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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

介護は受益者負担を増やすべき

介護保険制度は、平均寿命の延び、核家族化や単身世帯の増加などにより家庭で介護を担い続けるのは困難だということで2000年4月から発足しました。
それまで主として家庭で担ってきた介護を、社会全体で担うという発想です。
原則として、40歳以上の日本在住の人全てが被保険者となり保険料を負担します。費用の50%は税金で、50%は保険料でまかなっていて各地方自治体が運営しています。
各自治体から認定されれば、利用者は費用の1割負担で様々な介護サービスを受けることができます。(原則として65歳以上の介護保険第1号被保険者が利用できる)
発想自体は素晴らしいことと思います。
介護が必要になったときにどうしようと思い悩むことがなければ、誰でも安心して老後を過ごすことができます。
しかし、社会全体で担う介護の負担を誰がどれだけ負担するのかという話は難しい問題です。お金が有り余っているわけではないからです。
厚労省の発表によると、2000年度の介護費用は3.6兆円でしたが、今年度は8.3兆円になる見込みとのことです。

高齢化の進展と介護保険制度がしっかりと認知されてきたということだと思いますが、それにしても大変な額です。
保険料は年々少しずつ上がっています。今後は、今まで一律だった保険料を健康保険と同様の報酬比例制にするそうですが、費用の増大にはなかなか追いつかないのではないかと思います。
現役世代並みの収入のある高齢者については、利用料をアップする案もあったらしいですが、年末、それは見送るとの発表がありました。
社会保障改革について、毎度繰り返されていることですが、現役世代の負担が増えることについては、意外とあっさり決行されますが、お年より世代の負担が増えることについては、なかなか決断できず、ずるずると先延ばしされることが多いように思います。
最近では、年金の物価スライドで下げるべきときに下げなかったというのがあります。
その割りに、年金の受給開始68歳説などを平気で唱えたりしています。
今回も報酬比例制にすると現役世代の中には今までより負担の増える人が出てきます。
一方、現役世代並みの収入のある高齢者からは1割ではなく、もう少し負担してもらってもいいのではないかと、私は、ずっと前から感じていましたが、それは結局前述のとおり今回も見送りとなっています。

昨年の厚生労働省の発表によると、介護保険のサービスを利用している人は約400万人、一方、65歳以上の人口は約3000万人ですから、利用者は全体からみるとかなり少数派です。
多くの人は少なからぬ保険料を払っていてもあまり利用していない、でも、そのような状態でようやく成り立っている保険制度とも言えそうです。
今後、介護保険制度がたちゆかなくなりそうな場合、利用料をアップすることがまず先だろうなと思います。
受益者負担ということを国も利用者も考えなくては、利用していない多くの人の理解は得られないだろうと思います。

それから、介護で考えることは、下の世代ばかりに頼らず同世代同士での扶助もどんどん制度として取り入れたらよいのではないかということがあります。
介護保険の利用者が少ないというのは、元気なお年よりも多いということだと思いますから、ボランティア、あるいは低額の報酬で元気なお年寄りに介護が必要なお年よりのケアをしていただく。身体を使うことばかりではなく、話相手や離れている家族との連絡係りなど、体力を使わない仕事もいろいろありそうです。
そんなことを担ってもらうと介護費用の増大を抑える一助となるのではないかと思います。
気持ちはあっても、どこでどうしたらよいかわからないお年よりもきっといると思うので、制度の一環としてそんなことをコーディネートできるようにしたらよいのになと思います。

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