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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労働者性は労働法の重要ポイント

労働基準法における労働者の定義については、以前過去記事にしました。(参照)
労働基準法だけではなく様々な労働法を見ていく上で、労働者であるのかないのかは非常に重要なポイントです。
もとより労働法は労働者の保護が大きな目的の一つですから、労働者でない人は関係ない人となり、保護の主体とはなり得ないからです。
労働者であれば、労働基準法が適用となり労働時間、休憩、休暇、休日、解雇規制など、様々な場面で法的保護が与えられます。
業務上、通勤での事故、災害については労災保険が適用されて、健康保険よりずっと手厚い補償を受けることができます。労働者でなければ、それらの保護はありません。
物事には何事もグレーゾーン的な範囲というものがつきもので、「労働者性」も例外ではなく、労働者であるのかないのかをめぐり、裁判になることも珍しいことではありません。
最近の判例要旨集を見ていて面白いなと思ったのが「ホステスの労働者性」です。

ホステスというのは何となく自由な印象があります。
この判決でも「ホステス一般について労働者といえるかどうかはともかくとして、少なくともこの事例では」というようにことわっています。(東京地判平22.3.9第三相互賃金請求事件)
挙げられていたのは、
①タイムカードによる出勤時間の把握、退勤時間を過ぎても客が店に残っている場合は帰ることが許されなかった。
②出勤前に当日の予定や同伴の有無を確認して場合によっては客との同伴を指示していた。
③あらかじめ出勤する日を定め客を連れてくることを求めていた。
④勤務中に細かく接客を指導していた。
⑤遅刻、早退について罰金があった
以上のことから、勤務場所、勤務時間の拘束、業務遂行上の指揮監督を受けていた、報酬が売上高と連動しているが一定の固定的保障給があった、などから、就労実態が使用従属関係の下における労務の提供と評価できるとしています。

「使用従属関係」というのがポイントなのですが、それを見るために一般的には、①仕事の依頼に対する諾否の自由、②場所的、時間的拘束の度合い、③業務に関する使用者側の指揮監督関係の有無、④労務提供の代替性、⑤報酬が労働の対償であるかどうかなどを見るわけですが、それぞれ、強弱の度合いがあったりして、最近の多様化する労働環境の中で、案外判断が難しい問題でもあります。
とりあえず、会社に入るときには、契約書が「労働(又は雇用)契約書」かどうかを確認します。それ以外の「請負」、「業務委任、委託」などとなっていたら、相手方は労働者性を否定しているわけですから注意が必要です。
法的には、契約の名称ではなく実態をみて判断するということになっています。

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