このところスポーツ界の様々な団体の不祥事が次から次とニュースになっています。昨年から今年にかけての相撲協会のごたごた、日大アメフト問題、アマチュアボクシング界の問題、日本体操協会と続き、どこの組織にもありそうだなと思えることが次々と取りざたされ、テレビの情報番組で消耗品のように流されていきます。
ブームのようにわっと飛びつき、新しい話題がなくなると終わりになり、その後の展開はあまり報道されません。
最近、感じるのは、どこの組織も長く権力の座にいる人はだんだん組織そのものを私物化していくんだなということ、顔つきも変わる、そして、周りの人が自由にものが言えない、特に批判ができない組織は、結局どこかの時点でぼろがでて破綻するということでしょうか。
ものが言えないというのは、ものを言わないということでもありますが、やはり自分にとっての損得勘定が働き、言えば不利益を被るかもしれないとなるとなかなか行動できないということなのでしょうか。
先週、23日に同一労働同一賃金についてちょっと書きましたが、あれから、私もいろいろ勉強しました。特に、今年6月1日に最高裁が出した関連の二つの判決についても判決文など読み直してみたり、猛暑で外に出ない分(今日は朝からいくらか涼しいです)知識を深める時間にあてることができました。
二つの事案は、両方とも労働契約法20条を根拠に正規雇用者との待遇の差が法律で禁止されている不合理なものであるとした非正規雇用者の提起した裁判です。
どちらも運送会社のドライバーですが、一方(長澤運輸事件)は定年退職後に再雇用され有期の嘱託となったが、同じ仕事なのに一部の手当がなくなり(それに代わり歩合給は引き上げた)賃金が79%に下がった事案、他方(ハマキョウレックス事件)は有期の契約社員として雇用されているが、正社員と業務内容は変わらないのに各種手当(無事故手当、作業手当、給食手当、通勤手当、皆勤手当、住宅手当)、一時金、退職金などが支給されないのは不合理とした事案です。
ある執筆の ご依頼に関連して厚生労働省で出している「同一労働同一賃金ガイドライン案」を熟読しています。
「同一労働同一賃金」とは職務内容が同一または同等の労働者には同一の賃金を払うということです。欧米の場合、職務に応じて賃金が決まる職務(仕事)給が基本です。会社が変わっても秘書なら秘書の仕事をずっと続けるということが多いため、「この仕事ならこのぐらいの賃金」という同一労働同一賃金の考え方が定着しています。
日本の場合、正社員として雇用されると社内で様々な部署を経験してキャリアを積ませるという雇用慣行があり、職務内容が変わることが多くあります。部署がかわるたびに賃金が変わるのは都合が悪いですから、その人個人について職務遂行能力、学歴、知識、熟練度など総合的に評価する職能給が一般的とされてきました。
他方、非正規雇用者の場合、仕事は変わらないことが多く、欧米型の職務給的に賃金を決めていることが多いため、正規雇用者と同一にするのは難しいという意見もあるようです。
そこで、政府は、「均等・均衡待遇」という尺度で同一労働同一賃金を目指そうとしているようです。
当地は、暑い日が続いていましたが、昨日は北風が吹いたとかでかなり涼しくなりました。今朝も暑いことは暑いですが、ひところの猛暑に比べたらだいぶ過ごしやすくなり、空を見上げれば秋の風情さえ感じます。今週は、世の中ではお盆休みということで、当事務所もメールや電話が1年で一番少ない静かな時期です。
そういう時期にはたまっていた購読している雑誌を読んだりするのですが、「働き方改革」関連の記事が多いです。
私も、この件については、複数の執筆の仕事をいただきましたし、就業規則の改正などの必要もありお客様に説明しなければならないので、かなり熱心に勉強しています。
それでも、自分の思い込みで見逃すこともあり、雑誌などの記事を読むと補足できてありがたいなと思うときがあります。
もう題名も忘れてしまいましたが、以前、遺伝子に関する本を読んでいて、「人間は遺伝子の車だ」という言葉が妙に印象に残りました。
すべての人間は種の保存のために遺伝子に操作されているということらしく、赤ちゃんが丸っこくぷよぷよしてかわいらしいのも、種の保存のために可愛がって育てるようにするためとかも書いてありました。
なるほどねーと思いましたが、赤ちゃんに対する虐待のニュースなど聞くと、遺伝子も戦略変えた方がいいのではないかとさえ思います。
昨日から報道されている生後8か月の子を暖房のないトイレに放置して凍傷を負わせて逮捕された母親のニュースは、聞くだに恐ろしい限りです。
しかし、住所は埼玉県草加市となっていましたので、それほど極端に寒い地域ではなく、劣悪な住環境だったのだろうかと思います。
私は、海外の事情に詳しいわけでもなく特別勉強しているわけでもないので、何となくの感覚でしか 言えないのですが、最近、日本は様々なことで世界標準からずれてるんじゃないかと思います。
特に、女性が活躍しにくいという点では顕著だなと思います。
有名私立医大の女子学生「排除の方策」には驚きました。女子受験生というだけで大きく減点され、男子受験生だけというだけで大きく加点される。三浪以上の男子受験生も減点されるけど、女子受験生ほどは減点されない。
これだけ、性別による差別はやめましょうと言っているのに、しれっとやっている。これでは、一生懸命勉強している女子受験生が本当にかわいそうです。
その理由が、女性は将来結婚や出産したときに男性同様の働き方ができなくなり、ただでさえ医師不足なのに、現場は女性医師が増えると大変になるからだそうです。
昨年から今年にかけて、関与先企業で「在宅勤務規程」を作成しました。
事情があってのことですが、私もいろいろ勉強して関与先の実態に合わせたよい規程ができたと思っています。
幸い、その後、特に問題もなくうまくいっているようで、今後も必要があれば在宅勤務を認めたいとしています。
厚生労働省では、働き方改革の一環として「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」(参照)を公表して、柔軟な働き方を推奨しています。
情報通信網の発達により、会社に行かなくてもできる仕事が増えています。通勤時間の負担が減ることにより、労働者側の事情に合わせて働くことが可能になり、育児、介護、病気治療などをしながら仕事を継続できる働き方ともなります。
他方、労働時間の管理が難しくなったり情報漏れが懸念されるなど、マイナス材料もあり、社内規程を作るときには、そのあたりも留意すべき事項となります。
当地は今月から猛暑がぶり返し、暑さに弱い私としてはげんなりする毎日です。予報ではお盆どころか8月いっぱい続きそうな勢いとか。自然様には人間は勝てませんね。
さて、このところニュースになっている杉田議員の「LGBTの人たちは生産性がない」というとんでもない暴論ですが、「生産性」という言葉、時々使われますが、私がその意味を正確にうまくわかりやすく説明できるかというと恥ずかしながらできません。
というわけで、公益財団法人日本生産性本部(そういうのがあったんです)のサイトを拝読してみました。
なかなか一言では説明ができないですが、とりあえずの定義としては、「あるモノをつくるにあたり
生産諸要素がどれだけ効果的に使われたかということであって、それを割合で示したものが生産性」とあります。