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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

残業代と有給休暇の相殺は違法です。

「パートで働いている職場では、同じ月内で有給休暇をとると、残業代と相殺される。例えば、8時間残業した月に1日有給休暇をとると残業代が支払われない。これっていいんでしょうか」
私が配信してもらっている労組系のメルマガにのっていた、パート労働者の方の相談です。

完全に違法です。きちんと記録して2年間分を取り返しましょう。
労組を立ち上げるか地域ユニオンに相談してください。(労組系メルマガなので労組立ち上げはいつも勧める) 労働基準監督署に申告することもできます。
以上が回答でした。

こんなことをしている会社が現実にあるとは、本当に困ったものですね。

まず、賃金は働いた分について全額を直接、通貨で労働者本人に支払わなければなりません。(法令、労働協約の定めのあるものは除く)(労働基準法第24条)
また、原則として1日8時間、1週40時間を超える労働については、法定以上の割増賃金を支払わなければなりません。(同法37条)
また、有給休暇とは、働かなくても通常働いたのと同じ(平均賃金又は労使協定により標準報酬月額とすることも可能)賃金が支払われる休暇で、原則として取得要件を満たせば、労働者が自由に決めて休むことができる休暇です。(同法39条)
事業主は事業の正常な運営を妨げる場合のみ、「別の日にしてくれる?」と言うことができます。この場合、事業主としては、労働者が有給休暇を取得する可能性を考えて、ある程度準備していなければなりませんから、恒常的な人手不足などは理由とすることはできません。

ですから、この事業主は有給休暇について賃金を支払わない、働いた賃金を全額支払わないと二重に法律違反を犯していることになります。
2年間分取り返しましょうというのは、賃金債権の時効が2年のため、さかのぼって請求できるのは、2年間だけとなるからです。
労働者の方は何か変だなあと思って相談なさったのでしょうが、メルマガの返事にもあったように、一人ではなく、職場の仲間全員と交渉できれば一番いいですね。
明らかに違法状態ですから。
職場がそんな雰囲気ではなく、孤立してしまいそうというのであれば、事業所最寄の労働基準監督署に相談する等がいいでしょう。
その場合には、労働時間をきちんとつけて、根拠を示せるようにしておきましょう。
第三者の判断を仰ぐときには、合理的な証拠がとても大事です。

今、特に若い人たちが過酷な労働環境にさらされ、なお、「自分の努力が足りない」などと言われがちですが、労働基準法は労働者を守るためにあります。
違法な状態については、堂々と抗議しましょう。しにくい場合には相談機関などを利用して、現状を打開するように行動していただきたいと思います。

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