先週書いた社労士会の発表会ですが、(
過去記事参照)もう一つメンタルヘルスに関して研究している部会の発表の中で、私が全く知らなかった情報があり、詳しく調べようと思っているうちに日がたってしまったことがあります。
それは自立支援医療についてです。精神疾患その他一定の病気で通院している人について、通常は医療費3割負担ですが、それが1割負担に軽減される制度がある(市町村民税235,000円以上の人は対象外)ということです。
発表の中ではそういう制度がある程度で細かいことがわからなかったので、調べよう、調べようと思っているうちに、日がたってしまい、今日、思い立ってようやく調べることができました。
根拠法は「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律
」(障害者総合支援法厚労省HP)です。障害者自立支援法から改正になったとあり、改正時に障害者団体などから反対の声があがったという報道があったことを思い出しました。
最近私が不思議に思うのは、何故、世間の人は原発について強く反対の意思表明をしないのだろうということです。
福島第一原発であれだけの事故が起き、いまだ放射能はダダ漏れ状態、故郷に戻りたくても戻れない人がたくさんいるのに、そんな事故なかったかのような政府の原発再稼働の動きがこのところ加速しています。
東日本大震災で原発の安全神話はくずれ、さらにコストが安いというのも事故が起きたときの対応に使う除染や補償の費用など考慮すれば、相当なコストがかかるということもはっきりしました。
小泉純一郎氏が盛んに主張するように、使用済みの燃料の処理の目途もたっていない。何よりも、今後いつ巨大地震がおきるかわからないと言われているこの国で、次に原発事故が起きたら終わりでしょ。これだけ材料がそろったら、やめるでしょ。普通。とは現政権は思わないらしく、昨日発表されたエネルギー基本計画では、原発を安定して発電する「重要なベースロード電源」と位置づけたと報道されています。
関与先であることを相談されましたが、対応を誤るとトラブルに発展する「匂い」がするので、何事も冷静に客観的事実と就業規則の規定を根拠に判断するということをまず伝え、労務管理上必要な文書などを作成することになったのが先週末。
昨日から今日にかけてあれこれ頭をひねり、関連判例、書籍を確認して当面必要な文書の作成をしました。同時に問題の所在を明らかにして会社の正しい対応の仕方についてのリポートも作成しました。
それをすることにより、私自身も頭の中がだいぶ整理されます。
とりあえず、それらの文書を関与先にメールで送り、やれやれと思いつつ、企業側からの相談を受けるとどうしても企業側の言い分を通してあげたくなっちゃうな、社労士法第1条にある「労働者の福祉の向上」の視点がちゃんとあるかなと、自分の作成した文書を何度も検証します。
先週の土曜日、法制審議会で民法改正について関与している有名な民法学者の講演会があり、拝聴してきました。
行政書士会浦和支部の50周年記念講演ということで、社労士とともに行政書士としての業務も行っている会員のご紹介をいただいて参加することができました。
2時間休憩なしでお話しがありましたが、興味深い内容ばかりで短く感じたぐらいでした。
現在の民法ができたのは遠く明治時代、当時諸外国と結んでいた不平等な条約を改正するために、法治国家であることを見せなくてはならず、バタバタと外国の法典を参考にして作られました。その後、文語体を口語体に修正しただけで改正もないのは、いくらなんでも現在の社会情勢に合わないということで、特に経済活動に大きな影響を及ぼす「契約」の部分についてまず改正に着手することになったそうで、来年の通常国会への法案提出を目指しているそうです。
「契約」の部分が改正になれば、様々な分野への影響は必至で、関連する法律だけでも数千はあるということです。
当然、労働法分野も影響を受けるだろうと思います。
オリンピックのフィギアが始まる前に、ある女性スポーツ評論家が浅田真央選手について、アスリートとしてリスクを恐れず努力して挑戦し続けるところが好きと語っていました。「人柄もよさそうに見えるし、真央ちゃんのこと悪く言う人はいないと思うけれど、もしいたら「なんでよ」って怒っちゃいますね」と続けていたので、思わず笑ってしまいましたが、私も同感だなーと思いました。
私は、テレビはあまり見ないんですが、スポーツ中継はよく見ます。フィギアも大好きです。離れて暮らしている娘とたまたまいっしょに見ているときなど、
