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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「英国王のスピーチ」を観る

ゴールデンウィークも終盤、当地は昨日からどんより曇ったうすら寒い陽気です。
昨日は、3連休の最終日なので、予定していたコンサートの後、都心に出たついでに前から見たかった映画「英国王のスピーチ」を観ました。
実話に基づいた話とのことで、華やかに見える英王室にもこんな秘話があったんだなと思いました。
父の死後、国王となった兄が離婚歴のある女性との結婚を回りに反対され、国王を退いて愛を貫いたために、思いがけず国王となってしまったジョージ6世が吃音に悩む話で、現エリザベス女王のお父さんの話です。
アカデミーの作品、監督、主演男優、脚本の各賞を受賞していて、公開後すぐ行きたかったのですが、何やかやで行かないうちに震災があり、行きそびれていましたが、やっと観ることができました。「ツァラストラスはかく語りき」を聴いたコンサートとともに、昨日は私にとって良い休日となりました。

吃音は男性に多いそうで、精神的な要因が大きいようです。
映画の中でも、国王が幼い頃兄だけを可愛がる乳母に虐待を受けたことや、左利きを無理やり右利きに矯正されたこと、X脚の矯正のために随分痛い思いをしたことなどを、国王自ら語っています。
本人の知らないところでそれらがかなり精神的な抑圧になっていたらしいということが映画で描かれます。
また、幼い頃よりの吃音のため人前で話す自信を持てず、どんどん悪くなってしまう、自分は国王になんかなりたくないと悩む姿は気の毒にもなります。

彼の前に現れた言語療法士ローグは正式な資格を持っているわけではありませんが、芝居の勉強をしていて話すことが得意なため、戦争(第一次大戦)で心に傷を負いしゃべれなくなった人を頼まれて直した実績を持っています。それをもとに言語療法士らしき活動をしています。
映画では、ジェフリー・ラッシュが相変わらず達者な演技で見ごたえがありました。
彼の「治療」はまず、「患者」と対等な立場に立ち、信頼関係を築くこと。
それは精神的要因が大きい吃音について、内面を楽にしてあげようという配慮なのでしょう。
一国民と国王という間ではそれはなかなか難しいのですが、彼の治療がもしかして効果がありそうだということがわかってきて、国王(最初はまだ王子)も次第に心を開いていきます。
このあたりの描き方は丁寧で説得力もあると思いました。

紆余曲折の後に、すっかり信頼関係を築くことができた二人にとって、最大の試練は、ヒットラーとの戦いを前に国王がラジオで行うスピーチです。
国民は戦争の「大義」を求めています。国王としてこの戦いは平和と正義のための戦いであると、国民を鼓舞して戦争に立ち向かう勇気を与えなければなりません。
政府も多くの国民も王の言葉を待っています。
吃音を克服して長いスピーチをやり通すことができるのか。
最後はもちろんハッピーエンドですが、自らの吃音としっかりと向き合い克服しようと強い気持ちを持ったときに道は開かれていきます。
そして、それは、「友」となったローグとともになし得たことで、国王はけして孤独ではありませんでした。

クライマックスに私の好きなベートーヴェンの7番が使われていて、そんなところも楽しめました。

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