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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる15年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

コロナ後遺症と労災

 新型コロナ感染症について、症状の重さ等に関係なく半数ぐらいの人で何らかの後遺症があることがわかってきたようです。
嗅覚、味覚障害、脱毛、倦怠感などですが、ひどい場合はほぼ寝たきり状態になってしまうこともあるそうで、高校生からシニア世代まで年代に関係なく現れるようです。
多くは、時間の経過とともに治っていくようですが、時には長引いて、仕事にも行けず結局退職したりして大変な思いをする人がいるということが報道されています。
厚生労働省では新型コロナ感染症について、労災として認定できる場合を公表しています(
参照)。
職場で複数人(2人以上)の感染者が出ている場合や、人との接触が多い職場の場合は、明確に感染経路がわからない場合などは業務に起因して感染したと判断して労災として認めるようです。
厚生労働省の説明にあるように、労災と認められると8割の休業補償が受けられますし、治療費も負担することなく治療が受けられます。
該当する方は是非申請されるとよいと思います。

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過重労働は量だけではなく質も問題

 今日の朝日新聞の朝刊に過重労働の労災基準の見直しについて記事がありました。
現在、過重な業務が原因で脳血管系や心臓病などになった場合の労災認定基準については、発症前1か月の時間外労働が100時間を超えているかまたは6か月の平均の時間外労働が80時間を超えている場合という一応の目安とされる労働時間の基準があります。
病気の原因とされるストレスは労働時間だけでは測れません。業務中に大きな精神的ショックを受けた場合なども考慮される場合もあります。
しかし、どうしても「過労死ライン」として数字がでていると、まず、労働時間を確認して、それ以下の場合には認められない事例が多くなるようです。
記事によると、この基準は2001年にできたもので、睡眠時間が1日6時間程度確保できない場合に脳・心臓疾患の危険性が高まるという考え方が根拠となり、逆算して毎日4時間程度の残業をすると概ね月80時間の残業時間となるという計算になったとあります。

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労働条件の変更は同意があればできる

関与先からのご相談について、「答えは法律条文にあり」というのが私の考え方の基本です。もちろん、なんでもかんでも法律論をふりかざすだけでは解決できないということも経験上わかっています。しかし、万が一トラブルに発展した場合法令遵守していれば怖いものはありません。出る所に出た場合、法令という根拠に基づく行動は大きな力となり得ます。
それは、様々な裁判例の判決文を読んでいればわかります。
そんな大それた経験はしていませんが、それのミニミニミニ版ぐらいの経験は不肖私めもしております。
最初にひもとくのは関連法令。そして個別の案件により当事者の性格、状況等考慮して最適解を見つけるように努めます。
ということで、本日ひもといた法令は「労働契約法」です。

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在宅勤務の手当と報酬

 コロナ禍という予期せぬ災難によりさしたる準備もないままに在宅勤務を決行した企業もあることと思います。
在宅勤務になったときに会社から支払われた手当や経費は報酬となるのかならないのか、なるのであれば、税金や社会保険関連の事務に影響を与えます。
社会保険では大きく報酬が変動した場合に届出義務がありますし、報酬となれば課税対象ともなるからです。
基本的考え方は、労働の対価となれば報酬、経費などの実費弁償となれば報酬とはなりません。
厚生労働省の事務取扱要領を見ましたが、わかりやすいのは国税庁のHPです。私は、税金関係は門外漢ですが、必要なときに国税庁の関連サイトを確認する場合もあります。とてもわかりやすく記述されていて、なるほどーと思うときが多いです。
在宅勤務についても質疑応答形式でわかりやすく説明されているサイトがあります(
参照)。
その中からいくつか見ておきたいと思います。

