以前に、都内の予備校で社労士試験合格者を対象に、就業規則の実務についてお話したことを過去記事にしました(参照)。
そのときに、「初回の無料相談」から始まりその後に見積書を出してご依頼いただくか決めていただき、ご依頼いただくとなったら本格的なヒアリングをして就業規則の作成にとりかかる。というような私が実際に行っている仕事の流れのようなものもご説明しました。
それに対して、受講生の男性が、
「最初に見積書を出すというのがどうも納得がいかない。やっているうちにいろいろ変わる場合があるのではないか?」
という質問をされました。
実社会でいろいろ経験がおありなのかなと思われるような比較的年配の方だったので、そのような疑問を持たれたのかもしれません。
でも、最初にこの作業がいくらかかるかわからないということでは、誰も依頼する気にならないでしょうし、社会保険労務士は報酬を明らかにしていないといけないということを、社労士会からも言われています。
ということで、初回に1時間から時には2時間ぐらいになる場合もありますが、お話を聞いて見直しの場合には今ある就業規則をお預かりする、そして、見積書を作成するというのが私のやり方です。
職場における喫煙の問題などについてはいくつか過去記事にしました。(参照)
私も家族もタバコを吸わないので、タバコの値上げなどそれほど関心がありませんが、喫煙する人は買いだめをしたりして大変なようですね。
健康増進法に受動喫煙防止の努力義務が課せられてから、全面禁煙の施設が増えましたし、職場でも分煙制を進め、さらに休憩時間以外喫煙禁止としている会社も増えているようです。
受動喫煙の害が科学的に証明されていますし一部に過敏症の人たちもいるので、このような流れは、愛煙家にはちょっと気の毒かなとも思いますが当然だと思います。
会社が分煙制ではなく全面禁煙となっていた場合、喫煙する人は会社外に出るしかなくなります。
このときに、喫煙のために外出することは仕事をしていないことになるのだから、就業時間中は困る。休憩時間中以外喫煙外出は禁止。さらに、就業時間が過ぎて残業時間帯となった場合も外出禁止。
これってどうなんでしょう。
というのが、私の所属する研究会のメーリングリストで問題提起されました。
私は開業以来就業規則の作成見直しを中心に業務をしてきたため、多くの社労士がやっている労働保険、社会保険関係の手続業務というのをほとんどしたことがありません。
社労士としては自慢できることではないし、むしろ恥ずかしいことかもしれません。
それは手続業務を軽くみているということではなく、大雑把な性格で結婚以来家計簿もつけたことがないという自分には向いていないと思うからです。
何よりもやりたいと思わない、それが一番のポイントでしょうか。
大雑把な性格とはいっても、就業規則を作るときには細心の注意をはらって、かなり真剣に細かく精査しているつもりで、やはり、人間好きこそものの上手なりは本当だと思います。
そんな私ですが、就業規則作成のために事業主さんとお話していると、やるべき届出をしていなかったということに遭遇することがあります。
多くの場合、必要な事項を教えてあげてご本人に直接行っていただくのですが、今関与している会社は少しイレギュラーなケースだったので、窓口での説明が必要だと思い、私が直接やってあげることにして、昨日労基署とハローワークを回りました。
この度の日中のトラブルを見ていると、トラブルの落としどころというのはなかなか難しいと思います。
言われたい放題、やられたい放題で「中国というのは北朝鮮に似てるな」という前々から思っていたことが確認でき、こういうこちら側の倫理や道理が通じない国に経済的依存度を高める危険性が確認できたのですが、だからといってナショナリズムの台頭を喜ぶ一部の権力側の人たちに利用されないようにしたいとも思います。
私の座右の書である「悪について」(エーリッヒ・フロム著)では、極端なナルチシズムを他者に対する共感や理解を妨げるものとして、「悪」としているのですが、ナショナリズムは国家のナルチシズムであると看破しています。
ナショナリズムが台頭したらよいことなんて何もないだろうと私は思います。
さて、このところ増えている労使トラブルについて勉強しようと、先週の金曜日、土曜日に都内で開催された研修会に参加しました。
仕事がら厚生労働省のHPはしょっちゅう見ていますが、昨日用事があってチェックしていたところ、「厚生労働省に寄せられた「国民の皆様の声」の集計報告について」というサイトがあるのに気がつきました(参照)
