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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

企業はセクハラに敏感になるべし

「セクハラ」は平成元年の「新語・流行語大賞」だそうです。
それから、20数年ですから、セクハラはよくないという世の中の認識も広がったと思います。
平成19年施行の改正男女雇用機会均等法で、職場における性的言動に対する企業への管理措置義務が設けられました。
法律的には、企業は職場内の性的言動について周知・啓発活動をするとともに、相談窓口を設置したり、事が起きたら適切な措置、対応をしなければなりません。
昨日、最高裁で出た判決は、セクハラ加害者に対して厳しい処分をした企業側を勝たせて、セクハラについては、通常の懲戒処分とは多少性質が違う点を認めたようにも感じます。
セクハラをした加害労働者をいきなり出勤停止して降格(課長代理から係長へ)処分としたことについて、重すぎるとした労働者側の訴えを退けたもので、処分は重すぎるとした高裁の判決をくつがえしたものです。

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採用に対する企業の責任

サッカー日本代表のアギーレ監督の契約解除について、監督は労働法上の労働者ではなく、あくまでも独立した個人としての契約だと思うので、労働法は関係ないと思いますが、身辺調査の甘さを指摘する報道もあります。
昨日もちょっと書きましたが、私は、採用する側に相当な責任があると考えています。そういう裁判例などあるかなと手持ちの判例集などをちょっと見てみました。
大学教授が前の職場でのセクハラ、パワハラを隠したまま採用されますが、それが発覚して解雇された事例で、解雇無効としたものがありました。(
S学園地位確認等請求事件東京地判平24.1.27)

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企業に求められるメンタル不調への配慮

昨日の報道によると、就労前にうつ病との診断を受け、投薬治療を続けていた労働者が自殺したことについて、労災と認める判決が東京地裁であったそうです。
新聞記事だけの情報なので、細かいことはわかりませんが、これは企業一般にとっても労働者一般にとっても厳しい判決かなという感想をもちました。
企業は、労働者のメンタルヘルスに対して一層の配慮が必要になるでしょうし、労働者側については、服薬していれば普通に働けるような人でも、企業がリスクを恐れ採用しないというような動きにでてしまうかもしれません。
新聞記事によると、外食チェーン店に勤めていた女性が2006年8月に店舗責任者となった後、アルバイトが相次いで辞めるなどしたため対応に苦慮して、12月に自殺したことについて、過重な労働が原因だとして遺族が訴えたもので、裁判になったということは、管轄の労働基準監督署は労災と認めなかったのでしょう。

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丸刈り強要の教員の解雇は有効

ちょっと前ですが、車で移動中にラジオを聞いていたら、高校野球を長年取材しているフリースポーツライターらしき人がでていて、高校球界はすっかり勝利至上主義で有名校ほどその傾向が強いと語っていました。
ある甲子園出場常連校の試合では、塁に出た選手が相手キャッチャーのサインを盗むなど朝飯前、負けそうになると相手主力打者に故意にデッドボールをするなどをするそうです。
あるとき、ピッチャーと話すキャッチャーの口元を見て「デッドボールだ」と言っているのをみて、試合後、他の第三者とともにビデオで確認すると、やはりそう言っているように見える。実際にデッドボールだったため、そのキャッチャーに直接問いただしたところ、「てめえ、書けるもんなら書いてみろ」と反省の色もなくやくざまがいの態度だったとか。
有力選手をお金を使って連れてくる高校側の態度にも問題があるとか、いろいろと、高校球界の「闇」みたいなことをしゃべっていて、真偽のほどは私にはわかりませんが、興味深かったです。。
指導者の指導の仕方にもかなり問題があるのかなと思いますが、判例集を見ていたら、生徒に丸刈りを強要したテニス部顧問教諭の解雇を有効とした判例がありました。

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求人票と労働条件が違う場合のホットライン

厚生労働省は、ハローワークの求人票と実際の労働条件に違いがあった場合の相談窓口として、「ハローワーク求人ホットライン」を開設しました。(参照)
平成24年度の調査結果が同時に発表されていますが、ハローワークへの苦情件数は7783件です。多い順に、賃金(26%)、就業時間(18%)、選考方法、応募書類(13%)、職種内容(11%)雇用形態(9%)、休日、社会保険・労働保険(ともに8%)となっています。
求人票より良い条件であれば誰も文句を言いませんから、すべて書かれていたより悪かったということなのだろうと思います。
周知用リーフレットには「賃金が低い」「仕事の内容が違った」「正社員のはずが非正規だった」などの例が挙げられています。

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労働者の精神疾患は会社にとって重い負担

精神的な病気になる労働者が増えているようで、先週、所属する社労士会の研究会の例会の席でも、産業医を探すのに苦労する、特に精神科系はいないというような話がでました。
いても3か月先まで予約でうまっていると言われたなどという話もありました。
精神的な病気でも私傷病の場合は個人に責任のあることで、本来は会社に責任のないことです(過重労働、セクハラ、パワハラ、いじめなど会社に原因がなければ)から、労働者本人が体調に気をつけておかしかったら医者に行くなどの対応をするべきです。
しかし、会社ももし不調を知っていた場合には、精神科医による健康診断を実施するなどして、必要な場合は治療を勧めたうえで休職等の処分を検討して、その後の経過を見るべきだとした最高裁判例があり(日本ヒューレット・パッカード事件最判平24.4.27)、私も必要があって調べたのですが、会社は大変だなーと思いました。

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労基法3条における差別的取扱い

労働基準法第3条では、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として労働条件を差別してはいけないとしています。
この規定に違反するとして外国人研修生が賃金その他の差別的扱いを違法として訴えた裁判例が、判例集に掲載されていてちょっと興味深かったのでご紹介したいと思います。(東京地判平24.4.20デーバー加工サービス賃金等請求事件)
外国人研修生制度は、発展途上国の人に日本で技術を習得してもらって、本国に帰りそれを活かしてもらうといういわば国際貢献の制度ですので、本来は労働者性がなく労働基準法の適用からは外れます。しかし、近年、人手不足の中小企業などで安い労働力として受け容れ、普通に仕事をさせてしまう例があり、そのような場合には、裁判などでも「労働者性」が認められています。
この裁判もその流れだと思いますが、他の正規労働者との差別がどの点が不合理で、どの点が合理的と考えるかについて具体的に示しています。

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午前2時以後労働は無理?

いわゆる残業代未払事件では、タイムカードもなく、そもそも労働時間管理をすることに関心の低い会社が訴えられることがあります。
労働者側は証拠として自分のつけた記録を提出するわけですが、客観的証拠としてすべてが労働者側のいうとおり認められることはまずありません。
裁判所としてもいろいろと検証します。
判例集で目にとまったおもしろい事例があるのでご紹介したいと思います。(
十象舎賃金請求事件東京地判平23.9.9)

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