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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

行き詰ったときに読む本

私は、開業以来就業規則作成・見直しを中心に仕事をしてきて、いつの間にかこの9月でまる5年です。
ちょっとずつ経験を積み、そこそこデータもそろい、いろいろなデータを使い回ししてこれからが楽して儲ける方向へ行けるかもと思いきや、やってみると、過去に作った条文なども内容はともかくとして、表現方法や文言の使い方がいまいちだなと思うことが結構あります。
そんなわけで、手持ちの条文、ひとつひとつチェックしながら読み進み、お客様の状況に合わせて修正してというような作業をすることになりますが、以前は気にならなかった言葉の使い方などが気になり、ああでもない、こうでもないと、つっかかってしまい先に進めない場合があります。
条文の内容そのものについても、新しく出た判例や学説ではちょっと違ってなかったけかと、気になりだして、あれこれ書籍をひっくり返したり、ネットで検索したりを繰り返して、たった一つの条文づくりのために半日も費やしてしまうことがあります。

お客様にとっては就業規則は大変重要なツールですから、ひとつひとつの条文を絶対におろそかにはするまいという気持ちでやっております。
簡単明瞭で誰が見ても誤解がなく理解できる文章を目指していますが、これが極めようとするとなかなか難しいものです。
私は、所属している研究会で原稿を書いたり、ごくたまにですが、研究会とは別口の雑誌に原稿を書かせていただいたり、講師の仕事が入れば、資料づくりは自分でしたりと、「書く」ということが仕事と密接にリンクしています。
もともと「書く」ということは好きな作業でもあるので、それほど苦にならないし、むしろ楽しいのですが、それでも何となく行き詰まり感を感じることがあります。
うまく書けないなあなんて思うときですね。

そんなときには、中学生の少女の時代からの愛読書、夏目漱石の「こヽろ」を読みます。
大人になってから立派な装丁の「漱石全集」を買いましたが、いつも手軽に見るのは中学生の時に自分で買った大昔の文庫本です。
もう、かなり古くなりました。
たまに、声を出して朗読してみることもあります。
朗読してみるとわかるのですが、漱石の文章は実に無駄がなく流れがスムーズです。そして、ワンセンテンスが比較的短いのに表現すべきことがきちんと表現されている。
漱石は文章の推敲を非常に丁寧に行ったそうですが、そぎおとすところは落とし、文言のひとつひとつにこだわったんだろうということが伝わってきます。

働かなくても食べていける財産があり、気ままに教養を高めて趣味人として生きる「高等遊民」ともいうべき人たちが漱石の小説にはよく出てきて、そんなところも好きでした。
「こヽろ」に出てくる「先生」は、自分の恋愛を成就させるために親友を出し抜くかたちで恋した女性と結婚するのですが、絶望した親友が自殺をしてしまいずーっと苦しむことになります。
苦しみもしょってしまう恋愛もあるんだな、でも、私だったら親友に譲っちゃうだろうな、他にもいい人と出会えるかもしれないから、などと思った14、5歳の頃をなつかしく思い出します。
私も推敲を重ねて少しでも良い文章を書こうという気にさせてくれる本なのです。
今日は、午後から社労士会支部の理事会があって外出しなくてはいけないので、その前にもう一頑張りしようとパソコンに向かっているところです。

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