本省と地方、地方自治体などで受け付けた電話やメールなどで寄せられたものを部局ごとに集計してまとめてあります。
本省も地方も労働基準局関係の数が多く、やはり労使トラブルや労働基準法についての問い合わせが多いんだなと思いました。
中には、「何故私の会社ばかりに監督指導がきて、明らかに法律違反をしている隣の会社に行かないのか」
という使用者からの問い合わせというか、クレームらしきものがあって、思わず笑ってしまいました。
ホリエモン氏や村上ファンドの村上氏(もうお名前を忘れてしまいました)、民主党小沢氏の秘書氏、など、検察というのは逮捕したい人を逮捕できるのかもしれないと思っておりました。
逮捕したい人というのは、規制の権力構造をこわしそうな人とかその関係者、社会の既存の枠内に納まらないようなちょっとぶっ飛んだような人とかです。
そのように逮捕しても、裁判では裁判官が供述調書とそれに伴う証拠となる物を精査して結論を出すため、証拠物が非常に大事になるのですが、その証拠物を改ざんされてしまうと、裁判官も正しい判断をくだすのは難しいし、何よりも公正な裁判などできなくなってしまいます。
そういうことはあってはならないと思いますし、まさかそこまではやってないだろう。いや、わからんかもしれん。と思っていたら、やはりそういうことがあったということが明らかになり、朝日新聞の朝刊に関連記事が掲載されてから、その日のうちに主任検事が逮捕されるという大変なニュースがありました。
先週記事にしたある手続ですが、何とか書けたと思いきやあることについて疑問が湧き、先輩に聞いたところ、「手続業務はその窓口によってやり方が違うから、電話して聞いちゃった方がいいわよ。形式的なことを聞くんだから恥ずかしいことでも何でもないし。」
と言われ、確かにそうだと思い、電話して聞いたところ、いろいろ丁寧に教えてくれました。
さて、その後またまた疑問が湧いてきたことがあり、他のことでも聞きたいこともあり、新しい「労働条件管理ハンドブック」(労働局で出している労務管理に必要な事項をまとめてある冊子)ももらいたいしなあと、今日は朝一番でさいたま労働局と同じビルにある労働基準監督署に行ってきました。
ここは、労働局の雇用保険の徴集課もあり、ハローワークでもらうような届出書類もそろうので、都合がいいビルです。
春から社内のある制度の発足のための規程づくりと、付随する就業規則他社内規程の見直しをしている会社の仕事が、ようやく大詰めを迎えていよいよ従業員代表者の意見書を作成する段階までこぎつけました。
就業規則本則の他に10個も別規程がありなかなか膨大な作業でした。
現行の就業規則については、原文を尊重しつつこのところの労働法の改正にあわせて、かなり手を入れましたので、変更点がすぐわかるように新旧比較表を作ったり、他の規程についても青文字、赤文字を駆使してどこがどのように変わったかわかりやすいファイルを作成しました。
事業所が互いにすぐ近くなのですが、3箇所に分かれているため3冊の作成です。
この作業の途中で以前に届け出た住所と違う住所が本社になっていることがわかり、また、一部事業所が被一括事業として届出をしていないことがわかり、普段手続業務はしない私ですが、ついでにそれらの届出もやってあげることにしました。
以前、先輩から手続業務から就業規則の依頼に発展することもあるから、手続業務はやった方がいいと言われたことがありますが、この会社は全く逆で就業規則作成から入り手続業務が発生したというわけです。
私はかねてより年金制度改革というのは、結局社会制度全般を見て場合によっては国民の意識改革もなければできないだろうと思っていました。
それは私だけではなく、多くの方も感じていることだと思いますが、昨日、社会保障審議会の年金部会の委員をしていらっしゃる方の講演を拝聴する機会があり、その方もやはりそうおっしゃっていました。
その講演は、私の所属する社労士会の私の所属する支部ではなくいわば隣接する支部の公開講演会という形で拝聴したものです。
その支部は、年に一度必ず公開講演会を開催して他支部の会員にも参加を呼びかけます。私も地域的に近いということもあり、また、他支部の雰囲気なども垣間見えるところが面白くて、毎年参加してきました。
特に、昨日は年金制度改革についてだったので、普段労働法に偏りがちな頭脳に年金のことも取り込もうと参加させていただいたというわけです。
