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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

相続放棄した場合の未支給の年金

明日の足立区の講座に向けて、今週は年金の総復習をしています。
よくしたもので、そんな時には年金についての難問?が持ち込まれます。
昨日、懇意にしている先輩社労士から年金相談で相続放棄したときの未支給の年金についての相談があったそうで、未支給の年金というのは相続財産になったっけ?との質問の電話をいただきました。
「未支給の年金」については過去記事にしました(
参照)。
年金を受給している方が亡くなったときに生計を同じくしている一定の遺族に支給されるものですが、その遺族が亡くなった方が借財が多かったりして相続放棄していたらどうなるのかという問題です。
「未支給の年金は相続財産にはならない」と、ぼんやりと私は思っていました。結論はそれでよいのですが、とっさに言われると迷ってしまいます。

早速条文をチェックします。
国民年金法は第19条、厚生年金保険法は第37条にそれぞれ未支給の年金給付についての規定があります。
いずれも同じ内容の文章で
「年金(厚生年金保険法では保険という文言)給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき年金給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄妹姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の年金の支給を請求することができる」
とあります。
「自己の名」で請求するわけですから、これはその人固有の権利になるので、相続財産とは別のものと考えてよいと思います。
社労士試験の受験生だった頃、この「自己の名」というところが強調されていたことを思い出しましたが、そういう意味合いもあったんだなと思い至りました。
受験生だった頃、こんな条文すらすら頭に浮かんだのに、忘却とは哀しくも恐ろしいものです。

というわけで、結論は相続放棄していても要件にかなえば未支給の年金は受け取れるというものです。
そのご相談者は権利者が亡くなったのが10月9日だそうです。
年金は前月分と前々月分が今月15日に振り込まれます。
今月15日に振り込まれた分は権利者が生前受け取るべきものですが、すでに15日には亡くなっていますので、15日に振り込まれる分は要件にかなう遺族が請求すればその人のものになります。
電話をくれた先輩とも話しましたが、年金は離れると忘れますね。
そして、個別具体的な相談内容というのは多岐に渡るため年金相談はやはり大変だなというのが素直な感想でした。

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