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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

法律の趣旨を守ってこその法令遵守

昨日、懇意にしている社労士仲間との勉強会後の懇親会の2軒目のとある居酒屋で、私は、「法律は条文に書いてあることを守ればいいというものではない。その趣旨、精神を守らなければならない」というようなことを熱く語っておりました。
すると、ちょうど立ち上がり、出て行こうとする隣のテーブルの会社員風の4人の男性が、なんとはなしに好意的な態度で私たちを見て、そのうちの一人が「私、安全衛生コンサルタントなんですよ」とおっしゃいます。そして、他のお一人も「私、〇〇年金事務所へ時々いくんですよ」とおっしゃいます。会社の総務関係のお仕事なのかなと思いましたが、私が、
「どうぞ、こちらにお座りください」と冗談半分で申し上げると、さすがに、いえ、いえとお帰りになりました。
「私達社労士です」というのも何だかおこがましいような気がして言いませんでした。
さて、私がそのように熱く語っていたのは、猛暑で頭がおかしくなったからではありません。

先週、所属する社労士会の勉強会である会員が出した原稿の内容について、強い違和感を感じたということが発端なのでした。
そこに書かれていたことは、休日の取得の仕方についてでした。
労働基準法第35条では、使用者は労働者に対して毎週少なくとも1日の休日を与えるようにと書いてあります。
第2項として、例外的に4週間を通じて4日以上の休日を与えればよいということも書いてあります。従って、毎週1日休日が取得できないような場合には、4週間の間に4日休日があれば法違反とはならないことになります。
この最低限の休日は、法定休日と位置づけ、他の休日と分けて考えます。法定休日に出勤すると休日割増賃金で3割5分以上増しの賃金を支払わなければなりません。

他の休日に出勤した場合には、1週40時間、1日8時間を超えた分について通常の時間外労働割増率の2割5分増しでよいということで、この使い分けは案外事業主さんにとって大事になります。
件の原稿は、臨時的に忙しくなった製造業で「4週4日」をうまく利用して、28日間のうち連続で休みなして働かせて、最後に4日間まとめて法定休日を与えればよいとするやり方もあります、というような原稿でした。
けして、それを推奨するような内容とはなっていませんが、それを見た事業主さんは、ああ、法律に違反してないんだ、こういうこともできるんだと思うでしょう。
というわけで、異論があり、その原稿は次回に持ち越しとなったのですが、そのときに私は、法律条文に書いてあるからいいんだという態度に終始したその原稿作成者に、強い違和感を感じたのでした。

労働基準法は、第1条にあるように「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない」とあり、いくら臨時的だとは言っても休日なしで20日以上働かせるというのは、どう考えても「人たるに値する生活」じゃないんじゃないのと思うのです。また、「この法律で定める労働条件の基準は最低のもの」とわざわざ書いてあるわけですから、条文に書いてあることを守ればいいでしょという態度は、本来、よろしくないんですね。それ以上の条件になるようにしていただかないと法律の趣旨に反することになるのです。
というわけで、思わず、熱くなってしまったというわけでした。

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