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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

仕事中の地震と労災

ニュージーランド、クライストチャーチの観光資源ともなっていた美しいレンガ造りの建物が瞬時に倒壊した映像は、やはり地震は恐いなあと思わされました。
多くの人たちがまだ瓦礫の中に埋まっているらしいということで、どんなに辛いだろうと心が痛みます。
早く無事に救出されることを祈るばかりです。
昼間の時間帯だったので、仕事中地震に遭遇した人も多かったと思います。
かの地のことはわかりませんが、日本では労働者災害補償保険法があり、業務上のけがや病気が補償されることになっています。
しかし、地震等天災によるけがや死亡などについては、原則として補償の対象外です。
業務上の疾病認定の条件として、業務起因性(業務と因果関係がある)、業務遂行性(業務を行っていた最中である)が求められますが、天災などは業務に関係なく起きますし、もともと労災補償というのは、事業主が負うべき補償を保険でカバーしていますから、事業主に責任がないようなことにまで、補償は求められないからです。

事業主には業務における危険性を予測して備えるべき義務がありますが、地震などは予測できる範囲を超えていますので、労災の範囲外とされるのです。
同じ天災が理由でも、「事業場施設の防護行為中は労災である」との通達があります。
例えば、時々爆発が起こる火山の爆発に備えてロープウェイの補強工事をしていたときに、突如火山が爆発して噴石の落下により死亡した事例は業務災害だとされています。
また、山頂付近の作業中夕立のような異様な天候になったため、休憩小屋に避難する途中に落雷により死亡した労働者も業務災害と認定されています。
この山頂は、天候の変化が激しく落雷の発生頻度が高く、はげ山で落雷を避難する適当な場所がなかったとのことで、このような事故が予測可能だったと判断されたのでしょう。
ですから、事故の態様によっては労災と認定される場合もありますから、地震など天災事変により労働者が仕事中にけがなどをした場合には、一応、最寄の労働基準監督署の労災課にお尋ねになってみるとよいでしょう。

業務上と認められるにはまず事業主の支配下に入っていて、業務をしていた場合ということになります。作業中はもちろん、作業の準備中や後始末中なども含まれます。
休日などに会社から緊急呼び出しを受けて出勤する途中の事故なども、通勤災害ではなく業務災害とされます。
出張中や外勤中も、休憩時間や積極的に私的な用事をしている時間以外は、業務中となります。
社内行事なども、任意参加ではなく、会社からの命令により強制的に参加しているような場合は業務となります。
休憩時間中については業務遂行性がありませんから、会社内でけがなどをしても労災とはなりませんが、会社の施設に何か欠陥があったことに原因がある場合などは業務災害となります。
労災については、厚生労働省のHPにありますので、興味のある方はご覧ください。(
参照)

[管理人よりお知らせ]この度の東北・関東大震災で被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。
この記事中では、地震等天災は労災適用外と記載しておりますが、今般の震災については、仕事中や通勤途中で被災された方については、労災を適用すると厚生労働省が発表しております。該当する方、又はご遺族の方は、最寄の労働基準監督署、又は出張相談窓口等にご相談ください。
当ブログ4月1日の記事にその件について書いています。よろしかったらご覧ください。
                                                 2011年4月1日追記

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