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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

標準報酬月額の保険者算定の改正

昨日、専門用語が多いと話がわからなくなると書いたばかりですが、今日の題名はまさに専門用語ばかりでわかりにくいと思います。
まずは、「標準報酬月額」から。
会社員などは給料から健康保険料と厚生年金保険料を差し引かれていますが、それぞれ決められた保険料率を給料にかけて保険料を算出しています。
残業代などが変わりますから、給料は毎月違うことが多く保険料の計算が煩雑になってしまいます。
事務処理を簡略化するために給料を一定の範囲ごとに区切って等級化したものが「標準報酬月額」です。
標準報酬月額は毎年一度、4月から6月までの給料の平均額に基づき決めます。年度の途中でも2等級以上の変化があってそれが3箇月続いたら、別途届出をして等級を変えることもあります。
「保険者算定」というのは、通常のやり方だと実態と合わないような、4~6月の間ずっと休業中だったとか、3月以前にあった昇給分をまとめて5月に支払われ、通常の給料とは著しく違ってしまう月があるなどの場合に、保険者(協会けんぽ、健康保険組合、日本年金機構)が、著しく違う月を除いて、平均額を出して標準報酬月額を決めることを言います。
この「保険者算定」については、どういうときにそれを行うかが限定されていましたが、今年の4月から健康保険法、厚生年金保険法が改正になり、一つ増えることになりました。

標準報酬月額は先述したように原則として4月、5月、6月の給料の平均額を出し、等級に当てはめ1年間それで保険料を計算するというイメージです。
例えば3箇月の給料(基本給と各種手当、残業代も含む)の平均額が25万円から27万円の人はみんな健康保険は20等級、厚生年金は16等級と当てはめられて、標準報酬月額は26万円となります。1年間の保険料は(9月から8月まで)26万円に保険料率をかけて計算されます。
今回の改正は、例えば4月、5月、6月が繁忙期にあたり、他の月に比べて極端に給料が多い人の場合、標準報酬月額が高止まりしてしまい、1年間を通じて高い保険料を支払わなければならないという不都合が生じることについての配慮です。
途中で2等級以上の差が出て3箇月続けば、別途届出をして変えると先述しましたが、それは、昇給などの固定的賃金が変わったことが条件ですので、それがなく、残業代だけで増えている場合には対象外ですから、結局、1年間実態に合わない標準報酬月額で高い保険料を支払うことになってしまいます。

これについて、総務省行政評価局に相談があったそうで、行政苦情救済推進会議に諮りその意見を踏まえて厚生労働省にあっせん案が出され、法律の改正となったものです。
通達(平成23年3月31日保保発0331第6号)によりますと、業務の性質上通常の方法により標準報酬月額を決めることが著しく不当であると認められる場合に、保険者算定ができることになるということのようで、今後Q&Aなどが作成されるとあります。
これをするためには、事業主が申立書をだしたり、本人の同意書を添付したりといろいろと手続があるようです。

さて、私の聞いた話では、4月、5月、6月の残業代を低く抑えて標準報酬月額を低い等級にするという(会社の負担が少なくてすむ)「指導?」を行っている社労士もいるらしいのですが、これは案外、そういう方面に影響が出るのかなという感じがします。

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