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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労基法の改正で長時間労働の抑制はできるのか? 

先週、4月から施行となる労働基準法の改正部分で、時間単位の年休について書きましたが、この改正の目玉となる部分は、割増賃金率のアップにあります。

月60時間を超える法定時間外労働の割増賃金率を50%以上にすることを義務付けるとともに、60時間を超えた部分については、割増賃金の代わりに代替休暇を付与することもできる(労使協定の締結が必要)としたものです。

仕事と生活の調和をとるためには長時間労働を抑制することが重要だと考えてのことだと思います。

ただし、中小企業(注1)には当分の間猶予措置がとられます(3年後に見直し予定)

〔注1.〕資本の額または出資総額が小売業5,000万円以下、サービス業5,000万円以下、卸売り業1億円以下、それ以外3億円以下、

又は、常時使用する労働者数が小売業50人以下、サービス業100人以下、卸売り業100人以下、それ以外300人以下。

日本の多くの企業はこの中に入るのですが、今後どうなるかは不透明ですので、今のうちから労働時間の管理についてはしっかりやっておく必要があるでしょう。

私が所属する自主研究会でも発表会でこの問題を取り上げるので、メンバーといっしょにいろいろ勉強中です。

メンバーの1人が自分の顧問先でどれぐらい人件費がアップするか、実際に試算してみたところ、思ったほど増えないと言います。

60時間を超える部分についてだけ、今までよりも25%のアップなので、会社としてどうしようもないと頭を抱えるほどではないので、逆にこれが長時間労働の抑制にはならないのではないかと、そのメンバーは言います。

また、現在、製造業などは仕事がなく残業も減っている状況なので、長時間労働という問題もちょっと治まっているとも言います。ただ、業種によってはまだまだ長時間労働は行われていますから、どこかで抑制するための手はうつ必要があり、今般の改正となったのだと思います。

 

前述のメンバーは、労働者側も残業代を稼ぎたいがために進んで残業をしている現実があるといいます。

ですから、長時間労働を抑制するためには、残業をしないでもそこそこの賃金がもらえる賃金体系にしないといけないという問題がまずあります。

だいたいどこの会社も基本給を低く抑えてその他の手当てをつけて、みかけの手取り額を何とかそこそこのものにしているという現実があります。残業代がなくても十分生活できるということであれば、自分の時間を仕事以外に使いたいという人が出てくるかもしれません。最低賃金1000円というのも早急に考えた方がいいし、これだけ、非正規雇用で働く人が増えているのですから、「同一労働、同一賃金」についてももっと議論されてしかるべき時にきていると思います。

長時間労働の抑制が簡単にはいかないのは、いろいろな要因がからみあっているからだと思うのですが、労働時間の管理についての責任が事業主にある以上、最終的には事業主の意識の問題が大きいし、助言、指導する立場にある社労士は、この問題について自らの見識をしっかりと持つべきだと思います。

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