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新型コロナ感染症 労災事例

東京都の新型コロナ感染症の確認患者数が毎日発表されていますが、都の行政当局のやりとりはFAXで行っているそうです。
誤送信した場合の情報漏れを防ぐため、個人情報部分を手作業で黒塗りしてから送るそうで、1件ずつそれを行うのですから、随分と手間暇がかかっているようです。
そんな話は2月か3月頃聞いて、どこの国のどの時代の話なのかねーと思いましたが、いまだにそれをやっているそうで、なんで変えないんだろう、非効率的なのはわかっているはずなのに不思議なメンタリティーを持つ人たちの集まりなのかねと思う今日この頃。
そこには、当然時間とエネルギーが使われ、それが税金がもとになっている人件費となっているのですから、税金の使い道にも関係してきます。
という具合に見えなかったものがいろいろ見えてくるコロナ禍、悪しき風習はこの際一掃されることを願います。
さて、会社などにお勤めしている方たち(法律上の労働者と定義できる方たち)が新型コロナ感染症にかかってしまった場合、労災と認定される場合もあります。
その具体的事例について先週厚生労働省が公表しています(
参照)。

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雇用調整助成金の活用

 最近、新型コロナ感染症の拡大により様々な企業が業績悪化の影響を受けているようです。
採用内定取消、派遣切りなどリーマンショックのときに起きたことがまた起きているようです。
雇用を守るのは企業の社会的責任だと思いますが、今般はなかなか先が読めないし、業種によっては落ち込み方が激しいということもあり、雇用の維持が難しくなっているようです。
そのようなときに、従業員を解雇せず、一時的に休業させて(出向させる、教育訓練を受けさせるこことも含む)雇用を維持する事業主に対して、以前から「雇用調整助成金」という雇用保険事業の助成金があります。
4月から6月まで大幅に拡充されて、今までより条件がよくなりました。
今般の感染症により業績が悪化したすべての業種に適用されます。

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傷病手当金と育児休業給付のW受給(2)

 11月26日付の記事で、表題の件について書きました(参照)。傷病手当金受給中に出産して育児休業に入った場合、傷病手当金を受給しつつ雇用保険の育児休業給付も受給できるかということが、私の所属する社労士会の研究会で話題になったという記事です。
傷病手当金は健康保険の給付、育児休業給付は雇用保険の給付で、出所が違うということと、併給に対する法的な規定が何もないため、併給できるだろうという意見があり、規定がない以上、そうかもしれないけれど、私としては釈然としないなと思ったのでした。
両方の受給で給料の100%超えるし、傷病手当金を受け取っている人は、そもそも労務不能の状態です。それに対して、育児休業給付は、労務はできるが育児のために労務を免除してもらい、その代わり給料が出ないまたは低額になった人についての給付で、すでに労務不能になっている人がなんでまた休業を要求するのかなと思うからです。
しかし、問題提起した当該会員が厚生労働省に問い合わせたところ、法的に規制がない以上出しますとの回答だったそうです。


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傷病手当金と育児休業給付のW受給

私が 所属する社労士会の研究会の定例会では、会員有志が提出したQ&A原稿(A4一枚程度)を出席者全員であーたらこーたら議論してより良い原稿に仕上げ、ご縁のある専門雑誌に発表させていただく活動を続けています。
それだけではなく、時間があるときなど、業務上疑問に思ったことなど「こんなとき、あなたならどうする?」的な話をすることも多々あります。
その場だけでは足りず、その後にメーリングリストで意見交換をするときもあります。
最近話題にのぼったことが表題とした「傷病手当金と育児休業給付のW受給」です。
ある会員の経験談で傷病手当金を受給中の人が育児休業給付を同時に受け取れるかという質問があり、管轄ハローワークに問い合わせたところ、傷病手当金を受給している間は、育児休業給付を申請できないとの回答を得たということでした。
傷病手当金というのは健康保険からの給付で、私傷病により労務不能となり連続して3日以上休んだ後、4日目から給料が支払われない(支払われて傷病手当金より少なければ差額支給)場合に受給できます。
育児休業給付は、雇用保険からの給付で満1歳までの子を育てている(要件にかなえば最大2歳まで延長できる)被保険者に対する給付です。

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