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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

接客業のディーセント・ワーク

昨日の記事で何かを変えるためには体制そのものを変えなくてはいけないということを、多分、橋下前大阪府知事はよくわかっているのだろうと書きました。
組織というのは、一度出来上がってしまうと人を入れ替えても簡単には変わりません。
会社などもトップの意識の持ちようですごく変わると思いますが、トップの思いを実現するためには、会社内の体制を整え規程の整備なども必要になります。
そんなわけで、社内規程の整備を中心に仕事をしている私は、そういうトップの思いを実現して体制を整えるお手伝いをするという仕事をしていると自負しております。
しかし、会社内には規程の整備だけではすまない話もあり、そのあたりをどのようにカバーしていくのかが、労務管理では問題になってくるのだと思います。
標題の「ディーセント・ワーク」もその一つだと思います。
私がこの言葉を目にしたのは、平成20年版の労働経済白書です。(
参照)この第2章働く人の意識と就業行動の中の109ページに簡単に解説されています。

邦訳では「働きがいのある人間らしい仕事」となっています。
前述の白書によると、①働く機会と持続可能な生計に足る収入が得られる。②労働三権など働く権利の確保、職場での発言がしやすくかつ認められる。③家庭生活と職業生活の両立、セーフティネットの確保と自己の鍛錬もできる。④公正な扱い、男女平等な扱いなど、人々が働きながら生活していく上での願望の集大成と位置づけらけれ、ILO(国際労働機関)により提唱されています。
ただ働いてお金を得るだけではなく、人間としての誇りと尊厳を守る職場というようなことも「ディーセント・ワーク」に入ってくるでしょう。

配信してもらっている労組系のメルマガで、この言葉を久しぶりに見ました。
接客業などの労働相談では、客の理不尽なクレームに対して、ただひたすら謝らされたとか、土下座までさせられたというようなものが多く、この「ディーセント・ワーク」という考え方からするとおかしいというものです。
不合理な要求には会社は毅然とした態度をとり労働者を守ってほしいというようなことが書いてありました。
理不尽だとわかっていても理詰めで対抗すると火に油を注ぐような形になって、始末がつけられなくなる客というのもいそうですし、会社側としてはひたすら謝ってそれで済むならすませちゃいたいという思いなのでしょう。
労働者側にしてみれば、人間としての尊厳が傷つけられたと考えても無理はないような場合もあるのでしょう。
難しいですが、会社としては、誠実にかつ毅然と合理的に対応するしかないのではないかと思います。
クレーマーというのは、最初から論理的に破綻している場合が多いので、まず冷静に話し合い、相手側がいかに非合理的かわかってもらうようにする。私ならそんな感じかなと思いますが、実際の現場ではとても難しいことなのかもしれません。
私が社長で「ディーント・ワーク」を目指そうと考えていたとしたら、
「金はいりませんから、帰ってください。金とらなきゃ客じゃないでしょ?」
なんて、啖呵を切っちゃいそうです。やはり接客業失格ですかね。
社員の人間としての尊厳を守りつつ理不尽なクレーマーに対処する方法というのは、労務管理の一つの課題になりそうだなと思いました。

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