少し前からネットで現在国会で審議中の安全保障関連法案に反対するデモに参加すると、就活に不利になるかもしれないという言説が流れています。
事の発端は、ある女子学生がデモに参加しようとしたら母と祖母に「昔はデモに参加して就職できない人もいたのよ」と言われたが、自分でおかしいと思い行動しなくてはいけないとデモに参加した。でも、ちょっと心配。そんな内容のことをツイッターに投稿したことから、いろいろな意見が飛び交ったそうで、新聞でもとりあげられていました。
私は、こういうことがまことしやかに喧伝されるのはどうかなと思います。
だって、採用担当者はデモの参加者の顔や名前をいちいち確認できるんですか?
本人に確認しない限りわかりませんよね。でも、採用面接で思想・信条、支持政党などについて尋ねることは、憲法で保障された基本的人権を侵すことになります。
このあたりの解説は、大阪労働局のサイトが非常にわかりやすく明確に書いています。(参照)
朝、関与先からの相談メールで内容は書けませんが、「特例退職被保険者」と言う言葉があり、国民健康保健の退職者医療制度については、おぼろげに覚えていましたが、特別の制度があったようななかったような、検索するとたくさん出てきてネットのいいところはすぐに情報が引っ張れるところですね。
通常、会社を退職すると再就職または短時間で働くなど社会保険(健康保健と厚生年金保険)の加入要件を満たさないと、住所地の国民健康保健の被保険者となります(収入要件で家族の加入する制度の被扶養者となる場合もあり)。
特例退職被保険者はまさに特例で、厚生労働大臣の認可を受けた特定の健康保健組合に20年以上加入(40歳以後10年でもよい)加入していて、老齢厚生年金の受給資格がある人については、退職後もその健康保険組合の「特例退職被保険者」として在職中とほぼ同程度の給付を受けられるというものです。
現在、健康保険組合は1400余りですが、この制度を実施する「特定健康保健組合」は61しかありません。
名だたる大企業から有名私立大学、中には名前をあまり聞いたことのない企業の健康保健組合もあります。
自分で日々ブログ記事を書き、お客様の就業規則その他社内規程を作り、時には依頼を受けてライターとしての仕事もしている私ですので、一応、言葉には敏感でありたいと思っています。(現実にそうかどうかは別の問題ですが)
現在、朝日新聞に復刻版として連載されている『それから』などを読むと、言葉の使い方だけで何となく「明治の香り」が匂い立つような感じがして、毎日興味深く読んでいます。
ワンセンテンスが短くて歯切れがいいのに、語彙が豊富で言葉がぎゅっと詰まっている感じがします。
このような言い回しは今はしないなーとか、こんな言葉使わないなーとか思いながら読むのも楽しいものです。
先日、何げなく見ていたテレビの街頭インタビューを受けていた70代ぐらいの女性が、何のインタビューか忘れましたが、「ほら、これ、ナウいでしょ?」と言っていたのを聞いて、今、「ナウい」って言わなくなったなー、「奥様、ナウいはナウくないのよ」と言いたくなりました。
「死語」と言う言葉があるように言葉は生きているんですね。
巷で話題のマイナンバーですが、この目的の一つに、社会保険と税金の行政事務を連動させて、公正な運用を行うというものがあります。
条文では、「他の行政事務を処理する者との間における迅速な情報の授受を行うことができるようにする」と表現されています。(行政手続きにおける個人を識別するための番号の利用等に関する法律第1条)
これにより、例えば、兄弟で同一の親を被扶養家族として届出るというような「二重どり」の不正を防ぐことができるというような説明を、私が以前参加した社労士会の研修で教えていただきました。
しかし、マイナンバーがない現在でも、場合によっては税金関連事務と社会保険関連事務を結びつけているんだなということがわかる事例が、全国社会保険労務士会連合会から毎月送られてくる会報に紹介されていて、興味深く読みました。
それは、国民年金の第3号被保険者の認定基準についてです。第3号被保険者というのは会社員や公務員の被扶養配偶者となっている20歳以上60歳未満の人で、国民年金の保険料について本人は負担しなくてすみます。(配偶者が所属する保険者から拠出金として納付する)
新聞の労働問題を扱うページの片隅の投書欄にパートタイマーの方の話が掲載されていました。
会社から命じられた研修を1日かけて受講して、遠方まで出かけて、拘束時間は10時間にも及んだのに、4時間分の時給しか支払われなかったそうです。4時間というのは研修を受けた時間です。
