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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

職場でのひげの是非

昨日、群馬県のある市で職員に対してひげを禁止する旨を、職員が閲覧する庁内のLANページに明文化したとの新聞記事を読みました。
髭について不快に思う市民もいるということで、クールビズについての通知文の中で禁止したということです。
実際に髭の職員はいないけれど、長期休暇の後無精ひげ姿になった職員がいて、市民から苦情がきたことがあったということです。
私も就業規則を作成するときには、服務規律で「身だしなみに注意して清潔に気を配る」とか、制服などある場合には、「会社で指定される服装をきちんと着用する」というような意味のことを条文にしますが、具体的に髭を禁止するなとどいうことは経験がありません。職場における髪型、また、付随する判例などについては過去記事にしたことがあります。(
過去記事①)、  (過去記事②)
さて、ひげについてはどうでしょうか。

過去記事にもしましたが、服装や髪型、髭もいわゆるファッションと考えれば、それらは個人の自由=自己決定権の範疇に属すことなので、本来は他人がとやかく言うべきことではないはずです。
新聞でも、県弁護士会の人権擁護委員長の談話として、
「無精ひげはともかく、きれいに整えられた髭は社会的に容認されていて、禁止することは人格権の侵害になる可能性がある」と記事にしています。
しかし、企業には秩序を維持し業務を円滑に行うために必要かつ合理的な範囲で、それらの規制が許されるとするのが、大方の裁判例などでの考え方です。
もっとも、多くの判例はそういう規制に対していうことを聞かない社員に対する解雇の無効を争ったもので、解雇権の濫用にあたるかどうかの判断がされています。
冒頭で書いたような職場内で規制されただけでは裁判などにはならないですね。
それを運用していく過程で懲戒解雇など行き過ぎた(と思われる)規制となった場合に問題となるわけです。

髭の場合もタクシー運転手の懲戒解雇を無効とした判例で、(東京地裁判昭55.12.15イースタン・エアポート・モータース事件)
タクシーについて「多分に人の心情に依存する要素が重要な意味をもつサービス提供を本旨とする業務」として、
「身だしなみ、言動などが企業の信用、品格保持に深甚な関係を有するから、他の業種に比して一層の規制が課せられるのはやむを得ない」
要するに、多くの人を相手にして、かつその多くの人に愛されないとやれないサービス業だから、他の業種に比べたら身だしなみや態度について、ある程度会社が規制するのはOKですよ。と裁判所は判断しているわけです。
その上で、禁止されるのは「不精ひげ」や「異様、奇異なひげ」に限られるとしています。
ある程度の規制はしょうがないけれど、やっぱり自己決定権は大事ということでしょうか。

今、クール・ビズなどがあり、環境に配慮するのはよいことですが、半そで、ノーネクタイに抵抗のある男性もいるんじゃないかなと思います。
ネクタイのないシャツ姿というのは着こなすのは見てると結構難しいですよね。私はそれが様になるのは「おしゃれ上級者」だと位置づけています。
なんて、人のこと言う前に自分が少しでも「上級者」に近づくようにしないといけませんね。
私も立派なサービス業ですから。

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コメント


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私が元いた職場でも、「ひげさん」と呼ばれている課長がいました(笑)。
きれいに整えられた、ふさふさのひげの方でした。
ずうっと昔はひげを剃れと言われたこともあったようですが、
信念(?)を貫いていたら言われなくなったようです(笑)。
でもちっとも不快な感じはしませんでした。
飲食店でバイトしていたときは、さすがにひげはNGでしたけど…^^;

さくらもち | URL | 2010年05月21日(Fri)15:30 [EDIT]


Re: タイトルなし

さくらもちさん
今晩は
「信念をつらぬく」っていうのは何事につけ大事なんですね。
貫かれる強い信念の前には人は弱いんですよね。
「もしかして、あれって正しくて、文句言ううちらが間違ってるのかも」なんて気持ちになってしまうんですよね。
私も独立独歩、自主自立でこの業界でやってきて、ごくほんの少しですが理解してくれる人がいます。自分の信念を持ち続けたいと思います。
さくらもちさんも、「信念」貫いてくださいね。
コメントありがとうございます。

おばさん社労士    鈴木 豊子 | URL | 2010年05月22日(Sat)22:51 [EDIT]