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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

団交の場所と時間の限定は不当労働行為

近年、労使トラブルが増えていますが、会社に労働組合がない場合、労働者側が地域のユニオンなどに相談して、そこの組合員としてユニオン側が団体交渉を申し入れてくる場合があります。
そのような時の対応方法など、私も企業側の弁護士さんのセミナーで学んだこともありますし、書籍も読んで勉強しています。
まずは、沈着冷静になり相手側のペースに巻き込まれないことということなのですが、相手側が団体交渉の場所と時間を指定してきても、必ずしも、むしろハイ、ハイと相手の都合に合わせることなんてありません、と学びました。
逆に自分たちの都合のよい場所、時間を指定しましょうというわけです。
地域ユニオンとの交渉ではなく、内部の組合の話ですが、それをやり過ぎると不当労働行為になるのだなという中央労働委員会の命令が出ました。(
参照

それによりますと、大阪大学(教職員9,000名)が二つの教職員組合(組合員90名と150名、平成19年に統合した大学の組合がそのままあるため二つある)に対して、団体交渉の開催時間を午後0時から午後1時のお昼休みに限定するとともに、開催場所を限定(一つの組合にとっては不利な場所)したため、不誠実団交にあたるとして組合側が救済申し立てをして、大阪府労働委員会に認められたため、大学側が再審査を中央労働委員会に申し立てていた結果、冒頭の命令が出たというわけです。
統合前は、勤務時間終了後や勤務時間中に団体交渉をしていたという経緯もありました。

命令によりますと、大学側は、勤務時間中や勤務時間終了後に団体交渉を行うことは問題があり、昼休みの開催は合理性があると主張したようです。
しかし、交渉時間をきちんと確保できるか問題があり、休憩時間の付与を義務づけている労働基準法の趣旨などを考え合わせると、その時間にこだわる合理性はないとされました。
場所についても、移動の負担を一方的に負わせ、実質的な交渉を妨げるものであるとされています。
従って、大学の対応は不誠実であり不当労働行為にあたると結論づけられています。
労働組合法第7条2号では、使用者が正当な理由がなく団体交渉を拒むことは不当労働行為
だと規定しています。その条文の趣旨から、交渉する場合に誠実に対応する義務もあると解釈されています。
時間と場所を限定して全く譲歩しないということは、誠実さに欠けるとされたようです。また、お昼休みに限定したことで、労基法の休憩時間の規定の趣旨にも反するとされて、条文にはっきり書いてなくても、法律の趣旨を尊重した考え方をしたということですね。

交渉ごとというのは、自分の都合ばかりをごり押ししていてはいけないということになるのだと思いますが、労組との交渉などでは特に注意しなければいけないことだと思いました。

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