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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

利益バランスのとれた会社とは?

昨晩、帰宅途中運転しながらラジオを聴いていたら、派遣法改正がらみの話題の中で、現在非正規雇用で働いている労働者は1700万人余り、そのうち派遣労働者はそれほど多くはない(正確な数は聞き逃しました)ので、派遣法を改正しても問題はいろいろ残るというようなことを言っていました。

非正規雇用で働く人は全労働者の3分の1と、このあたりは私も理解していましたが、その後、20代の若者に限ると非正規雇用で働く人が45%だと聞いて、そこまでいっちゃったかと驚きました。

正社員の求人倍率というのは0.27ということで、ほとんどないに等しいと言う状況になっているようです。

何で、そんなになっちゃったんだろうねえとつくづく思います。

非正規なら雇うけど正社員としては雇わないということは、仕事はあるということですよね。

毎日まじめに働いても、給料アップもスキルアップも望めず、正社員との賃金格差、福利厚生の格差が激しい人たちが、一塊の層としてあるという現状はやはりどこかがおかしいのだと思います。

自分たちが努力しないからだとか、自己責任の範囲だとかという言説がいまだにありますが、そういう人たちは、バブル絶頂期の頃、ろくに勉強もしない、何の資格もないような大学生にも数十社からの求人があったということをどう考えるんでしょうか。

本人の責任だけではない様々な要因があるからこそ、そういう人たちの数が増えているのだと思います。

 

そんな話題の後で登場したあるアメリカ人の経済学者が、流暢な日本語で語っていたことはちょっと興味深かったです。

その人はハーバード大学で経済を学んだ時に、ビジネスとして儲けるという話の中に公的な利益という視点が全くなかったことに驚いたと語っていました。自分の会社が利益を上げることに一生懸命になるけれど、それが社会全体の利益となっているのか、社員や顧客など様々な関係者にとって利益となっているのか、そういう意味で企業としてのバランスをとることが必要なのではないかと考えるようになったそうです。

今、企業の利益を見るときには財務諸表が中心となっていて、企業は売り上げや利益率を上げるために必死になっている、でも、利益を上げるために人件費を抑制したり、下請の工賃を下げたりすれば、社員や下請会社にとってはマイナスのはずだし、その会社が社会全体でどういう役割を果たし、どのように社会貢献しているかという点は財務諸表では表せないというのですね。

 アメリカの場合、バリバリ自由資本主義経済ですから、株主がものすごく力を持っていて、社長が会社の利益が少々落ちても社員に喜んでもらい、また、社会にも貢献できることを考えましょうなんて言おうものなら、株主総会で即座に首になってしまうだろうけれど、それを理解してくれる株主もいると言います。

利益、利益と騒ぐのは投機的に株を買っている人が多いので、数年間とかある一定期間株を保有し続けている人のみに議決権を与える、配当についても考慮するなどすれば(すでにヨーロッパでは行われている国もあるそうです)短期的、投機的な株主をある程度排除できると説明していたので、なるほどねぇと思いました。

 

印象的だったのは、インタビューをしていたラジオの年配のキャスターが、

「そういう投機的な人たちも経済を活発にするのには必要ですよね」

と言ったことです。くだんの学者先生は、「私は投機は必要だとは思いませんが、ケインズは経済は川として流れていてそういう投機というのは川の上にあるあぶくだと言っています」と語っていましたが、

「投機は必要ですよね」という考え方がそもそももう時代遅れなのではないのかなと思います。雇用問題、環境問題、いろいろ問題が噴出しているのですから、今までの資本主義は修正されるべきだと思うし、企業が社会全体、従業員、取引先などの関係者全ての利益をバランスよく考慮するという考え方にはとても共感できるものがありました。

そういう企業なら株主になってもいいという人はきっとたくさんいるのではないのかなと思います。

企業としての価値は、みかけの利益だけではないということにみんなが気がつくといいのになと思いました。

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