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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる12年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

言うべきときに言うべきことを言う痛快さ。

当ブログでも度々書いていますが、私が所属している社労士会の自主研究会は、会員が書いてきたQ&A原稿をもとに参加者全員で議論して、原稿作成者がそれらの意見を取り入れて原稿を修正して、最終的に税理士さんや中小企業の事業主さんが読者層となっているある雑誌に掲載されます。
毎月1回の定例会ですが、1回で原稿がOKとなることはほとんどなくて、2回、3回と検討が繰り返されます。
原稿の内容だけではなく、それに付随する枝葉の部分まで話しが及んだりすることも多く、私にとっては楽しく勉強できる貴重な場となっています。

今月の例会で、会社が分割したときに関係する「労働契約承継法」について書かれた原稿が出されたのですが、法律自体がなじみがないということもあるのですが、非常に硬い文章に仕上がっていて、その場にいた会員でこれを理解できた人はいないんじゃないかなというような原稿でした。
私は、人の原稿を見たときに何となくその「顔」といいますか、全体の印象をぱっと見ます。その原稿の場合は、「顔」もとても硬いんですね。漢字が多く、何やらぎっしりと書かれている。漢字が多いということは「しゃべり言葉」ではなく「文章言葉」が多いということに他ならず、そういう文章は総じて読みにくいです。

また、Qの部分も質問者の具体的な状況はなく、勤めている会社が分割されることになった程度で、要するに、労働契約承継法の説明をしたいということが最初にあるような原稿なのですね。
もちろん、書き手の書きたいことを書くのですから、スタンスとしてそれでもよいのですが、Q&Aとしての流れを大切にしないと、自分の言いたいことだけが先走るような原稿になってしまいます。
私の場合、これは研究会でもよく言っているのですが、まず、質問の内容を読者が読んだときに、イメージがきちんと浮かぶQをたてなくてはいけないと思っています。
読者がまずQを読んだときに、質問者の具体的状況をイメージできるとできないとでは、その先に対する興味の度合いが違ってきます。
興味を持てば持つほど、Qに対するAは頭に入っていくことになるでしょう。

そんなわけで、その硬い分かりにくい原稿についても遠慮会釈ない疑問点が提示されましたが、作成者は結構頑固に自説を曲げずにいました。
そこで、リーダーが「僕が不勉強ということもあるとは思いますが、」と断った上で一言、「これは「〇〇」(掲載する雑誌名)が求めてる原稿じゃないですよ」とがつんと言ったのです。
言われたご本人はちょっとショックだったかもしれませんが、私にとっては痛快な一言でした。
原稿作成者は、いつも積極的に原稿を提出して参加意識の高い方なのですが、だいたいいつも硬い感じの原稿を提出することが多いので、今までの様々な蓄積を含めてリーダーの一言となったのだと思います。
このリーダーは40歳そこそこで、私よりずーっとお若いですが頭の切れる方で、個性的なメンバーをうまく束ねて研究会を運営しています。
原稿に対するコメント力が非常に高く、私は社労士会の多くの会員の中でも素直に尊敬できる人です。
言うべきときに言うべきことを言ってくれたなと思い、それってやっぱりいいことだよねと思いました。言われた人の不愉快さを差し引いても、研究会とはそういう議論をすることによりお互いに高めあっていく場でもあるからです。

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