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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

改正パート労働法施行その後

改正パート労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)が施行されたのは、平成20年4月1日です。
改正直後は、これからはパートタイマーも正社員同様の処遇をしないといけないのかと、随分騒がれましたが、中身をよくよく見てみれば、「正社員と同視できるパート」に対するハードルがめっぽう高くて、たいていの場合は同視できないパートに分類されてしまうので、結局、企業活動に大きな影響を与えたという話は聞きません。
しかし、一部の企業では改正にあわせて短時間勤務の正社員制度を設けたり、パートタイマーの雇用管理を全面的に見直したりして、社会的なインパクトはあったと思います。
今月初め、私の関与先から「労働局からパートタイマーに関する調査に行くと連絡があったんですが・・・」との相談があり、とりあえず、労働局に確認したりして私も同席して調査に応じることになりました。
それが、27日にあるので、今日は、多少の理論武装をしておこうと厚労省の関連サイトなどを確認しています。

この調査について労働局の担当者に直接確認したところ、パート労働法改正後の雇用管理の実情把握の調査で、何か不都合があれば指導をするといったことで、任意に事業所を抽出しているとのことでした。
この関与先は、私が昨年半年かけて就業規則や各種社内規程を大幅に見直した会社で、パートタイマーも10人余りいます。パート用の就業規則も改正パート労働法に合致するように、私が改正しましたから、特に問題はないと思っています。
ただ、パートタイマーが10人以上いる事業所に対して努力義務となっている「短時間雇用管理者」(法第15条)については、規則作成当時12名だったし、法的拘束力の弱い努力義務だったため、将来的には選任も視野に入れていただくというような説明をした覚えがあり、その辺については「指導」を受けるかもしれないと思います。

労働局には、社労士がたくさんいます。
開業している人も勤務等で登録している人もいますが、臨時公務員として各種の調査や相談業務などを行っています。
もしやと思って社労士会で出している埼玉県の社労士名簿を見てみると、本件の調査担当者も他支部の勤務等社労士としてお名前がありました。
あらまあ、お仲間でしたか。

というわけで、改正パート労働法の施行状況という厚労省のサイトを見てみました(
参照)。平成22年度の相談件数をまとめてあります。パート労働法は各都道府県労働局の雇用均等室が担当していますが、そこに寄せられた相談についてまとめられています。
最も多いのは、「通常の労働者への転換」についてで、14.9%です。
法第12条にありますが、事業主に新しく義務づけられたことで、パートタイマーを正社員に転換するための措置を求めているものです。
社内のポスト公募や外部からの採用情報をパートタイマーにも伝えたり、社内的に試験制度などによりパートから正社員への登用制度を創設することなどを求めています。

次に多いのは「労働条件の文書交付等」で、法第6条にあるのですが、パートタイマー雇い入れの際に「昇給、賞与、退職金の有無」について明示した文書の交付を義務づけています。
労働基準法15条ではパートも含めて労働者の雇いいれの際に重要な労働条件(契約期間、賃金、労働時間、休憩、休日、退職に関することなど)について書面による明示義務がありますから、パートタイマーについては、これにプラスして「昇給、賞与、退職金の有無」を書面で交付するようにということになったわけです。
労基法の場合は、違反について罰金30万円ですが、パート労働法のこの文書明示については、違反すると10万円以下の過料とするとされています。
罰金は立派な刑罰ですが、過料というのは制裁金のようなもので刑罰ではありません。
しかし、違反するとお金をとられるかもしれないというのは大きいらしく、労使双方からの相談が多いのでしょう。

労働条件の文書明示などはごく当たり前のことと思いますが、それができていない会社も多いのかなあと不思議です。
「全ての会社に顧問社労士を」、これができていれば、そんなことは多分なくなるのになあと思います。節電で、暗めの当事務所ですが、これからパート労働法をじっくり読み直します。


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