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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

ノーマライゼーションは遠いと思うこと

先週、所属する社労士会の自主研究会の定例会がありましたが、そこで障害のあるお子さんなどに対するデイサービスを行っているNPO法人で、休憩時間がとれないという原稿を提出した会員がいました。
実は、昨年から今年にかけて私も全く同じようなNPO法人の就業規則を作ったことがあったので、このようなNPO法人が結構あるんだなとちょっとびっくりしました。
このような法人の場合、たいていはパートタイマー、アルバイトが多く普段は労働時間を6時間以内に設定しているので、休憩はとれなくても違法とはなりませんが(注1)、夏休み、冬休みなど学校が休みの場合に、労働時間が増えるため当然休憩時間が必要なのですが、人員に余裕がないため、休憩時間がとれないという悩みで、私が就業規則作成にあたり受けた相談と全く同じ内容が原稿として提出されたので、へぇーと思ったのでした。

[注1.]労働基準法第34条の規定により、労働時間が6時間を超えたら少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間の休憩を労働時間の途中に与えなければなりません。逆に言えば、労働時間が6時間を超えなければ休憩を与えなくても違法ではないということになります。

私の場合は、使用者であるその法人の理事の方はある程度違法状態であるとの認識は持っていましたが、とにかく大変なんだからできない、やれないという態度で、「事業をやるからには法律を守るのがまず第一歩。法令遵守はあったりまえのこと」という私の持論により説得したのですが、なかなか大変でした。
その事業所は正規職員の方が一人で、この方については休憩についてもきちんと取得するようにしましたが、10人以上いるパートタイマーの方たちの休憩時間が曖昧だったので、就業規則上では、学校が休みのときとそうでないときとで所定労働時間を変えて、休みでないときは6時間以内で各人ごとに定める、休みのときは8時間で1時間の休憩を交替でとることにしました。
具体的には「労働者」とはならない理事の方に交代要員で入っていただく、アルバイトなどでその時季だけ人員を補充する、ボランティアを活用するなどですが、ボランティアについては、労働者ではないため事故が起きたときの責任問題などが曖昧ですから、あまりそちらに比重をおくのは危険ですね。そんなことで、かなりこの件については悩まされたことを覚えています。
法律論を振りかざすだけでは何も解決できないという現場でしたが、私は最後まで持論を曲げずに、でも何とかいっしょに考えていこうというスタンスを貫いたつもりです。

自主研究会で同じようなケースの原稿が出されたことから、こういうケースは意外と多いのかとちょっと考えてしまいました。
そもそも、何故障害のあるお子さんだけを別個にかためて学童保育などを行わなければならないのか。
ノーマライゼーションの精神から言ったら、そもそもこのようなNPO法人が存在しないと立ち行かないというのはおかしいのではないか?
学校などでもそうですが、様々な障害のあるお子さんを受け容れてもらおうとすると、態勢が整っていないとかという理由でよく断られるようです。
学童保育所なども、障害のある方が申し込んだ場合断られるのでしょうか。
国連では障害者権利条約が採択され、障害者は保護の客体から権利の主体へなるのだという流れになっていくのだと思いますが、日本ではまだ批准されていないし、ノーマライゼーションへの道は遠いのかなと感じます。

研究会では「障害の害はがいの方がいいのではないか?」という意見も出されました。
私は、障害という言葉自体すごく抵抗を感じます。英語でいうハンディキャップのある人という言い方がいいなと思いますが、肝心なのはうわっつらの言葉ではなく、どうしたら共に生きていく社会を築けるのか、みんなで考えることなんだろうと思います。

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