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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

思考せよ、拡張せよ『独立国家のつくりかた』

私は自分が読んだ本というのは、極めてプライベートな領域だと思うのであまりブログには書きませんが、つい書きたくなってしまう本を最近読みました。
『独立国家のつくりかた』(坂口恭平著 講談社現代新書)がその本なのですが、多分、読んで共感というか「へぇー、なるほどねー」と思う人と、「何言ってんの、この人」と思うかでしょうが、私は前者でした。
著者は土地の所有についてずっと疑問を持っていました。そもそも土地って所有できるものなのか。私もそのあたりは結構疑問に思っていたので、素直に読めたということもあります。
また、今の国家が嫌なら革命を起すしかないと思っていましたが、著者は「自分で勝手に独立国家をつくっちぇえばいい」といって、実行します。若い人らしい柔軟な発想で感心しました。
昨日、たまたま遊びに来ていた親族にこの本の話をしたら、著者が以前テレビに出演していて有名な作家に「そんなことしたって、今の経済の枠組みの中ではだめだ」とコテンパンに言われていたそうです。

著者は、今の「匿名化したシステム」に組み込まれることなく、それらを破壊することもなく、思考して自分の世界を拡張していけばいいと考え、「思考せよ、拡張せよ、答えを出せ」と語ります。
面白かったのは、というより示唆に富む話として出てくるのは、やはりホームレスの人たちとの出会いであり、その人たちの生き方に著者が「目からうろこ」的に共感するところです。
大学で建築を学んだものの、就職も建築士の資格をとることも気が向かず、それでも「家」というものには興味があり、ホームレスの人たちと知り合うのですが、一人の人の「家」は小さな太陽光パネルまであるオール電化の家です。
家の持ち主は図書館で電気のことを勉強して、ガソリンスタンドでもらったバッテリーをもとに電気を作り出すのですが、自分が成功すると、回りの人たちにも同じような家を作ってあげます。オール電化村の出現です。
彼は、そのコミュニティにとって必要な人ですから、自ずと彼のところには食べ物や物資やカラオケセットまで集まってきます。
しかも、それらの家は全て0円でできちゃうということです。
東京という街は必要な物は全てごみの中から手に入るということなのですが・・・。

現政府に不満があっても結局変えることなどは難しいと考えた著者は、東京銀座の真ん中に誰のものでもない土地を見つけて独立国家をつくることを思いつきます。
彼に共感した「国民」もいて、震災時の原発事故の後には、国として熊本県に200㎡の家を家賃3万円で借り、福島県や東日本一帯から放射能汚染を恐れる100人以上の避難民を受け容れました。最終的には60人の人が何の縁もなかった熊本県に移住します。
そんなふうに思考して、拡張して行動したことがいろいろと書かれています。
彼の言うところの「匿名化したシステム」に取り込まれている私が行動するのは多分難しいけれど、考えるというところはできるなー、そして自分にできる何かを見つけることはできるかもしれないと思う、残暑厳しい今日この頃なのでした。

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