それはおかしいとみんな感じているけれど、会社に表だっては何も言わないそうです。
詳しいことは書かれていませんが、朝6時代に集合して遠方の工場に行ったとありますから、会社が仕立てたバスなどに乗って行ったのでしょうか。
みんなの不満は、拘束時間が長いのに4時間分の賃金は少ないということなのでしょう。
会社側の言い分は、研修を受けた時間分の賃金を支払えばいいんでしょということかなと思います。
まず、研修を受けた時間が労働時間として賃金が発生することについては、異論のないところだと思います。会社の一種の業務命令で行っていると思われるからです。会社もその分は払っています。
このところ、電話やメールの最初のご挨拶が「暑いですねー」となっています。
先週、全国で熱中症のため救急搬送された人は6,000人を超えていると報道されていました。
最も多かったのは私の地元の埼玉県で600人余りでした。
埼玉県は「海なし県」で、気温が上がりやすいみたいですね。65歳以上の人が半数以上ということですが、18歳から65歳未満の人も33%いるとのことで、若くて元気だから大丈夫とも言えないようです。
「熱中症」というのは暑さに身体が負けてしまうというようなイメージでしたが、「高温多湿な環境に長くいることで、徐々に体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。屋外だけでなく室内で何もしていないときでも発症し、場合によっては死亡することもあります。」(厚生労働省HPより)
体内の水分や塩分のバランスというのは大事なんですね。
当地は、梅雨明け前後から猛暑が続きましたが、本日は朝から雨がぱらつき暑さもひと段落という感じです。
近年、「多様な働き方」ということで職種や地域の限定正社員、短時間正社員などに加えて在宅でするIT関連の入力作業、その他テレワークと称して在宅で行う仕事などが注目されています。個別の家庭事情などにも対応できる「よい働き方」というイメージが喧伝されていますが、実は、そうでもない部分もあるんだなということを考えさせられました。
配信してもらっている労働政策研究・研修機構のメルマガで紹介されていた、ある労組系の研究所のリポートで、ある大学の先生が書いていらっしゃる記事です。無断転載禁止ということなので、細かく書くことは控えますが、企業が求める在宅ワークの中には、「仕事」という労働力の提供により報酬を得るだけではなく、労働を提供したことにより得る喜びとか意味とかを全く感じられないようなものがあるということです。
事例としては、意味のない数字の羅列のデータ入力や、検索ランキングを上げるためらしいキーワードを入れて文章を作るだけの仕事などです。
労働基準法をはじめとする「労働法」と呼ばれる法律はたくさんあります。
それらの適用対象となるのは主に使用者と労働者です。
前者は、資本、設備を持ち労働者を選別するため一般的に立場上強く、後者は労働力を提供するしかないために立場上弱いと考えられます。
労働法は弱い立場の労働者の権利を定め、強い立場の使用者に職場環境を整えたり、一定水準の労働条件で働かせることを義務づけています。
ですから、「労働者であるのかないのか」は労働法を見ていくうえで重要なポイントです。
労働者は「会社、事務所、個人商店等で雇われて働き賃金を受けている人」で、使用者は「事業の経営者、経営担当者など」です。
先週、歌舞伎町のホストクラブで働くホストが労働者と認定されて、店側に未払賃金の支払いを命じた裁判について報道されていました。
店側は、完全歩合制でありホストは個人事業主であり労働者ではないと主張したそうですが、裁判では店から指揮監督を受けていた働き方の実態により判断したようです。
私が所属して現在リーダーを務めている埼玉県社労士会公認の研究会は、昭和60年の創立だそうで、今年30周年を迎えました。
社会保険労務士法の制定が昭和44年ですから、社会保険労務士が職業としてできてから十数年の社会保険労務士のいわば草創期に活躍された先輩方が創設した部会です。現在、公認の部会は15部会となりましたが、最初に公認された5つの部会のうちの一つです。
長い歴史と伝統があるということは先輩方から耳にしていましたが、私自身はどちらかというと過去には興味がない方なので、さほど意識せずに過ごしてきました。創立当時からいらした先輩方も少数ながら在籍していらっしゃいますが、もう例会にはほとんど見えなくなって、今、例会にでてくる主要メンバーは、半数がここ10年以内の入会の会員で、開業10数年以上の会員もいますが少数派です。