「真央ちゃんかわいいよね」「ホント、かわいいよねー」と二人で語って満足していました。アスリートにありがちな勝気な雰囲気がなくほんわかとした独特の愛嬌のあるところが好感がもてるんです。
ですから、オリンピックの初日のショートプログラムでガチゴチになってしまって、16位になったときには痛々しくて見ていられませんでした。
「大丈夫。練習でできてたんだから、あなたならきっとできるはず。まずは笑顔を作って力を抜いて」と言ってあげたくなりました。
それが、気持ちを切り替えてのフリーの演技は素晴らしく、終わった後涙を流している彼女の映像を見て私も泣けました。
私は、最近睡眠不足になるとすごく体調不良になるので、リアルタイムでみられなかったけれど、昨日夜、何度も何度もテレビで見て、そのたびにもらい泣きしてました。
精神的な病気になる労働者が増えているようで、先週、所属する社労士会の研究会の例会の席でも、産業医を探すのに苦労する、特に精神科系はいないというような話がでました。
いても3か月先まで予約でうまっていると言われたなどという話もありました。
精神的な病気でも私傷病の場合は個人に責任のあることで、本来は会社に責任のないことです(過重労働、セクハラ、パワハラ、いじめなど会社に原因がなければ)から、労働者本人が体調に気をつけておかしかったら医者に行くなどの対応をするべきです。
しかし、会社ももし不調を知っていた場合には、精神科医による健康診断を実施するなどして、必要な場合は治療を勧めたうえで休職等の処分を検討して、その後の経過を見るべきだとした最高裁判例があり(日本ヒューレット・パッカード事件最判平24.4.27)、私も必要があって調べたのですが、会社は大変だなーと思いました。
私は知性を尊敬します。知性とは単に知識や情報をたくさんもっていることだけではなく、それを自分の中で消化してそれにもとづいて自分の頭でものを考え、誰にもじゃまされない精神の自由を持っていることだと思っています。
自分もそういう人間になりたいと思っています。今朝、新聞を読んでいたら「反知性主義」という言葉が現在論壇で盛んに使われているそうです。
「実証性や客観性を軽んじ、自分が理解したいように世界を理解する態度」と定義され、新しい知見や他者との関係性を直視しながら自身と世界を見直していく作業を拒み、「自分に都合のよい物語」の中に閉じこもる姿勢だそうです。
言うまでもなく、現政権を意識した言説です。
このところの首相の言動はかなりひどいですから、そういう声が出るのも無理はないのだろうと思います。
昨日聞いたラジオでは、首相の憲法解釈変更についての国会答弁にからめて、若い社会学者が自民党の憲法草案について「レベルが低すぎる」とこきおろしていました。
昨日、事務所近くのスーパーに買い物に行ったら、商品の棚で空いている箇所が一部に見られ、雪の影響による物資の流通不足なんだろうなと思いました。
こういう時になくなるものの一つにトイレットペーパーがあります。昨日も品物はあったけれど、いつもより数が随分減っていました。
私は、東日本大震災以来、日用雑貨品については常に必ず一つのストックがあるようにしているので、こういうときに買いだめに走ったりはしません。
夫婦二人だけの暮らしということもありますが、足りないのなら私は買うのをご遠慮しても大丈夫と思います。
食べ盛りのお子さんや赤ちゃんのいるご家庭は物資が不足するといろいろ大変だろうな、それよりも何よりも想定外の雪の被害を直接受けていらっしゃる方は、大変なんて生易しい言葉を使うのも申し訳ないような気持ちがします。
震災以来、「絶対」はないと思うようになり、スーパーの棚から物が消えてもそれほど驚かなくなりました。
ただ、雪というのは重みがあり建物の倒壊に結びつくというところは、雪に不慣れな私たちは普段はなかなか思い至らないことで気をつけなければいけないんだなとあらためて思いました。
先週は休日もあり、風邪でダウンしたこともありとブログの更新があまりできませんでした。
風邪もすっかり治ったので今週はいつもどおり書いていきたいと思います。
先週の過去記事でちょっと触れましたが(過去記事参照)9日に、私の所属する埼玉県社労士会の自主研究部会の発表会がありました。そこで印象に残ったことを先週書こうと思っていたのですが、できなかったので、ちょっと書いておこうと思います。
発表部会の一つに社労士が高校生、中学生などに労働・社会保険などの基礎について出前授業を行うことについて実践的に研究している部会がありました。
