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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

巨匠ピアニストのいい顔

昨晩、来日中のピアニスト、アルド・チッコリーニ氏のリサイタルがあり、スカイツリーが間近に見える都内下町にあるホールに行って来ました。
チッコリーニ氏はナポリ生まれで後にフランス国籍を取得し、現在86歳です。
22歳でナポリ音楽院のピアノ科教授になったといいますから、やはり天才なのでしょう。
70代から度々来日して、新聞の音楽評などで絶賛されていたのを読んでいたので一度聴いてみたいと思っていました。
私はこのホールの「友の会」会員なので、先行販売で前から4列目ステージ中央よりやや左寄りという絶好の席をゲットできました。
ピアノリサイタルの場合、ステージ中央にピアノが置かれますから、やや左寄りだと演奏者の手許が見えるのでそこがいい席となるのです。左過ぎると演奏者の背中を見るようになってしまうし案外難しいんですが、昨日の席はとても良かったです。

演奏は評判以上で86歳とは思えないみずみずしい感性に圧倒されました。大仰なしぐさなど一切せず淡々とピアノに向かい、時に大胆に時に繊細に次から次と音を紡いでいくような印象です。この人の辞書には「ミス・タッチ」なんて言葉はないんだろうと思えるような正確で、しっかりした技巧が感じられました。
一曲弾き終わるたびに満場の拍手と「ブラボー」の掛け声。1曲目から「ブラボー」なんてなかなかないんですが、しかも昨日は何人もの声がかかり、私のすぐ後ろの男性も曲ごとに「ブラボー」と叫んでいて、コアなファンもたくさん詰め掛けているような感じでした。
もちろん、素晴らしい演奏でコアなファンならずとも感動したと思います。
最後には拍手とスタンディングオベーションです。
私はこういう演奏会でスタンディングオベーションやりたいなと思うときもありますが、一度もしたことはありませんでした。何となく照れくさいというのもあるし、座っている場所によって回りの人がみんな座っているのに、自分だけ立つのもねえと思ってしまうからです。
昨日は前の方に座っていたので、前から2列目ぐらいまでの人は総立ちになり、私もそれに近い場所だったので最後は立って拍手しました。
私の隣に一人で来ていた女性も、私が立ったらすぐ立って拍手をしていました。
やはり、みんなすごい演奏だと思ったんだなと思います。

いっしょに行った相棒(夫)が「人間て年なんて関係ないんだな」と盛んに感心していました。
私としては、演奏もさることながら、チッコリーニ氏のあたりを払うという言い方がぴったりくるたたずまいに感心しました。今風に言うとオーラがあるとでも言いましょうか。
何よりもそのお顔、年相応にしわが刻まれているけれど、そんなこと関係ないと思う「いい顔」なのです。一筋の道、それも誰も歩かなかった高みを懸命に歩いてきたというようなことがしっかりと現れているんだろうと思いました。
「いい顔してたねー。ぬるい生き方してたら絶対ならない顔だよね」
「酔っ払ってふらふらしてるような奴は絶対ならないぞ」
毎度おなじみの夫婦の会話となり秋の夜長は更けていきました。

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