社労士会の支部活動などを見ても、草創期に活躍した先輩方が社労士第一世代とすると、今、中心になって活躍しているのは社労士制度ができてから20年以上たってから開業したいわば第二世代といえるような会員だと思います。私などは今年の9月で開業やっと9年ですから、まだまだだなーと我ながら思っています。
珍しく風邪をひいて、ごぼごぼいうような咳がでているうちに声が枯れてしまったのが先週の金曜日あたりでした。声が出にくいのでわざと低い声を出してみたら、テキヤのおじさんみたいな声がでることを発見?して自分で大爆笑してしまいました。
いつ、どんなときでも笑いの種はあるもんです。
土曜日に再度クリニックに行き、その前にもらった薬とは違う薬をもらい、それが効いて今週に入ってからだいぶよくなり完治まであと一歩というところでしょうか。
そんなことのあった金曜日に、ある出版社の雑誌の編集者の方から原稿依頼のメールをいただきました。
開業2年目ぐらいに、私がこんな原稿が書けますと売り込みのお手紙をだしたところ、当時その方が担当されていた経営者向けの雑誌に原稿を書かせてくださったのがご縁の始まりでした。
いわば、私が自分で開拓したお客様であり、その後、別の雑誌に異動されてからも年に一度ぐらいですが、雑誌に掲載する原稿執筆のご依頼をいただいています。
昨晩、帰宅してテレビをつけたらNHKのクローズアップ現代で、「ブラックバイト」の話を取り上げていたので、夕飯の支度をしながらちらちらと見ていました。
事例としてでていたのは、塾講師をしている学生で、試験準備などにかなりの時間を割いているのに、その分の賃金は支払われず、学業にも支障が出るので辞めたいと申し出たところ、「今、辞められたら経営が成り立たない」などと言われ、思いとどまったということです。
彼が言うには「経営がなりたたないと困るだろうし、自分もちゃんとやる責任があるかなと思いました」
ながら視聴なので、明確な表現は覚えていませんが、内容はそんなことだったと思います。
「経営は経営者の責任だよ。学生アルバイトに経営の責任はない!」
と思わず言いたくなっちゃいますよね。
大手自動車会社が月額20,000円の配偶者手当を廃止して、子どもに対する扶養手当に回す(概ね4倍増額)ことにしたと報道されています。労使で大筋合意したそうで、子どもが二人以上いる人は手当が増額となるそうですが、子どものいない専業主婦の世帯の場合は当然のことながら20,000円減額となります。
女性の就労を促し、子育てを支援するという国の政策に従ったということです。
一見、いいことのように見えますが、私は、企業が国の政策に従うというところに若干のひっかかりを感じます。企業には企業なりの伝統や社風のようなものがあるはずで、なんでも「お上のご意向」にそうという必要はないんでないの?と思います。企業独自の考え方で、こういう理由でこう決めましたと言う方がすっきりします。
しかし、国の政策はともかくとして、これもある意味社会情勢の変化といいますか、時代の流れかもしれないとも思います。
この大手自動車会社はどうかわかりませんが、現在、シングルマザー、シングルファザーが増えていますし、そういう人たちは配偶者がいないわけで、子どもの手当が多い方が助かります。
新国立競技場の建設について、ごたごたが続いていましたが、あっさり原案のままいくと決まり業者と契約も取り交わしたということが報道されています。
この件については過去記事にも書きました(参照)。
もう書くこともないと思っていましたが、なんか腹がたつのでまた書いちゃいます。
まず、多くの人の反対意見は費用がかかり過ぎるという点です。
これは私的事業ではなく税金を使う公的な事業です。反対意見を黙殺することは許されません。
それに対して丁寧に反論をして自分たちがやろうとしていることについて、正当性を主張するべきです。
でも、そういう雰囲気はないですね。
このようにお金を調達すれば何とかなるという説明も、かなりどんぶり勘定的ですし、将来のランニングコストに対してイベントなどの使用により黒字にできるという説明も、不確定な要素が多く納得のいくものではありません。
資金が潤沢にあるのなら、まあいいかとなるのでしょうが、借金大国ですから、子や孫の世代になるべくつけを回さないようにしないといけないはずです。
常々思うのですが、法律の規定の効果は大きいなと思います。
明文化されて書いてそこにある限り無視するわけにはいかない、万が一裁判の場などに行けば当然それを根拠に判断されますので、良識ある事業主さんだったら、法律やそれに基づき出される指針には従う努力をされることと思います。
そんな効果が如実に出たと思う調査が厚生労働省から先ごろ発表されました。