昨日の民主党代表選挙はNHKをはじめ民法各局が生中継していて、それだけ注目度の高い選挙だったのですね。
私ももちろん注目していました。
どちらがなるかというより新聞、テレビでいうところの「世論」とネット上の「世論」とどちらが反映されるかなという意味で注目していました。
新聞各紙は少し前の世論調査でどちらが首相にふさわしいか、又はなってほしいかという世論調査で、菅氏70%台、小沢氏10%台と大々的に報道していました。
その後のネットでの同種の調査では60%台対40%台と小沢氏が勝っていたので、どうなるのかなあと注目していました。
テレビでいつも饒舌な政治評論家の皆様も口をそろえてどちらが勝つかわからないと言うし、さて、終わってみれば、一応大差ということにはなっていますが、党員、サポーター票は票数だけで言えば60%対40%で菅氏勝利ということで、新聞、テレビの調査ほどには差がついていなかったし、ネットでの調査で小沢氏が勝っていたけれど、やはり負けちゃったというところでした。
私はセキュリティソフトはノートンを使っています。
パソコンを買ったときについていたからというそれだけの理由で、毎年更新を続けています。
毎週1度必ず全スキャンをしていましたが、新しい版は勝手にスキャンをしてくれて、何かあれば知らせてくれるようになったので、それはそれで便利だなと思っています。
メールは有料でサーバーでチェックをしてくれる機能も使っているし、自分では安全にサイトを運営していると思っております。
ついぞ自分で自分の事務所のHPなど検索することがなかったのですが、1か月ほど前に何気なく「社労士事務所 きぼう」で検索してみました。
私はたいていGoogleを使うのですが、HPと当ブログと両方表示されました。
他には他の社労士事務所などが並びましたが、サイト名の横に緑色のチェックマークがあるのに気づき、そこをクリックすると「安全なサイトです」という表示が出ました。
ふーん、そういう評価をしているらしいとわかりましたが、当ブログは安全マークがついていましたが、肝心のHPは灰色の?マークがありこれは「未評価」の意味だとわかりました。
しかし、?といい、灰色といい、イメージは悪いですね。
写真は今年の猛暑が始まる少し前の頃、散歩に行った隅田川の永代橋付近から見た建設中の東京スカイツリーです。
スカイツリーは私がブログを始めた2006年に墨田区に作ることが決まり、2008年7月に着工後、日々少しづつ積み上げるように高さを伸ばしているようです。
私の地元のさいたま市でも誘致したんですが、あっさり敗れてしまったといういきさつがあり、このツリーには何となく注目しています。
当ブログも日々記事を積み上げるように発信しているうちに、昨日の9月12日でとうとうまるまる4年がたちました。
ご訪問いただく全国の皆様に心から厚く御礼申し上げます。
自分で経験できること、勉強できることはやはり限りがあるので、社労士会の自主研究会などへ行くと今まであまり興味をもたなかったことや、深く勉強しなかったことなどについて知ることができて、私にとっては貴重な場となっています。
昨日も定例会があったのですが、先月の定例会で出された断続的労働についての考え方や手続についての原稿に補足する形で、賃金の決め方についてわざわざ印刷してみんなに配ってくださった方がいました。
断続的労働の許可についての手続は、私は経験がなかったためどちらもとても参考になりました。今後、同様のケースに遭遇したときにすんなりできそうです。
もう少し調べてみようと今朝検索してみたら、配られた内容と同様のものが厚生労働省のリーフレットであることに気がつきました。(参照)
私の所属する社労士会支部では、毎年10月に新入会員の歓迎会を行います。
昨年だったか、一昨年だったか忘れましたが、開業30年以上、埼玉県社労士会でも要職にある大先輩が新入会員に激励のご挨拶をなさいました。
「皆さん、とりあえず来た仕事は何でも引き受けてください。わからないことは先輩に聞けばいいんですから。まずは仕事の依頼は断らないことです。そうすることによっていろいろ経験していけますから」
というようなことをおっしゃいました。
私もそのご意見に異論はありませんが、社労士として全てオールマイティにやっていこうと思っていない私の場合、どうしても「できない仕事」、「やらない仕事」というのが出てきます。
7日に開催された政府の「自殺総合対策会議」で厚生労働省が発表したところによると、2009年の自殺やうつ病による休業等の経済的損失が、推計で2兆7千億円にのぼるとの推計を発表したと報道されています。
