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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

偽名で働ける職場

オーム事件については、もちろん私はリアルタイムで知っているしよく覚えています。
私の中で、最も鮮烈な映像は毒ガスよけの防護服に身を包んだ機動隊員がカナリアの入った鳥かごを持って、オーム真理教の「アジト」に踏み込む映像です。
子供の頃文鳥やインコや十姉妹をたくさん飼ったことがあって、それらの小鳥と仲良く遊んだ経験があるので、カナリアが可哀想と場違いなことを考えてしまいました。
年末に出頭した指名手配中で事件に関与していた元信者が17年間逃げ続けていたと聞くと、17年もたったのなら、20代の若い人が知らないのも無理はないと思いました。
結局首謀者の松本被告は事件の真相を語らず死刑が確定しました。
事件が風化していくのかというときの出頭、さらに、元信者をかくまっていた女性が出頭して、にわかにテレビメディアが活気づいています。
女性は、彼をかくまいつつ10年間もずっと偽名で同じ整骨院で働いていたそうです。
普通の会社ですと、採用時に住民票記載事項証明書を提出させたりしますが、個人の小さな整骨院だとそういうこともしなかったのでしょう。
偽名で働けるのは水商売とか温泉の仲居さんとかかなと漠然と思っていましたが、小さな事業所なども案外可能なのですね。

事業主としてはびっくりしたでしょうが、知らない間に犯人隠匿の片棒を担がされていたとも言えるわけで、その後家宅捜索までされたようですから、やはり、採用時に最低限の身元チェックは必要なんだろうなと思いました。
私が今まで就業規則を作った会社は、小さい会社でもみんな住民票の記載事項証明書を提出させるというのが普通でした。
法人なら社会保険などに加入の義務がありますが、個人営業で5人未満の従業員となると社会保険の加入義務はありません。
雇用保険は週20時間以上、31日以上働く見込みがあれば加入ですから、彼女は、加入していたと思いますが、加入のときに住民票だの本人確認の免許証などを出す必要はないので、事業所に届け出た名前で加入はできます。
そもそも、事業所自体が「適用事業所届」という事業を始めた旨の届出をしていないと、労災保険、雇用保険などもすり抜けることができます。
そのあたりはどうだったのかは報道ではよくわかりません。
昨日、偽名で健康保険証があったと報道されていますが、年金なんかどうだったんでしょうか。
税金は結構チェックが厳しそうですが、どのように処理されていたんでしょうか。

メディアの報道ではわからないことも多いのですが、何よりも彼女たちの粘りと言いますか、執念といいますか、その持続力はすごいですね。
そういうエネルギーをもっと有効に使う人生を歩いていたら良かったのにと思います。
かくまっていた女性の出頭の理由が、「自分のしたことにけじめをつけたかった」ということだと報道されています。年齢をみると49歳です。
50歳を前に今なら今までのことを精算してやり直せると考えたのかもしれません。
整骨院では真面目で感じがよく、患者さんたちの評判も上々だったそうですが、どんな気持ちで日々暮らしていたんだろうと考えると、世の中には、私の想像できない世界がたくさんあるんだろうなと思うばかりです。
偽名で長く普通に働ける職場があるということは、それだけ労働法、社会保険法が軽んじられているとも言えると思うので、そちらの方が興味深く感じられる事件でした。

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