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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労災における通院費

社労士の業務範囲は随分と広いですが、私のように「自分の専門は就業規則」なんて勝手に決めているとその方面ばかり勉強して、他はおろそかになりがちです。
でも、世間では社労士ならこれがわかるだろうと思っていることもあります。
労災についてもそうですね。
昨日、ある方から労災で病院に通っている場合の交通費は支給されるのかという質問のお電話を受けました。
療養にかかる費用ですから、確か支給があったはずだと思いましたが、うら覚えで怪しかったので、調べて後ほどお電話しますということで、いったん電話をきってからあれこれ調べました。
様々な分野で「こういうことはこの人に聞けばいい」というような先輩がいるんですが、はて、労災に詳しい人って誰だろうと思いましたが、労災というのは案外レアケースで、かなりのベテランの方でないと経験の少ない方が多く、顧問先をたくさん持っていらっしゃるような方はお忙しいだろうしなあと、とりあえず自分で調べることにしました。

労災(業務上の傷病)の場合、療養にかかる費用は労災指定病院という指定医療機関で治療すれば、全て無料で受けられます。いわば、現物給付です。
その範囲は治療費全てと療養に伴う看護なども含まれ、その中に「移送」というのがあります。医師の指定により病院から病院へ移動する場合などの費用を言いますが、ここに通院費も含まれます。
条件にかなえば、通院にかかった交通費も支給されるのですね。
とここまで調べて、そうだった、社労士試験のとき勉強したねえと思い出し、さらにその条件を調べます。

以下のいずれかに該当する場合に通院費が支給されます。

①傷病労働者の住居又は勤務地と同一市町村内の労災指定病院への通院(住居又は勤務地から片道2km以上の通院に限る)
②同一市町村内に適当な労災指定病院がない場合又は、交通事情等により隣接する市町村内の労災指定病院の方が利便性が高い場合はそちらへの通院(2km以上は同じ)
③ ①、②の地域に適当な指定病院がない場合は最寄の当該傷病に適した労災指定病院への通院(2km以上は同じ)
④片道2km以内の通院でも傷病の状態により交通機関を利用しなければ著しく通院が困難な場合の通院
⑤労働基準監督所長の勧告した労災指定病院に通院する場合

請求は「療養(補償)給付たる療養の費用請求書」(様式7号)の移送費の欄に回数分まとめて記入して、最寄の労働基準監督署に提出します。
同書類の中に医師の証明書欄もありますので、通院したことを証明してもらいます。
現物給付の療養費は労災指定病院経由ですが、こちらは、労働者が監督署に直接提出することになっています。
労働基準監督署で審査の上認められれば、労働者本人に現金給付されます。
この書式には労働者の振込口座を書く欄もあります。
会社に親切な担当者がいれば、又は顧問社労士がいれば手続きしてもらえるでしょう。
やってもらえない場合は、最寄の労働基準監督署の労災課にお尋ねください。
タクシーなどは領収書を添付して、公共交通機関など領収書がない場合は「療養の内容欄」の医師の証明により診療実日数が確認できればよいことになっています。 

以上については、平成20年10月30日に厚生労働省の労働基準局長の通知(基発1030001号)で出ています。(
参照)
社労士になって4年目、知らないことの方がずっと多いと思いますが、調べる力は一般の方よりもあると思いますので、ご質問についてはとにかく真摯に対応していきたいと思っています。
そして、それが自分の勉強にもなるので、質問いただいた方に感謝です。

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