年金問題やブラック企業問題など社会的背景もあり、教育現場でも社会へ出る前に社会保険、年金、労働法など知っておいた方がよいとの認識が出てきたようで、埼玉県内でもまだまだ少数ですが受け容れてくれる学校もでてきたそうです。研究会とは別に社労士会の委員会組織としてその分野の委員会も立ち上がっています。
実は、私も開業したての2006年から2007年にかけて、労働基準法など高校生ぐらいから知っておくべきとの思いから、埼玉県、都内の主な高校に出前授業をやらせてほしい旨の手紙を相当数だしましたが、全く反響はありませんでした。
当地は先週金曜日、朝から小雪が舞い夜に向かってひどくなるという予報があり、風邪が治りかかりの私は、思い切って休んでしまうことにしました。
それというのも、昨日の土曜日に社労士会の支部対抗ボウリング大会が予定されていて、私も支部予選を見事?勝ち抜いて支部の代表の10人の中に入り、みんなでバスで会場まで行く予定があったからです。
ドタキャンはよくないと思いその日に備えたわけですが、金曜から降り続いた雪のため交通事情が大幅に乱れたため、大会は中止となりました。
天災事変には勝てません。
そんなわけで、私もこのところ、個人的に自分の考え方を整理しておきたいこともあり、そんなときにいつも読む座右の書を読むことができました。
私はめったに風邪をひきません。結構それが自慢だったりします。
一昨日の祝日の朝から何となく咳が出て、のどが痛く、でも大したことないと思っていたら、どんどん頭がガンガンしてきて夜には38度の熱が出てしまいました。
こんなことは随分久しぶりだなーと、思い切ってというよりそうせざるを得なかったという方が正しいですが、昨日は1日仕事を休んで自宅でゴロゴロしていました。
今の時期、布団でぬくぬくしているのはほんとに気持ちいいですね。
思えば、開業以来平日病気で休んだのは初めてかな、いや、開業したての頃腹痛でダウンしたことがあったなどと、のんびりと過去を振り返ります。
「自分の良心に恥じない生き方をしよう」それが私のすべての基準です。
いろいろなことを整理整頓するときにいつも思うのはそこです。今まで、結構一生懸命やってきたじゃないの、まあ、今日は一日のんびり休みなさいよと内なる自分に言われるままに、パジャマのまま布団に出たり、入ったり、日本人の最年少メダリストのニュースなども飛び込んできて、久しぶりのいい休養でした。
市販の薬を飲んだら熱も下がり、今日からまた頑張るぞ!と思いきや、なんと、声がすっかりハスキーヴォイスに。今日は午後から所属する研究会の定例会があるのですが、この声で大丈夫かなと思いつつ準備を進めています。
皆様も風邪にはご注意ください。
土曜日、当地は大雪で埼玉県の熊谷で43㎝の積雪と報道されていましたから、私の地元の県南部もそれなりの積雪があったと思います。
昨日の日曜日、雪はやみましたが、まだまだ道路にたくさんの雪があり、交通事情も乱れている中で、朝10時から埼玉県社労士会の自主研究部会の発表会がありました。
今、会公認の研究会は15あり、毎年この時期に1日かけて順番で3部会ずつ日ごろの研究成果を発表しています。私の所属する研究会は今年は発表する番ではありませんでしたが、私は、各部会のリーダーが持ち回りでする総合司会という任務を与えられていたので、かなり早めに会場入りしました。
すると、すでに受付担当の方はびしりと居並び、座席にもすでに一般会員の方もちらほらいらして、「おーっ」と軽く感動しました。
40人近くお申込みのあった他都県会の会員の方もさすがに遅刻された方はいらっしゃいましたが、ほとんど欠席もなく、ほんとに社労士の皆様はまじめですねー。
総合司会の私はタイムスケジュールの管理という役割もあり、気がぬけませんでしたが予定どおりとどこおりなく終了して、その後の懇親会でうれしい「再会」がありました。
労働基準法第3条では、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として労働条件を差別してはいけないとしています。
この規定に違反するとして外国人研修生が賃金その他の差別的扱いを違法として訴えた裁判例が、判例集に掲載されていてちょっと興味深かったのでご紹介したいと思います。(東京地判平24.4.20デーバー加工サービス賃金等請求事件)
外国人研修生制度は、発展途上国の人に日本で技術を習得してもらって、本国に帰りそれを活かしてもらうといういわば国際貢献の制度ですので、本来は労働者性がなく労働基準法の適用からは外れます。しかし、近年、人手不足の中小企業などで安い労働力として受け容れ、普通に仕事をさせてしまう例があり、そのような場合には、裁判などでも「労働者性」が認められています。
