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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「人生はビギナーズ」そのとおり

当ブログには映画というカテゴリーがありながら、最近あまり書いてなかったので、この連休中に観た「人生はビギナーズ」についてちょっと書いておこうかと思います。
75歳にしてゲイであることをカミングアウトするイアン・マクレガー演じる主人公の父親役のクリストファープラマーが82歳でアカデミー助演男優賞をとったことで話題になった映画です。
クリストファー・プラマーといえば、あの「サウンド・オブ・ミュージック」でジュリー・アンドリュースの相手役の渋めの二枚目だった人じゃないのと思い、どんなおじいちゃんになってるんだろうという興味もあり、観たいと思いつつ見逃していました。
都内の映画館の一つだけで朝一番の時間(9時50分スタート)しかやってないとわかり、それでも頑張って3日に観ようと2日にネットで予約しておいたら、当日、当地は土砂降りの大雨でした。
でも、映画館は地下鉄を使えばほとんど駅から歩かないですむので、どうにか朝一番でたどり着きました。
何となくコメディータッチを想像していたら、全然違ってもちろんユーモアもありますが、真面目に生きていくことについて考えさせられる映画でした。

映画は38歳、、何度か恋愛をしたけれど何となくうまくいかなくて独身という設定の主人公オリバーの亡き父母についての回想シーンと、現実の新しい恋愛をうまく交錯させて描いています。
70代後半で不治の病になり亡くなった父は少年時代に自分がゲイであることを自覚しますが、当時のアメリカ社会では激しい偏見があり、ゲイは精神病だと思われていたりもして辛い日々を送ります。結婚して主人公が生まれた後もゲイであることに変化はなく、妻(主人公の母)との関係も「愛していた」けれど、子供のオリバーの目から見てもどこかよそよそしい関係のままです。
母は母で父を愛し、「私が治してあげるわ」とゲイであることを承知して結婚するのですが、もちろん治るわけもなく心に屈託を抱え、時々突飛な行動をして子供時代のオリバーにちょっと苦い思い出を残します。
母が先にがんで亡くなり、その後、父は75歳で息子にも周囲にもカミングアウトして、ゲイの仲間との交流を深め、若い恋人もできるのですが、不治の病を得てオリバーは父を看病しつつ、次第に理解を深めていくのです。

子供時代から今日までのそんな経験からかオリバーは内省的で孤独感を抱えているのですが、ある日、女優と称するアナと出会い恋におちたことから、少しずつ心に変化の兆しが現れます。
アナもまた、孤独感を抱えているような謎めいた女性として描かれていて、その「正体」は見る人に委ねられているようにも思います。
映画全編に渡りスパイスとなっているのは、父が遺してオリバーが引き取った父の愛犬アーサーです。賢そうな表情に字幕で言葉を出して主人公と「会話」するのですが、とてもかわいかったです。

「結婚するのなら見た目なんかより優しくて性格のいい人が一番いいんじゃないの」と、最近
50代でまだ独身の男性に言ったことがありました。でも、この映画を観て、無責任にそんなことを言うもんじゃないと反省しました。
深い孤独感や心に闇の部分があることを自覚しているオリバーにとっては、彼の孤独感に共感して寄り添うことができる人こそが良いパートナーなのです。それは、オリバーと同じように心に闇の部分がある女性で、彼もまた彼女の孤独感に寄り添うことができる人。多分、優しくて性格のいい人というだけではうまくいかないんだろうと想像しました。そういう人はオリバーの抱えているものを受け止めることができないだろうし根本的なところで共感するのも難しい。
恋愛にも消極的だったオリバーが、自分にとって大切な人だと思える人と出会い、少しずつ積極的になっていく、何かのハードルを超えるような、だからビギナーズ。
映画の最後に「Beginners」と出て、そうだね。人生は見たこともない山や谷を乗り越えていくもの。いつだって誰だってビギナーズだねと思ったのでした。

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