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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる12年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労働時間の管理は事業主の責任

厚生労働省では今月労働時間適正化キャンペーンを行い(過去記事参照)、労働時間に関する電話相談なども受け付けました。
その結果がHPに発表されています。(
参照
)
長時間労働にさらされている、残業代が支払われない、一定時間以上の残業代がカットされる、定額で残業代が支払われている、など、相変わらずの問題がある会社があるようです。
これは、11月6日に行われた1日に寄せられた787件についてですから、同じような問題は全国の様々な事業所であると考えられます。
当ブログで度々書いているように、労働時間の管理は事業主の責任であり事業主たる人は、雇っている人がどれだけ働いているか、正確に把握し働きすぎのないように管理する責任があります。

相談の結果をみると業種では製造業が一番多く、商業、運輸交通と続き、保険衛生、建設などの業種も多い方です。官公署も少数あり、労働時間管理について労働者が不満を持っている業種というのは多種多様で、ほとんど全ての業種ともいえるようです。
事業所の規模では、10人未満、10~29人、30~49人、50~99人、100~299人、300人以上、とあり、見事に規模が少ないほど相談件数が多くなっていました。

私の回りの社労士の話を聞くと、小規模の事業所で残業代など法定どおり支払うと会社がやっていけないと言います。
それだけぎりぎりでなかなか利益が上がらない中、切り詰めるところをできるだけ切り詰めてやっているからだそうです。
しかし、働いた分に見合った対価を支払うのが労働契約であり、残業代については、法律で決められている対価の計算の仕方があるのですから、それに従うのが本来あるべき姿のはずです。
「法律を守っていたらつぶれちゃう」というのは法律が悪いのだろうか。
現実と法律がすごく乖離しているということなのだろうか。
法律を守らない会社がつぶれてしまって、法律を守る会社だけが生き残るのと、法律を守らない会社がたくさんあって、そういう会社で働いている労働者がいつも損をしているのと、どちらがいい社会なんだろうか。
少なくとも、社労士としては、労働時間の管理は事業主の責任であること、それをしないのは違法であることをきちんと説明して、適法なやり方で管理ができるように助言してあげなければいけないと思います。

私も以前に依頼を受けて、10人未満の小さな会社の就業規則を作成したことがあります。規則を作る前には曖昧だった有給休暇のことや、残業代の計算、時間管理の仕方など事業主さんに説明して全て規則に記載しました。
「よくわからなかったことがとてもすっきりして、作っていただいてよかったです」
と言われました。
その会社はずっと前に他の社労士に依頼して作ったという就業規則があったのですが、わかりにくいので読んでもいないんですという話でした。
見せていただくと、いかにも雛形そのままというようなもので、紋切り型の法律条文的文章で、しかも休職期間が3年などと書かれていました。
大企業向けの規則を小さな会社に持ってきても使えないという典型を経験したのでした。
知らないで違法状態になっている小規模事業所も少なからずあると思うので、社労士としては個人はもちろんのこと、組織で啓発活動をしていかなくてはいけないなと思います。

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