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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

65歳までの再雇用義務化の衝撃

就業規則作成をメインの仕事としている私は、お客様に「3年見直ししていない就業規則は現行の法律とどっかでずれが生じています」と言っています。
それぐらい労働法関係の法律はちょこちょこと改正されます。
今朝の朝日新聞には、厚生労働省が65歳までの雇用を義務化する方針を固めたと報道されています。
今日開催の労働政策審議会に提案して、来年の通常国会での法改正を目指すそうです。
義務化となると、私が今まで作った就業規則のうち、ごく少数の希望者全員を雇用するという方針の会社以外は、みんな規則の変更が必要になるな、まさにここ3年以内に作成したものばかりと考えを巡らせました。

現在はどうなっているかと言いますと、定年を定める場合、60歳未満の定年年齢を定めることは違法です。従って、60歳以上の定年年齢を定めることになります。
その場合、65歳未満の定年年齢を定めた場合は、65歳まで雇用を継続する制度を社内に導入しなければなりません。
厚生年金の満額支給開始年齢が65歳となったことを受けて、「高年齢者の雇用の安定等に関する法律」が改正されたものです。(第9条)
法律の趣旨としては65歳までの雇用を確保したいということですが、希望者全員を65歳まで雇いなさいと言われても、企業側としては個別の事情で選別したい場合もあります。

しかし、恣意的な選別は許されません。労使協定により誰が見ても理解できるような、合理的な基準を作り、それにのっとって選別することは構わないことになっています。
例えば、過去〇年間の欠勤が〇日以下とか、過去〇年間の健康診断で業務に耐えられないような異常がないとか、社内的な査定基準が明確な場合はある一定レベル以上とか、明確で個人により差別をしなければ、会社独自の様々な基準を労使協定により設けることができます。
平成23年3月31日までは労使協定ではなく就業規則で基準を定めることもできます(労働者300人以下の企業のみ)。
雇用形態は問われないので、嘱託としたりパートタイマーとしたり有期で1年ごとに契約したりということは許されます。
年齢も現在は64歳までで、最終的に65歳になるのは平成25年4月1日以降です。
私が就業規則を作成する場合は、途中で変更しなくてすむように65歳までとして、労使協定も締結してもらうようにしてきました。

それが義務化となると、就業規則上の文言そのものを変更しなければならなくなるので、今まで作成した会社に声をかけて改正作業をしなければならず、この動向には注意が必要だなと思っています。
開業したての頃、偶然支部で私が通っていた予備校の講師をなさっていた会員にお会いして、「顧問なんてめんどくさいからない方がいいじゃん。」と、多分、開業したてで仕事がなかった私への励ましだと思いますが、そんなことを言われたのです。
そのお言葉が妙にひっかかり、確かに顧問など持たず、より自由な立場で「就業規則請負人」になるのが私には一番あってると思い、それを目指して仕事をしてきました。
その後、ご縁があって顧問となった会社から定期的にお金をいただくようになってみると、これも悪くはないと思うようにはなりましたが。
そんなわけで、就業規則を作成して納品した以後お付き合いのない会社も多いので、法律改正が決まったらお声をかけなければなりません。

標題で衝撃と書いたのは、年金受給年齢のこともあるので仕方がない面もありますが、またしても高齢者優遇かと置き去りにされる若者のことが心配だからです。
それについては、同記事で一定年数以上の有期雇用を続けた場合無期雇用に転換する仕組みを提案するとありますが、逆に今までだと有期でも続けられていた契約が、上限年数を設けることにより、あっさり雇止めされる心配もあり、このあたりは注視していかなくてはいけないことだと思いました。

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