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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労働契約法改正案成立

経営者の方々は、労働基準法について最低限名前ぐらいはご存知の方が多いと思います。一方、労働契約法についてはまだまだ知られていないと思います。平成20年3月から施行でまだ新しいことと、特に罰則などもなく中身もそれほど実務に大きな影響を及ぼすようなことがないということもあるでしょう。
しかし、面白いもので、法律というのは結構年々存在感を増していきます。裁判や調停の場などでは、やはり根拠として依拠されることが多いからです。
そして、時代の流れや社会情勢などにより改正されていって、いつの間にか厳然とそこに存在する立派な法律となっていきます。
労働契約法は、まだ、そこまでには至っていないと思いますが、今般改正案が先週参院で可決されて来年度から施行される模様です。

労働契約法が作成された背景は、労使トラブルの増大を受けて、労使関係についての契約関係をはっきりさせ、トラブルの解決を早期に図るということがあります。
今まで労働基準法等既存の法律に規定のないトラブル事例については、過去の裁判例などを参考に解決してきたわけですが、それらを法律として明文化することにより、より明快に解決を図ることができます。
裁判というのは、個別、具体的に様々な要因があり、それらを加味して結論が下されますので、必ずしも同様な事例だから同様な結果になるとは限りません。そんなことからも、明文化された法律があれば、結果について予測がつくということもあります。
それらを背景に、前述のように平成20年より施行されています。
今般の改正により、労使関係の契約部分については、労働契約法に依拠するとする社会的コンセンサスなどもじわじわと得られていくのではないかと思います。

主な改正点としては、①有期労働契約が5年を超えて反復して更新された場合は、労働者側の申込により期間の定めのない労働契約に変更させる。
②判例法理となっている雇止め(契約の更新をしないこと)の法理を条文化する。
反復更新されている有期労働契約が、実態として無期契約と変わらないような場合には、雇止めをする際に、客観的合理的理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、雇止めできない。
③有期契約の労働者と無期契約の労働者の労働条件に、不合理な格差をつけてはならない。

以上、3点ですが、いずれも有期雇用契約者の保護を図る目的があるとされています。
①の5年については、法律施行の日から将来に向かって5年で、過去の年数は関係ありません。
6か月の空白期間があれば前の契約は通算されないことになっています。従って、5年になる前に一時的に契約を解除するなど、かえって保護からはずれる場合が出て来るのではないかとも心配されています。
②については、今までもトラブルになった場合は、過去の判例から仕事の形態や質、更新回数、契約管理の状況、雇用継続の期待を持たせる言動の有無等により、実態として無期雇用と変わりがないかを判断してきましたが、それが明文化されることになったということだと思います。
③については、もし、全く同一の仕事をしていた場合には同様な待遇をしないといけないということになり、雇用管理上注意すべき点も出てくるでしょう。
というわけで、過去に作ったパートタイマー就業規則などを見直す必要があるかななーと思案中です。

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