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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる12年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

成果主義は社員の健康を損ねる?

現在の経営環境、雇用環境は大きく変化しています。
終身雇用を前提とした年功序列型の賃金体系が崩れ、成果主義を導入する企業が増えたこともその一つです。
その結果、企業内における賃金格差は拡大したと考えられますが、富士通総研経済研究所が成果主義を導入した企業における社員の健康調査を行い、成果主義と社員の健康との関係を分析しています。(
参照)
賃金と健康の相関関係についての資料は、健康保険組合にあるデータをもとに、標準報酬月額のデータ、傷病手当金その他の給付についてのデータをもとに1500の健康保険組合で調べています。

発表によると、2003年から2007年の観測期間において、企業内で賃金格差が広がった企業は7割あり、多くの企業で成果主義が進んでいることがわかります。
年齢内格差の拡大も8割の企業に広がっていて、同年齢間での格差も拡大しているとしています。
その結果、社員の健康と成果主義の導入には明らかに相関関係があり、企業内の年齢内格差が大きい企業ほど社員の健康状態が悪いことが確認されました。
同期に追い抜かれまいと頑張り過ぎてしまうのでしょうか。

成果主義は、社員の意欲を引き出す反面、リスクの少ない仕事が好まれたり、チーム全体より個人の利益を追求するような働き方を助長するなどマイナス面も指摘されています。
特に、人間関係が濃密になりやすい中小企業ではなかなか導入が難しいとも言われます。
ユニークな経営方針で有名なある中小企業の話を以前新聞で読みましたが、かなりの経費を使ってコンサルタント会社に依頼して、成果主義賃金制度を取り入れたものの2年でやめたそうです。
先輩が後輩に追い抜かれることを嫌い、仕事を教えない、社内の雰囲気が何となくぎすぎすしてきたなどの弊害があったためだそうです。
以前のように完全年功序列型にもどしたところ、先輩は追い抜かれる心配がないので一生懸命後輩を指導して、後輩が伸びていくのを自分のことのように喜ぶことができるようになったとか。

成果主義と社員の健康という視点は今まであまり言われなかったことだと思います。
過度の競争はやはりストレスがかかるということなのでしょうか。
東日本大震災以後、人と人との共存というようなことに思いを致した人も多いと思います。
人と共に助け合って生きるということは、特に、日本のような農耕民族にあっては古来より選択されてきた生き方です。
能力を正当に評価したりその人固有の能力を引き上げるような成果主義はよいと思いますが、健康を損なう成果主義もあるということは、会社として留意しておくべきことだと思いました。

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2011年07月15日(Fri) 07:10