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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

『オシムの言葉』の著者の講演を聴く

昨日、県社労士会の新年特別講演会がありました。


講演会の後、「賀詞交歓会」という私は初めて聞いた日本語ですが、字でわかるとおり、ひらたく言えば「新年会」が同じ会場で催されました。会員だけではなく、来賓に県知事や国会議員や労働局長などの名前が並んでいて、なにやらものものしい雰囲気でした。私は喪中ということもあり、また県会の「賀詞交歓会」は支部の先輩会員もあまり出席なさらないと聞いていたので、講演会のみ出席しました。


演題は「サッカー日本代表・オシム監督からのメッセージ~『オシムの言葉』から見えてくるもの」というもので、昨年ベストセラーになった『オシムの言葉』の著者で、木村元彦(ユキヒコとお読みするそうです)氏が講師でした。

私はその著書を読んでいませんが、かねてからサッカーは好きなスポーツですし、オシム監督には興味があったので講演を聴かせて頂きました。


木村氏はもともとスポーツの取材ではなく、東欧の民族問題を取材する過程でオシム監督のことを知ることになったそうです。様々な民族が混在するユーゴスラビアで、全ての民族に愛され「偉大な指導者」として尊敬されていたオシム監督に興味を持っていたところ、2003年にJリーグのジェフ千葉にやって来て、インタビューする機会があったそうです。


多分詳細は『オシムの言葉』を読めばわかるのでしょうが、昨日は、NHKの「クローズアップ現代」のビデオで監督の人物像を紹介した後、いくつかのエピソードを語ってくださいました。


民族対立の激しかった時代の代表チームをまとめ、ワールドカップでベスト8まで進んだ監督としてヨーロッパでは高く評価されています。その時のメンバーで日本でも活躍したストイコビッチ氏も最大限の賛辞を惜しみません。ヨーロッパのビッグクラブからのオファーもあったのに、監督は何故日本の、当時降格争いをしているようなチームにやって来たのか?


監督自身が語ったことだそうですが、ヨーロッパのサッカー界はビジネスという側面があまりにも大きくなり過ぎて、純粋にサッカーができなくなっているということです。人気選手をうまく起用して観客やスポンサーを喜ばすのが監督の仕事になっている、それでは監督の理想とするサッカーはできないということですね。そういう意味でジェフはお金もなく、あまり強くもなく、監督が思い切りやりたいサッカーができそうだと思ったようです。


もうひとつの理由は、以外にも親日家だったのです。現役選手時代フォワードだった監督は東京オリンピックのユーゴ代表として日本にやって来ます。試合の合間に選手村で貸してくれた自転車であちこち散策に出かけます。風景も気にいりましたが、言葉も通じない農家のおばさんが、梨をくれたりする出会いもありました。そんな、人との触れ合いが若き日の監督に日本に対する好印象をもたらしたのでした。


私が一番印象深かったのは次のような話です。


彼は代表チームを率いた時も民族の対立に伴う様々な批判に負けることなく、自分のサッカーを貫きました。それは千葉に来てからも日本代表監督になってからも変わりません。そのような精神的強さは、やはり内戦を経験し否応なく妻子と別れて暮らさねばならなかったような体験があって作られたのでしょうか?


そんな木村氏の質問に対して、監督は「それで自分が強くなったかといえばそうかもしれないが、言葉として言うのならNOだ。それで自分が強くなれたと言ってしまったら、戦争があった方がよいことになってしまう」と答えたそうです。


うーん、実に含蓄のある言葉で感心しました。言葉の発する意味を大切にしている方なのですね。「自分の言葉」で語ることを大切にして、なおかつ「語るべき自分」を持っている人、という印象を受けました。人生の山や谷を越えてきたからこその言葉だと思いました。監督の言う「サッカーは人生だ」がなんとなく理解できたように思います。


オシム監督現在65歳、年をとるのもそれほど悪いことではないかもしれないとちょっぴり思いました。今後のご活躍を祈りたいと思います。


ジェフ千葉のHPには「オシム監督語録」というコーナーがあり、なかなか面白いです。興味のある方はのぞいてみてください。












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