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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

雇用契約書の重要性

労働者の方のご相談を受けると、雇用契約書を取り交わしていない人が多いのに驚きます。もちろん、口頭で「こういう条件で働いてください」「はい、わかりました。よろしくお願いします」と互いに合意をした時点で、民法的には契約が成立したことになるのですが、労働基準法では、重要な労働条件について明示するようにとの条文があり、それは、書面を交付するようにと厚生労働省令が出ています。
「契約書」という形式ではなくても、「労働条件通知書」などとした書面を交付しなければならないのです。また、労働契約法では、内容についての理解を深めるように使用者に求めています。(
過去記事参照)
ところが、契約書をもらっていない。決められたことが書かれていない。説明も受けていない。
先日、びっくりしたのは、一度交付されて署名捺印したものを何故か回収されたという事例もありました。

そんなことをしきりに考えるようになったのは、10月に毎年講師として呼んでいただいている足立区の講座があり、そこで、パートタイマー労働者の権利について話してほしいとご依頼をいただいているからです。
過去の経験から、賃金、有給休暇についての関心が高いことはわかっていますので、それについて話すのは当然ですが、そもそもの始まりは契約にあり、労使関係は契約関係なのだということを、難しい法律論はぬきにしてそれとなくわかりやすく話したいと考えています。
「契約関係」であるからには、契約書は大事です。

契約書に書いてあり、そこに署名捺印してしまったからと言って、なんでもかんでもそのとおりにしないといけないかと言うと、そうではない場合もあります。
例えば、期間の定めがない契約で、〇〇円の売上を達成せず辞める場合は、△△円の賠償金を払ってから辞める。などと書かれている場合です。
実際に聞いた事例ですが、それも過去記事にしたとおり、賠償額を予定した契約は労働基準法違反ですから、その部分については無効となります。(
過去記事参照)
いくら合意したからといって法律に違反するような契約や、いわゆる公序良俗違反にあたるような社会的倫理に照らして著しくおかしい契約は法律的には無効と考えられます。ですから、それに縛られる必要はないわけです。
でも、署名捺印してしまったことで悩む方も結構います。
そんなわけで、2時間という持ち時間の中で労働者の権利について必要最低限のお話をすることはやはり大変です。過去の資料などをにらみながら取捨選択して最新の資料を作ろうと、パソコンとにらめっこの日々が続きます。

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