FC2ブログ

おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

トライアル雇用制度の留意点

朝一番でメールをチェックすると同期の社労士仲間からの「トライアル雇用制度」についての疑問点に関する問い合わせがありました。
彼女の意見もあり、その上で私の意見を求めてきているのですが、そもそもこの制度と通常の試用期間、労働契約との関係が今ひとつわかりにくいということのようです。
「トライアル雇用制度」とは、職業経験などが不足していたり、資格やスキルがないために就職しにくい求職者について、試行的に3箇月間雇い入れて指導、教育などを行い、できれば4箇月目以降に常用雇用に移行することを目指す制度です。
受け入れた事業所には、本採用をするしないに関わらず、3箇月の間対象労働者一人につき1個月4万円の試行雇用奨励金が支給されます。
これらの奨励金をもらえるかどうかは条件があります。(
参照)

対象となる労働者としては40歳未満で、職業経験がないとか、短期間の就業、転職を繰り返した人、長く離職している人などで、主としてフリーターやニートと呼ばれる人を対象としているかに見えます。その他、生活保護受給者、失業中(原則として雇用保険受給者)の中高齢者(45歳以上)、障害のある人など、通常、就職が困難と思われるような人たちも含まれています。
通常のレールからちょっと外れてしまって、スキルを身につけたり経験を積むチャンスのなかった人たちや、求職してもなかなか職に就けない人たちに何とか常用雇用の道を開くために、企業にも協力してもらおうとする制度だと思います。

普通の就職でも3箇月から6箇月ぐらいの試用期間を設けて、様子を見てから本採用に移行するというパターンが多いですが、どのようなときに本採用としないのかは、就業規則、労働契約等で明らかにしなければなりません。
その場合には、やはり「何となく気にいらない」なとどいう曖昧な理由は許されず、合理的、客観的な理由が必要です。

トライアル雇用の場合、最初から期間を決めた臨時的な契約でその後の本採用を約束したものではありませんから、通常の期間のない契約の試用期間とはちょっと違うと思います。
だからと言って、3箇月で簡単にやめてもらえるかというとそうではなく、そこには、やはりきちんとした客観的な理由が必要だと思います。
技能が必要な職種の場合などは、技能のスキルを客観的にわかるようにして、到達度を示して、本来望んでいた到達度には達していないということをわかるようにするなどの必要はあると思います。
本来は、就職しにくい人たちを試行的に雇ってみて、できれば本採用の方向に持っていってほしいというのが狙いですから、最初に受け容れるときに労働者側にも、会社としてどういう人材を望んでいるのか、3箇月の間にどういうことを身につけてほしいのか、明らかにして納得の上で働いてもらうということが最も重要であると思います。

お試しなんだから気楽に受け容れて、だめなら気楽に切り捨てようなんていうわけには、やはりいかないと私は考えています。
3箇月で身につけられるものというのはそれほど大したものではないと思います。会社としては、その人の悪いところばかりではなく良いところを見つけて、可能性を見極めるぐらいの気持ちで、就職の困難な人にも道を開いてあげようという意思がないと、この制度の利用はなかなか難しいのではないかなと私は感じています。

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する