平成26年度分ですが、各都道府県労働局の雇用均等室に寄せられた相談結果をまとめたものです(参照)が、雇用均等室では男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、パートタイム労働法について担当して労使の相談にのっています。
この中で、先日小冊子を執筆したこともあり(過去記事参照)、また、相談件数が大幅に増えているパートタイム労働法関連の発表にちょっと注目しました。
先日、30代の人と労働の質と賃金について話す機会がありました。
今の会社というのは、仕事のスピードを評価しない。
同じスキルを必要とする仕事だと、能力の高い人ほど早く終わるというわけですが、会社としては早く終わったからといって特に評価しないと言うのですね。仕事が速いことに対してのインセンティブなどは聞いたことがないというわけです。
その話に関連して、以前、所属する研究会で能力が高く仕事が速い人にはどんどん仕事が増やされるという話がでて、その場にいる人は失笑していましたが、私はなんかひっかかりを感じました。
何故、ひっかかりを感じたかそのときはわかりませんでしたが、「能力ある奴はない奴を助けろ! それが会社だ」という自分が会社員時代だったときの上司の口癖が頭の隅にあったからでしょう。
自慢じゃありませんが、何故か私はめったに風邪をひきません。
咳や鼻水が出る風邪っていつひいたっけかなーと思いだせないぐらいです。
どちらかというと、喉が弱いので喉が痛くなることはたまにあります。
一昨日ぐらいから喉が何となく痛くなり、うがいをしたりしていましたが直らないので昨日ぐらいから、ごく軽い市販の薬を飲みました。
今朝になっても相変わらずで、熱がないのが救いです。
なでしこジャパンの活躍で吹っ飛ばせるかと思いきや、意外な展開でがっかりというところです。サッカーは何が起こるかわからないですね。
最初にバタバタしてしまったのが痛かったのかな。野球みたいに「タイム」で間合いをとれないからねー。最初から澤さんを出しとけばよかったんじゃないの?安藤さんは呼ばず白熊君のままの方がよかったのでは?と、勝手なことを言いつつ見ておりました。
でも、準優勝は立派ですよ。決勝の舞台に立てたことは誇るべきことだと思います。選手の皆様、わくわくさせてくださってありがとうございます。ですね。
さて、風邪をひくというのは何となく気がゆるんでいるか、ストレスがあるかのときが多いと思います。
どちらとは申しませんが、私も心当たりがあります。気分をリフレッシュして早く治さなくちゃいけないなと思っております。
皆様も、お身体を大切になさってください。
今日は、これで失礼します。
先月30日に新幹線火災事故の第一報を移動中の車中のラジオで聞いたとき、開業以来死者がでていない新幹線の安全神話も終わりかと思いました。
その後の続報で列車の事故ではなく、乗客の一人が可燃性の液体をまき火をつけて、どうやら焼身自殺を謀ったものらしく、巻き添えで無関係の方が亡くなったということなどがわかりました。
犠牲になられた方は本当にお気の毒だと思います。
列車が事故を起こしたわけではなかったということですが、やはり、死者が出たということですし、もし、これが悪意をもったテロ行為だったらもっと被害が大きかった可能性もあるんだと思ってぞっとしました。
そして、さらなる続報により、焼身自殺の原因が「年金が少なくて生活できない」というものだったことを知り、職業柄、何とかならなかったのかなと考えてしまいました。
いつの間にか、2015年も半分が過ぎてしまいました。
今日、私の事務所にかねてより所属する研究会の仲間とともに執筆作業にいそしんだ小冊子が発行元から届きました。
A4の半分の大きさで55ページですので、文字通り小冊子ですが、改正施行されているパートタイム労働法をはじめとして、パートタイマーの雇用管理について必要な法律知識について、事業主さん向けにわかりやすく書いたものです。
文字をただずらずら並べて書いても読む方は面白くないだろうということで、出版元の(株)税経さんからは、「読みやすく、わかりやすく、見やすく」というご注文をいただき、それに応えるかたちで、図表など視覚的にわかりやすいものを多用して書いてみました。
これが一冊400円(税抜き)は絶対安い。
どこに出しても恥ずかしくない内容だと自負しています。
パートタイマーを雇用しているお客さんにもあげたいし、久しぶりにこれを持って企業回りでもしようか、そんな気分になりました。
当地の外は梅雨空ですが、ものを作る喜びを感じて今日はうれしい日になりました。