間に4日の法定の休日のことです。
ですから、会社で決めている労働時間が1日7時間半だったら、8時間までの30分は36協定書に記載する時間外労働とはなりません。
割増賃金を支払うか支払わないか、率をいくらにするかなどについても会社の裁量で決められる時間となります。
会社で決めている労働時間は「所定労働時間」として「法定労働時間」とは区別しています。
所定労働時間が8時間であれば、残業時間はすべて法定時間外労働となりますが、意外と8時間ぴったりではなく、7時間45分とか7時間50分とかの会社もあります。
4月から適用される新しい36協定書の書式には、法定時間外労働と所定時間外労働を両方記載する書式となっていて(所定時間外労働は任意)、そのあたりの混同については行政側も感知しているようです。

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働き方改革法は実現できるのか?

今年の4月から 順次施行される働き方改革関連法ですが、日本・東京商工会議所が公表した「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査」(調査対象全国の中小企業2881社)によれば、法律の内容について「知らない」と回答した企業は、①「時間外労働の上限規制」が39.3%、②「年次有給休暇の取得義務化」が24.3%、③「同一労働同一賃金」が47.8%、④「中小企業への月60時間超の割増賃金率の猶予措置廃止」が51.7%、⑤「労働時間等にかかる管理簿の作成義務」が53.0%を占めたそうです。
それらについて、「対応済、対応の目途がついている」と回答した企業の割合は6割に満たず、特に「同一労働同一賃金」については36%だったそうです。
多分、社労士が関与している事業所はいろいろ説明を受けて、就業規則の改正、賃金制度の見直し、労働時間の削減など、できることはどんどん着手していることと思います。
以前、先輩社労士から聞いた話によると、日本全国あまたある中小企業で社労士と契約しているのは3割ぐらいだそうですから、そうでない事業所は、行政のHP等で調べたり労働局に確認したりして対策しているのでしょうか。


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おろそかになりがち?安衛法

 年末、年始に、ブログでは書けないあんなこと、こんなことがいろいろありまして、何とか落ち着いたのが今月半ば過ぎぐらいでしょうか。
気がつくと方々に「恵方巻」の旗がはためいています。自慢じゃないですが、私は恵方巻を食べたことがない。食べたいと思わないから。恵方巻をお好きな方には申し訳ないですが、私にはおいしそうには見えないし、どこそこの方向を向いて食べるとか、あまのじゃくな私にはどうもそういうのがしっくりこないんですね。
でも、毎年の季節を知るツールにはなっています。お正月気分も終わり、寒さももうあとひと月の頑張りかなというのが、私にとっては恵方巻の旗を見かけるころです。
最近、全国的にインフルエンザが流行っているようで、職場でも注意が必要です。
冒頭の「あんなこと、こんなこと」とは関係ありませんが、年末に、お客様から「休養室」についてお問い合わせがあり、「労働安全衛生法」、他の労働法に比べて、ちょっと不勉強だったなと反省したところです。

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労働者か否かのグレーゾーン

 大手楽器販売会社で英語講師として働いている女性たちが、労働組合を結成して自分たちの「労働者性」について会社と交渉したいとしているという報道がありました。
当該女性講師Aさんは会社と「個人事業主」として契約しているらしく、多分、請負契約、または委任契約をしているのではないかと推察されます。
Aさんは英語に関係する仕事がしたいと、この会社の運営する英語教室の講師となって20年、報酬は生徒数に応じた歩合制で安定せず、月20万円に満たないそうです。会社から交付さる源泉徴収票には「給与所得」とあるのに、年金や健康保険がないのを疑問に思い、労働局に相談に行ったところ、「あなた方は労働者じゃないから」と言われ、初めて自分の置かれている状況を知り、将来に不安を覚え、仲間と税務署や労働組合をたずねて勉強した後、労働組合を結成したと記事にありました。

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「働き方改革」労働安全衛生法の改正

当地は、樹々が色づきはじめました。歩道に枯葉を見つけるようになり、晩秋から初冬という私の好きな季節の到来だなと思う今日この頃です。
さて、このところ、必要があり働き方改革関連の労働安全衛生法の改正について調べています。私の場合、労働安全衛生法は、労働基準法などに比べるとあまり条文も読まないし、地味めな法律というイメージなのですが、今般は私だけかもしれないけれど、「ほぉー」という改正がありました。
それは、66条の8の3で、事業者に対する労働時間の把握義務を条文化したことです。条文をそのまま記載しますと、
「事業者は、第66条の8第1項又は前条第1項の規定による面接指導を実施するため、厚生労働省令で定める方法により、労働者(次条第1項に規定する者を除く)の労働時間の状況を把握しなければならない。」とあります。
これを読み解くには条文、省令など根気よく追っかける作業が必要ですが、要するに、長時間労働をして疲労の蓄積のある労働者について本人の申し出により医師による面接指導を実施する義務が事業者にはありまして、そのためには労働時間を把握しなければならないから、ちゃんと把握してくださいということが法律条文になったということです。

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退職の申出と就業規則について考える

 先週、所属する社労士会の自主研究会で、退職する従業員が引継ぎをしないで辞めてしまう事例についての原稿が提出され、いつものように経験談などを踏まえていろいろと意見が出されました。
就業規則には「自己都合退職する場合には引継ぎを必ずしなければならない」「しない場合は懲戒処分もあり得る」などと記載するのが普通だと思います。
しかし、従業員側が有給休暇を消化するために休んでしまい、引継ぎが不十分になる場合もままあるケースです。
有給休暇は原則としていつ取得しようと労働者の自由ですし、退職する場合には業務に支障をきたす場合に使える「別の日にしてもらいたい」という会社側の権利も使えません。
最も望ましいのは、情報を共有化して、急に誰かが辞めたり休んだりしても困らないシステムを作っておくことで、原稿の結論もそこに至っています。
その中で、退職を申し出るのが3か月とか1か月とか書いてある就業規則について、「違法ではない」という話がでました。

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同一労働同一賃金への道のり(2)

先週、23日に同一労働同一賃金についてちょっと書きましたが、あれから、私もいろいろ勉強しました。特に、今年6月1日に最高裁が出した関連の二つの判決についても判決文など読み直してみたり、猛暑で外に出ない分(今日は朝からいくらか涼しいです)知識を深める時間にあてることができました。
二つの事案は、両方とも労働契約法20条を根拠に正規雇用者との待遇の差が法律で禁止されている不合理なものであるとした非正規雇用者の提起した裁判です。
どちらも運送会社のドライバーですが、一方(長澤運輸事件)は定年退職後に再雇用され有期の嘱託となったが、同じ仕事なのに一部の手当がなくなり(それに代わり歩合給は引き上げた)賃金が79%に下がった事案、他方(ハマキョウレックス事件)は有期の契約社員として雇用されているが、正社員と業務内容は変わらないのに各種手当(無事故手当、作業手当、給食手当、通勤手当、皆勤手当、住宅手当)、一時金、退職金などが支給されないのは不合理とした事案です。

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