自殺した人が70歳まで働き続けたとした場合の所得の合計と、休業しなければ得られただろう賃金所得、うつ病にかかる医療費などの合計だそうです。
随分多額だなあと思いますが、こういうことをお金で換算する意味というのはあるのかなあと思います。
何でもかんでも、経済効果とやらのお金による数値化、今風に言うとお金による「見える化」というのはいつ頃から始まったかなあと考えてしまいます。
もしかして、そんな風潮もうつ病を増加させている一因ではないかという気がしないでもありません。
異常な猛暑が続いていますが、季節は確実にうつろっていくようです。
昨日、所用で外出して歩いているときにふと空を見上げると、青空ですが何だか高く感じます。それは夏の間もくもくと大きくて勢いがあった雲が薄くなったからだとわかりました。
薄く筋をひいたような感じのところやうろこ雲のようなところもあって、これはもう夏の空ではないなと思いました。
夜、車で帰る途中、信号待ちをしていたときに虫の声を聞きました。
そういえば、暗くなるのが随分早くなりました。
こうなると、もう秋だなあと思います。
昼間は相変わらずすごく暑いし、夜も空気がもあっと熱いのですが、風はやはり8月の盛夏の頃とは違うように感じます。
本日の日本経済新聞の「働く」(13面)の下の方に「会社の常識 新入社員Q&A」という小さなコーナーがあり、質問に対して「社労士事務所きぼうの鈴木豊子特定社会保険労務士はこう話しています。」というような感じで記事中に私の名前が掲載されています。
よく新聞で記事内容について有識者の意見が載っていますが、そんな感じの扱いでしょうか。
実は、私は日本経済新聞をとっていないので、このコーナーのことは全然知らなかったのですが、先週、担当の方から直接お電話をいただいたのです。
厚生労働省が昨日平成21年の若年者(15歳から34歳まで)雇用実態調査を発表しました。(参照)
これは9,000箇所あまりの事業所(調査対象事業所のうちの約5割)の回答をまとめたもので、他に15,000人あまり(調査対象者の約6割)の個人に対する調査結果がまとめられています。
5~29人までの事業所はやや割合が下がりますが、96~99%とほとんどの事業所には若年労働者がいます。正社員もほぼ同率でどこの事業所にもいます。
業種によって多少のばらつきもあるのですね。
情報通信業はやはり非常に多いですし、鉱業、採石業、砂利採取業が58.2%とかなり低くなっています。
よほど小さな事業所を除いて15歳から34歳までの労働者というのはいるのが普通じゃないのかなと思うのですが、いない事業所もあるということはやはりここ10年ぐらい採用を控えているということなのでしょうか。
私は、労働政策研修研究機構からメルマガを配信してもらっています。
様々な研究結果や今日の労働問題などが配信されてきて、興味のあるものだけ取捨選択して見ています。
昨日、配信されてきた中に、ある民間企業が厚生労働省の委託を受けて「女性の力を活かして企業力を高めるために」ポジティブアクション実践研究や、セクシャルハラスメントの防止についてのセミナーを全国各地で行うとありました。
ポジティブアクションとは男女雇用機会均等法がらみでよく使われる言葉ですが、職場での女性差別を是正するための取り組みを言います。
管理職に女性が少ない場合など、一定の比率までそれを高めるためなるべく女性を登用するようにするなどは、均等法上許されるとするような場合です。
セクハラ防止の取り組みなども男女雇用機会均等法で義務づけられましたから、職場での取り組みがいろいろ行われていると思います。
いずれも労務管理に関わることですから、本来は社労士の仕事のはずなのですが、社労士会にはこういう仕事の依頼はないのかな、それとも入札に負けたんでしょうか。
今年の夏の暑さは戦後最高だったとか、8月の都心の平均気温が沖縄の那覇のそれを上回ったとか、暑さで体調不良になって搬送された人が3万人とか、異常な猛暑のニュースは後を絶ちません。
私の住んでいる埼玉県ももちろん連日の猛暑でした。
でしたと過去形で書いていますが、今日も朝から暑いです。
今日から9月ですが、残暑が当分続くらしいので、十数年無事故で稼動している我が事務所のエアコンがこわれないことを祈ります。
さて、9月1日というと私が社労士として登録したのが4年前の9月1日でしたので、私にとっては社労士としてスタートした記念日ということになります。