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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労働基準法再読(16)時間外労働に関する労使協定

久し振りに労働基準法再読を書きたいと思います。

事業主さんや労働者の方とお話していて感じることは、労働基準法についての知識をあまりお持ちでないということです。

民法や刑法などは何か事が起きない限り、極端な話、一生知らなくても済んでしまう法律ではないかと思うのですが、労働基準法は日々仕事をする中で必要な法律だと思います。その割には知られていません。

労働基準法では、法定の労働時間を1日8時間、1週40時間として定めています(32条)。毎週1日、又は、4週間に4日は休むということも定めています。(35条)(10人未満の一定の事業内容の事業所には1週44時間という特例があります)

でも、多くの会社ではそれ以上に残業するというのが普通だと思います。

それを可能にしているのが労働基準法36条による労使協定です。逆に言えば、この協定を結び最寄の労働基準監督署長宛に届け出ていない限り法定労働時間を超えて残業することはできないことになります。また、法定の休日に働くこともできません。

〔注1.〕労働基準法第36条  使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第32条の5若しくは第40条の労働時間又は前条の休日に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。以下略

この労使協定では、会社と労働者の代表が話し合ってどれぐらい法定労働時間を超えて労働するかを決めます。

労基署への届出義務がありますが、届出様式がきまっています。

残業をしなければならない理由、業務の種類、時間外労働をさせる労働者の数、1日又は一定の期間の延長時間、労働させる休日日数などを記入して提出します。

厚生労働省では、1日45時間、1年間360時間(1年単位の変形労働時間制の場合は、42時間と320時間)の限度基準を定めていますので、この時間の範囲で協定を結ぶことになります。

その範囲に納まらないような切迫した臨時の仕事ができたというような場合には、更に特別条項付き協定書を出して対応することもできることになっていますので、長時間労働がなかなかなくならないというのも、法律の中で抜け道があるからなのですね。

 

様式には「時間外労働 休日労働に関する協定書」と書いてありますが、労働基準法36条に基づく協定書だということで、通称「サブロク協定」というような言い方をします。

事業所の規模に関係なく、法定労働時間を超えて労働させる又は法定休日に労働させる場合は、協定書を作成して最寄の労働基準監督署長宛に届け出なければなりません。

以前、正社員1人、パート3人という小さな事業所で、この協定を出していなかった(そういうことを知らなかった)ことについて、労働基準監督署から是正勧告をされたとご相談を受けたことがありましたが、小さな事業所の事業主さんは案外ご存知ないですね。

「サブロク協定は出していますか?」とお尋ねすると、「何ですか?それは?」と言われたことも何度かあります。

前述の是正勧告に見られるように、労働基準監督署ではこの協定については結構厳しく対応しているようです。長時間労働に悩んでいるような方は、一度会社の労使協定がどうなっているのか確認することも、納得して働く上では必要かもしれません。

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