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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

若い妻に不利な遺族厚生年金の改定

今年の4月から年金制度でいくつか改定があります。離婚時の分割(当ブログ過去記事参照)ばかりが話題になりますが、若い妻に対する遺族厚生年金が相当バッサリ切られたなという印象があります。


妻に対する遺族厚生年金は、今までは死亡、再婚等の失権理由がない限り終身支給される年金でした。それが、30歳未満で子のいない妻に対しては5年間の有期年金となったのです。また、子がいても30歳までに遺族基礎年金が受けられなくなった時は、その日から5年後に遺族厚生年金が受けられなくなります。


遺族年金についておさらいしておきましょう。


今問題にしているケースは、サラリーマンの夫が死亡した時の妻に対する遺族年金です。サラリーマンは厚生年金に加入していますから、自動的に国民年金にも加入していることになります。(年齢要件などややこしくなりますからおいといて話します)


もし、死亡した場合、国民年金の遺族基礎年金は子(年齢要件あり)と子と生計同じくする妻のみが受給権を得ます。通常は妻と子が生計を同じくして妻が子を扶養していますから、「子のある妻」に支給されるわけです。子のない妻は受給権がありません。


一方、遺族厚生年金は妻には無条件で失権理由(死亡、再婚、直系血族、直系姻族以外の養子となった時)に当たらない限り終身支給されることになっていました。年齢要件などなかったのです。(障害等他の年金との併給調整はあるが権利は失わない)


ですから、子のある妻は遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方の年金を受給できます。(遺族基礎年金は原則子が18歳年度末になるまで)それは、改定後も同じです。問題は子のない妻です。今までは遺族基礎年金はありませんが、遺族厚生年金が支給されました。それが、夫の死亡時に30歳未満の妻に対しては、5年で打ち切られてしまうことになったのです。また、子がいたとしても子の死亡等により、妻が30歳未満で遺族基礎年金の受給権がなくなると、その時から5年で遺族厚生年金を打ち切られてしまうのです。


今までずっと権利があったものがたったの5年で終わりとは、若い独り身の妻は大丈夫でしょうということでしょうか。大丈夫な人もいれば大丈夫でない人もいますよね。こういうやり方をみていると年金とは何のためにあるのかと考えてしまいます。セーフティネットとしてあるのですから、本当に困っている人にいかないと意味がないですよね。


ばっさり5年で切る有期年金とするのなら、5年後の収入要件などで収入がある一定限度額以下の人には継続するとか、もう少しきめ細かい運営の仕方をしてほしかったと思います。とにかく年金財政が破綻しないように何とかしたいというのはわかりますが、一律に切り捨てるのではなく、本当に必要な人に行き渡るような年金制度であってほしいと思います。


なお、この規定は平成19年4月1日以後に支給事由が生じた遺族厚生年金に適用されます。

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