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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

年金の不正請求はいくら?(2)

以前「111歳」と思われていた男性が白骨化して見つかった事件について過去記事にしました(過去記事参照)。
死亡届が出されていなかったため、年金が支払われていて家族が受け取っていたため、詐欺容疑で警察が本格的に捜査を始めたということが報道されています。
他にも各地で所在不明の高齢者がいるということがわかり、年金を家族がずっと受け取っていた例も何件か報道されています。
それは多分氷山の一角で、同様のことが相当数あるのかもしれないと思われるようなニュースです。
もし、年金の不正受給が目的で届を出さなかったのだとしたら、これはもう犯罪行為ですが、そういうことが可能となっている今のシステムについて考えてみる必要もあると思います。

年金は基本的に「請求主義」です。
平成17年10月からは、年金受給資格のある人には60歳、65歳など老齢年金についての手続が必要な年齢になる3か月前に書類が届くことになっていますが、その前は自分で社会保険事務所等に出向いて行って裁定請求書を書いて提出しない限り、年金は支給されませんでした。
必要な部分のかなりを印字された請求書が届くので、以前よりは随分便利になったと思いますが、遺族年金や障害年金についてはそういうお知らせはありませんから、中にはもらい損ねている人もいるのではないかと思います。

さて、この請求主義は届出主義とも言えます。
ひとたび年金支給が決定されると、収入要件や障害等の状況が変わったなどで支給停止や減額などはありますが、ほとんどの場合死ぬまで権利は持続します。
平成18年10月前は毎年受給者の誕生月にはがきが届き、送り返してもらって現況を確認していましたが、以後は住基ネットにより確認するため、外国人や住基ネットに加入していない市区町村に住んでいる人などをのぞいて、この届も受給者本人については必要なくなりました。
家族が死亡届を出さないで住民票にも記載されていれば、年金は本人が亡くなった後でも支払い続けられるということが起こり得るわけです。
請求主義で楽をしている分、つけがまわってきたように思えなくもありません。
死亡届を出さないという事態を想定できなかったと言えばそれまででしょうが、請求し損ねる人がいる以上、届を出さない人もいるかもしれないと考えられなくもないでしょう。

以前にも親の年金を頼りに生活をしていたため、死亡届を出さなかった人がニュースになったことがあります。
年金収入のみで暮らしている高齢者は7割ぐらいと言われていますが、本人のみならず家族もそれにすがらなくてはいけないというのは、何だか悲しいと思いますが、そういう現実が私たちの周りにはごろごろあるということなのだと思います。
若い人たちの働き口がないとか、そういう問題にもつながっていくのかなと思うと、年金請求のシステムだけではない、別の問題も見えてくるような気がします。

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