FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労働基準法再読(20)育児時間

今年6月30日施行の改正育児・介護休業法では、3歳未満の子を養育する労働者が請求した場合、原則1日6時間の短時間勤務ができるようにする措置をとることを使用者に義務付けています。
過去記事にも書いたとおり、(
過去記事参照)育児・介護休業法は行政取締法規であり、罰則もありません。使用者側が就業規則等で規定を作らずこの短時間勤務措置がない会社の場合、労働者の要求が直ちに通るかどうかは法律的には微妙な問題を含んでいます。
それでは、罰則もあり強行法規である労働基準法では、このあたりはどうなっているでしょうか。
1歳未満の子を育てる女性労働者に対する育児時間というものがあります(注1.)。
 
[注1.]労働基準法第67条 生後満1年に達しない生児を育てる女性は、第34条の休憩時間のほか、1日2回各々少なくとも30分、その生児を育てるための時間を請求することができる。

育児・介護休業法の対象労働者は女性だけではなく、男性も含まれますが、労基法のこの規定では女性のみに限定されています。
第34条の休憩時間というのは、「労働時間が6時間超えたら少なくとも45分、8時間超えたら少なくとも1時間」与えなければならないことになっています。
その他に、さらに前述の女性労働者が請求すれば合計少なくとも1日1時間労働から解放しなければならないということになります。
育児・介護休業法の場合は、男性も含まれる反面、日々雇われる労働者や労使協定で除外できる労働者(勤続1年未満、労働日数が週2日以下、業務の性質上短時間勤務が困難)がいます。
しかし、労働基準法は基本的に全ての労働者に適用されますから、この規定も女性という限定があるものの、勤続1年未満や所定労働日数の少なさなどについては限定を受けません。 ただし、1日の労働時間が4時間以内の場合には、1日1回でよいことになっています。

随分昔、私がまだ若かりし独身の会社員だった頃、ある団体に勤めていた友人が出産後も勤め続け、この育児時間を請求して所定時間より1時間早く仕事を終わりにしていると聞いたことがあります。
通常、休憩時間というのは労働時間の途中に与えるものですが、この育児時間については勤務時間の始め又は、終わりに請求してもよいという通達がありますので、2回分まとめて1時間というように勤務先と交渉したのかもしれません。
公的な団体だったため、そのようなことも可能だったのだと思いますが、当時はまだ寿退社が当たり前で、出産後も勤め続ける女性は少数派でした。
頑張ってんだなあと妙に感心したことを覚えています。

さて、この規定に違反した場合は、6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金という結構重い罰則があります。
育児・介護休業法で労使協定により除外されてしまったような労働者の場合、「生後1年未満、女性」という条件にかなえば、この育児時間をうまく使うということも考えられます。
労働基準法に育児・介護休業法よりもずっと前からある規定ですから、労基法をきちんと落とし込んである就業規則なら、この規定も条文としてあるはずです。
該当の方は、会社の就業規則などを確認してみるのもよいでしょう。

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する