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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる12年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

派遣法改正をチェック

開業したての頃、とりあえず仕事を見つけなくてはと、都内某所の駅近くのビルに飛び込み営業をしたことがあります。
初めての営業先が、後で考えてみると人材派遣業でした。オフィスには女性ばかりで、入り口そばのカウンターで名刺を出して就業規則の作成、見直しをしている旨告げると、奥から責任者らしい女性が出てきて、既に頼んでいる社労士がいますからと丁重に断られました。
でも、とても感じがよかったし嫌な思いはしませんでした。
結局、飛び込み営業でお客さんを獲得することはできませんでした。あれからもう5年半たったのかと思うと、やはり感慨深いものがあります。
その後偽装請負などが問題となり、この5年で派遣労働者の数も減っているようですし、派遣業界は大きく変わったのではないかと思います。
先週の年度末に派遣法の一部が改正される法案が成立しました。
不安定な立場の働き方としていろいろと問題が取りざたされている派遣労働ですが、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」という法律があります。
今般改正されたのはその法律の一部ということになります。

改正で目をひくのは、派遣料金と派遣労働者の賃金の差額に占める割合、いわゆるマージン率の公開を義務づけたことでしょうか。
適性なマージン率というのはいくらぐらいなのか、私は派遣業界のことはよくわかりませんが、労働者側としては複数会社のマージン率を比較して有利な会社を選ぶことができますし、不透明な天引きなどもできなくなるでしょう。
願わくば、さらに一歩進めてマージン率の上限を法制化するともっと労働者保護につながると思います。だって、どのくらいが適性なのかというのは、普通の人にはわかりにくいことだと思いいますから。さすがにそこまでは踏み込めなかったということでしょうか。

偽装請負などの違法な派遣があった場合には、派遣先が派遣労働者に直接雇用を申し込んだとみなすという「みなし雇用制度」も盛り込まれましたが、これは法施行から3年経過後に施行するというように修正されてしまいました。
3年後に派遣切りが増えるのではないかと早くも懸念が表明されています。「登録型派遣(登録しておいて仕事のあるときだけ労働契約が成立する)、製造業務派遣の原則禁止」の削除、日雇い派遣の範囲を「2か月以内」から「30日以内」に修正したりと、かなり後退する修正がなされています。
しかし、派遣元は派遣労働者の賃金について派遣先で同種の仕事をする労働者との均衡に配慮する義務などもできましたので、ある程度の待遇の確保にはつながると思います。

修正されて後退した部分もありますが、一歩前進したと言えると思います。一部労働者が声をあげ、メディアで取り上げられ、一般の人も関心を持ち、そして悪い部分が改正される。法律を改正したり作ったりするのは国会ですが、国民ひとりひとりが声をあげることによって時間はかかっても確実に変えていくことはできるのだなと思いました。

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