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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

年金繰り上げ受給を勧める週刊誌

私は週刊誌というものはほとんど読みません。
でも、新聞の下の方に出ている宣伝の見出しは目に入るので見ます。
ちょっと前の宣伝で「68歳支給説」を受けてのことなんでしょうが、年金を繰上げ受給した方がよいとの見出しがありました。
その週刊誌を買って読んだわけではないので、何が書いてあるのかはよくわりません。
宣伝の見出しだけから推察すると、そのうち受給年齢を引き上げられてしまう可能性があるのだから、繰り上げてさっさと受け取り始めた方がよいですよということなのかなと思います。
繰上げて受給できるのは、国民年金の基礎年金部分ですが、本来65歳からの受給開始を60歳から64歳の間に繰り上げて開始することも可能です。
その場合、1月繰り上げるごとに0.5%の減額となり、一度繰り上げたら変更はできず減額されたままの年金受給が一生続くことになります。

繰り上げて60歳から支給を開始したとしたら、60月早めるので0.5%×60=30%の減額になります。すごく大きいように思いますが、生涯で受け取る年金額の合計を考えると、76歳前後が分岐点となります。
現在、国民年金の老齢基礎年金額は40年保険料を支払った人で満額となり、788,900円です。65歳から受け取り始めると76歳で11年、総額8,677,900円です。
3割減額されると552,200円ですが、76歳まで16年間受け取りますから、8,835,200円ということになり、76歳から77歳の間で65歳から受給した人の総額が追いつくということになります。
ですから、もし、76歳まで生きないとしたら繰り上げて受け取り始めた方が総額は多いということになります。
この話をある人にしたら「それって一種の賭けだね」と言いました。
「でも、3割も減らされるんじゃナー」とも言いました。
また、ある人は、「1年で6%の減額なら自分の状況に応じて少し早くもらうのも選択肢のひとつだね」と言いました。

しかし、この繰上げ受給というのは、多分、例外的なこととして想定されていると思います。
病気等で働けなくて、少なくなってもいいから年金を早くもらいたいとか、とにかく何がしかの現金が少しでもほしいというような場合です。
従って、①一生減額されたまま、②年金制度の上では繰り上げることにより65歳になったとみなされ、65歳までの間で請求できる障害基礎年金、寡婦年金が請求できない、③任意加入被保険者になって年金額を増やすことができない。などの不利益なことが生じます。

あえて、それを押しても繰り上げた人たちが平均寿命まで長生きすると、年金受給総額は減ってしまいますが、厚生労働省はそれを願ってるのではないかという人もいて、このあたりの損得勘定は私も正直よくわかりません。
社労士としてはバシッと自分の意見を言えるようにしないといけないのでしょうが、年金はなかなか難しいです。

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