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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

女性は「出産する機械」厚労相の問題発言

柳沢厚生労働大臣の講演会での発言が問題視されています。


少子化について語る時に「機械と言ってごめんなさいね」などの言葉を入れつつ「15歳から50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは1人頭で頑張ってもらうしかない」と述べたそうです。


言葉というのは、その場の雰囲気、語る人の表情なども加味して聞く側が受け取るものなので、活字で見たのと実際に人の口から語られた時とでは、ニュアンスが違って聞こえる場合もあります。そんなことを差し引いて考えても大臣の発言は配慮が足りなかったと思います。

厚生労働大臣といえば、様々な少子化対策を行うべき役所のトップにいる人です。「わかりやすく説明するためにそのような表現を使ったが、不適切だった」と後から陳謝しているようですが、あまりにもお粗末という印象を受けます。


前述の発言では機械に例えたということも論外ですが、女性ひとりひとりに頑張ってもらうしかないということを言っています。結局、少子化は女性が産まないからいけないと言っているように受け取れます。何故女性が産まないのか、そういう視点がぽっかり欠落していて、「とにかく産めばいいんだよ」と言っているように聞こえなくもないです。


政府は次世代育成支援対策法など新しい法律も作り、児童手当の拡充や育児介護休業法の改正、助成金の充実など次々と少子化対策を打ち出しています。その総元締めとも言える立場にいる厚生労働大臣が、こんな発言をしているのはとても残念です。


子供を作るのは女性1人でできることではありません。パートナーである男性がいてこそできるわけです。少子化を何とかしたいのであれば、社会全体に目を向けて何か不都合なことがあるのなら改善しようというスタンスに立つことが必要だと思います。


そのような視点で社会を見渡せば、長時間労働の問題、若い人の失業率の高さ、不安定な雇用、シングルマザーに対する差別や偏見、都会の住宅事情の悪さ、教育費の問題、学校現場の荒廃、保育所の不足、専業主婦の孤独な子育て、等等、ちょっと考えただけで少子化の要因だろうと思われることがたくさん思い浮かびます。まず、一つづつでも解決していただきたいと思います。少子化は、もはや女性たちが個人でどうにかする次元の問題ではなく、社会全体で考えていく問題なのです。


太古の時代から人間の生きる営みの証としてあった出産と子育て。「年金財政が破綻するから」とか、「労働力が不足して経済がダメになるから」子供を産みなさいという目先の利益を先行させるような言われ方に、女性達は違和感を感じていると思います。


どんな人でも、生き生きと自分の人生を全うできるような社会であれば、自然と子供の数は増えていくと思います。政治家には「産め」という前にそのような社会の実現にこそ力を尽くしていただきたいと思います。


女性に「頑張って産んでください」と言うのであれば、様々な問題に対して方策を講じた後に、「ここまでいろいろやりましたから、あとは産んでいただくだけです」と言っていただきたいと思います。ほとんど手付かずの状態でただ産んでほしい、しかも機械や装置などという表現を使うなんて、厚生労働大臣としての良識を疑わざるを得ないと思います。

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コメント


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こんにちは。

柳沢厚労相の発言は許されるべきものではありません。
男性の私でさえ不快感をおぼえました。

鈴木さんの見解に賛同いたします!!
この発言は女性にはもちろんのこと、男性にも相当腹立たしく思った方はたくさんおられると思います。

厚労相は社会保険労務士試験の合格証書にバーン!と名前、印を押してる人ですよね・・・
それだけにかなりショックでした。


卯年 | URL | 2007年01月30日(Tue)17:42 [EDIT]


卯年さん
こんばんわ。

あらためて合格証書を見てみると、確かにバーン!と名前、印がありますね。署名と印の占める面積がかなり大きいですよね。

社労士の管轄省庁のボスが厚生労働大臣なのに、ほんとに残念ですね。
でも、これを機会に少子化について更なる議論が深まればそれはそれでよいと思うのですが。

おばさん社労士 | URL | 2007年01月30日(Tue)19:49 [EDIT]


鈴木さん、ご無沙汰しています。

私も出産を経験し、仕事&子育て真っ最中の女性として、怒りをおぼえると同時に悲しくなってしまいました。

女性は命がけで出産に臨みますよね。機械ではありません。そしてその後の子育ても女性一人ではできません。子供は、周囲の様々な人々との関わりの中で成長していくものだと思います。
鈴木さんのおっしゃるように、少子化は個々の女性や家庭の問題ではなく、社会全体で考えていくべき問題だと思います。

事務指定講習って“厚生労働省指導”なんですよね・・・
フクザツな心境です。




河津桜 | URL | 2007年01月30日(Tue)23:00 [EDIT]


大臣発言について

卯年さん
私も合格証書を受け取ったときの喜びが薄れてしまいました。
鈴木さんのご意見賛成しますが、もう二点腹を立てていることがあります。
一つは、”わかりやすく説明するため”というところ。
もう一つは、失言があるたびに”国民の皆さんに誤解を与えるような発言をして云々”(安倍首相発言)。
国民を馬鹿にしているのかと言いたいです。私達に説明するのにくだらない喩えはいらないし、また、私達はいかなる誤解もしていません。
素直に謝罪すればいいのにといつも思っています。

中高年社労士の卵 | URL | 2007年01月31日(Wed)09:56 [EDIT]


河津桜さん
お久しぶりです。
今年もお仕事、子育て、事務指定講習、お忙しいでしょうが、お身体に気をつけて頑張ってください。

厚労相がこんな認識かーと、私も怒りを通り越して悲しいです。公の場で絶対に言ってはいけないことでしたね。
大臣の奥さんがかわいそうと思いました。

おばさん社労士 | URL | 2007年01月31日(Wed)10:20 [EDIT]


中高年社労士の卵さん
おはようございます。
コメントありがとうございます。

議員というのは、国会議事堂の中に入ると自分が偉くなったような錯覚におちいるんですかね。
こういう不祥事が起きるといつもその政治家を選んだ国民が悪いという話が出るのですが、私は選挙区が違うし、柳沢さんなんて選んでないよと思ってしまいます。

でも、おかしいことに対しては国民が「NO!」の声をつきつけるということが大事ですね。

これからも貴重なご意見をお聞かせください。

おばさん社労士 | URL | 2007年01月31日(Wed)10:29 [EDIT]