この裁判もその流れだと思いますが、他の正規労働者との差別がどの点が不合理で、どの点が合理的と考えるかについて具体的に示しています。
「現代のベートーヴェン」と言われ、30代で聴覚を失った後も絶対音感を頼りに作曲を続けてきたと信じられていた作曲家にゴーストライターがいたというニュースはセンセーショナルでした。
しかも、18年間にわたりすべての楽曲がある一人の別の音楽家の作曲だったそうで、驚きました。
私は、この作曲家のことはニュースで名前を聞いたことがあるなと思う程度で、テレビで取り上げられたという番組も見ていません。
何故、名前を聞いたことがあったのか考えてみると、多分、フィギアスケートの高橋選手の演技を見たときにテレビで紹介されたときに、ちょっと変わった印象的な名前だったことから憶えていたのだと思います。
今日、会見したゴーストライター氏によると、最初は軽い気持ちで始めたものの、やはりよくないと思い何度かやめることを提案したが、「やめたら自殺する」とまで言われ、ずるずると続けてしまったということです。何だか痛々しいなと思いました。
若者は、企業側が思っている以上に職場の人間関係を重要視しているらしいということがうかがわれるある生命保険会社の調査があります。
1,000人以上の企業に対する調査と全国の20代以上の社会人及び就職が内定している大学4年生に対する調査ですが、人間関係のこと以外でも、企業側が若者はこう思っているのだろうと考える結果と、実際に若者が考えていることとでは、結構ずれがあることがわかったそうです。
例えば、就職先を決める場合に最も重要視することは、企業は「自分のやりたい仕事ができるか」だろうと推察しているのに対して、若者の調査では「業種」と「勤務地」を最重要視しているとする結果となっています。
過半数の若者は、企業名とブラック企業を結びつけて検索して確認しているそうで、早期離職率や労働環境についての関心が高まっているそうです。
これから人材を得ようとする企業は、やはり労働環境をできる限りよくしていくということが求められると思います。
その中には当然人間関係も含まれてくるでしょう。
子どもたちが小さかった頃は、お正月に始まり、節分、ひな祭り、端午の節句、七夕など、それなりに幼稚園や学校で行事もあり、家でも季節の節目として祝っていました。
子どもが大きくなり、やがて自立して夫婦二人の生活になると、めっきりそういうことが縁遠くなりました。
ついこの間新しい年がやって来たと思ったらもうひと月が過ぎて、今や2月。昨日は節分でしたが、以前、すっかり忘れていたことがあってから、一応、節分用の豆だけは前もって買っておくようにしています。
年の数だけ食べろとか子どもの頃は言われましたが、今や、そんなことを言う人(親)も彼岸に旅立ち、「過去なんて関係ない」といつも思っている私も、ふと、来し方を思い出したりしました。
というわけで、昨日は、私も自宅マンションのベランダに向かって豆をまきました。
大きな声を出すのはさすがに恥ずかしいので、小さな声で「鬼は外、福は内」と言ってみました。
これじゃ、鬼にも福の神にも聞こえないだろうなと思いますが、生活の節目としてやるんだからまあいいかと思います。
何となく、棚上げになっていたあのこと、このことが公私ともにあり、一個ずつ片づけていくかーという気持ちにもなりました。
皆様、寒さに負けず、ノロウィルス、インフルエンザにも気をつけて2月を乗り切りましょう!
労働契約法の「5年ルール」の改正については過去記事にしました。(参照)
有期雇用契約を繰り返して継続して5年を超えた労働者が5年を超えることになる契約期間内に申し込みをすれば、次の契約期間から無期雇用契約に転換するというものです。(期間内に申し込まない場合でも権利は続く)契約期間以外の労働条件は特に約束がなければ従前どおりでよいのですが、無期契約にすることについて事業主は断ることはできません。
非正規雇用者の雇用の安定を図るという趣旨ですが、定年後再雇用の人については、5年を超えて無期契約にするとなると、終身雇用になっちゃうの?という問題が発生します。
60歳定年後の再雇用について5年を超えない即ち65歳までとする社内規定を作る、無期契約とした場合でも第二の定年を68歳、70歳あたりで設けるなどの方法をとるということが考えられます。
厚生労働省では、企業側の困惑を受けて労働契約法の「5年ルール」から定年後の再雇用者を除外する「有期特別法」を通常国会に提出して、2015年4月からの施行を目指すと報道されました。