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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

この国の制度疲労

週末の土、日の夜NHKテレビの番組で一つは若者の就職難について、一つは生活保護についての番組を見ました。
前者は全日本フィギアを見てから、後半だけ見たのですが、就職活動中の高校生、大学生、大学関係者、企業関係者、保護者の立場の人、その問題に詳しい専門家などを集めて、自由にしゃべらせ、ニコニコ動画みたいに見ている人がリアルタイムで意見を書き込み、画面の下の方にどんどん出てくるという形式でした。
大学1年生から就活セミナーへ行ったり、親が企業説明会に行ったり、親の意見で内定を断ったりと、びっくりするようなことがたくさん出てきました。
それでなくても、この国の大学は入るまでがピークで卒業するのはそんなに難しくないのに、益々学問から遠ざかってしまって、どうするんだろうと思います。

その中で相変わらずの議論として解雇規制をもっとゆるくして、雇用に流動性を持たせた方がよいという議論がありました。
これは、企業関係者には歓迎すべき議論でしょうし、確かに解雇についての判例など見ると、労働者側にかなり有利に考えられることが多いような気がします。
しかし、それはもともと立場の差を考慮して弱い立場の労働者を守るために労働基準法その他の労働法が作られているのですから、今の法制度の趣旨のもとでは当然のこととも言えるのです。解雇規制をゆるくと言うのであれば、雇用保険などのセーフティネットをもっと充実したものにしない限り無理だと思います。
番組では、デンマークの例が語られていましたが、解雇されても1~2年は収入の8割、9割が保障され、その間に様々な職業訓練を受けて再出発することができるぐらいにすれば、もう少し解雇規制緩和について考えてもいいかもしれません。

セーフティネットと言えば生活保護についても今、いろいろとひずみが出ているようです。
冒頭で挙げた番組では、日本一生活保護受給者の多い大阪市の取組を取り上げていました。
大阪市では、税収のなんと半分を生活保護費に持っていかれるそうで、市長肝いりのプロジェクトチームを作り実態調査をしたそうです。
ある受給者は、千葉県でホームレスをしていたけれど、ある日「大阪に行けば生活保護が簡単に受けられるよ」と大阪弁の男に声をかけられ、同じような人たち、数人とともにワゴン車に乗せられ連れてこられて、言われるままに書類にサインをして生活保護を受けるようになったそうです。
ある地域のアパートは100%受給者が住んでいるアパートが多く、家賃はみな42,000円です。この金額は生活保護から住宅費として支給される上限額です。
しかし、そのアパートの住環境は劣悪でとても42,000円払うような代物ではありません。
ほとんどの患者が生活保護受給者という病院もあります。生活保護受給者は医療費の自己負担がなく、どんなに治療を受けてもきちんと医療費が保護の一環として支払われるのです。
そんなことから、いわゆる「貧困ビジネス」の実態が浮かび上がります。
でも、制度がそうなっている以上、なかなか不正と決めつけるわけにもいかず、難しい問題だと言います。
生活保護を受けている方が最低賃金で働くより収入が多い、20年、30年働き続けた年金より、生活保護費の方が高いなどの矛盾点も指摘されています。

二つの番組を見て、この国の今ある様々な制度というのはやはり現状に合わせてリニューアルするべき時なんだろうなと思いました。
高度経済成長期なんてもう二度とくるわけもないだろうし、既に人口減少社会に突入しているのですから。もうどうしようもないところに来ているのかもしれない。
そんな時に借金が収入と同じなんていう予算の組み方、クレイジーだなあと思います。
それでも時は流れていく。
今年も今日をいれてあと5日。今日と明日は少しづつ事務所の片付けをしようと思ってはいるのですが・・・。

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