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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

正社員と同視できるパートはやはり少ない

厚生労働省は、先週平成23年のパートタイム労働者総合実態調査の結果を発表しました。
すでに事業所の調査結果は発表されていて、今般、個人に対する調査結果が発表されました。
要するにパートタイマーとして働いている人たちに対する調査結果です。
全国(岩手、宮城、福島各県を除く)のパートタイマー(その事業所内で通常の労働者より短い時間で働く人)14,835人を対象に69%にあたる10,235人の有効回答を得たとあります。
事業所については、9,769事業所の60.5%からの回答ですから、労働者側の方が会社側より積極的に回答しているということになるのでしょうか。
この調査は5年に一度行われていて、今回の調査は平成20年にパート労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)が改正施行されてから初めての調査ということで、関連の質問事項などが含まれています。

パート労働法の改正のときに、「正社員と同視できるパートタイマー」については、全ての労働条件を正社員同様にしなくてはいけないとされたため、経営者側の反発もあったようですが、同視できるかどうかの判断基準がかなり厳しいものとなったため、該当する労働者はせいぜい数%だろうと言われました。
今般の調査でもそのあたりのことが質問されています。
自分と同じ内容の業務を行っている正社員がいるかという質問に対しては、48.9%ですから半数の人がいると答えています。
これだけでは「正社員と同視できるパート」にはなれません。
質問はさらに、同じ業務をしている中で、責任の重さが違う正社員がいるかを聞いています。
それには、72%の人がいると答えていて、もう一つの判断基準である人事異動の有無や範囲について同じ正社員がいるかという問いに対して、いると答えた人は4.7%しかいません。
このあたりで正社員と同視できるか否かが完全に振り分けられてしまうようです。
割合も予想されたような状況のようです。
 正社員と同様な仕事内容であっても、責任の度合いや人事制度(転勤の有無、人事異動などの仕組み)などで正社員と違っていれば、パート労働法でいうところの「正社員と同視できるパート」とはなり得ません。
そのため、正社員と待遇に差があっても法律上は許されるということになります。

改正法で義務づけられたこととして、一定の労働条件(労働条件の文書交付、賃金の決定方法など6項目)について労働者側から説明を求められた場合、事業主側は合理的な説明をするということが義務付けられました(納得させるところまでは求められていない)
これについては、20.4%の人が説明を求めたことがあるとしています。そのうち、「納得した」が70.6%、しないが21.4%、説明してもらえなかったが8.0%となっています。
説明しないのは義務違反ということになりますが、まだまだパート労働法について理解していない事業主さんがいらっしゃるということでしょう。
昇給、賞与、退職金の有無も文書による明示が義務づけられていますが、このあたりも50%の人が口頭のみの説明となっていました。

事業所の調査によると、パートタイマーを雇っている事業所は平均60%余り、宿泊業、飲食サービス業では88.5%、医療、福祉では83.8%となっていて、多くの事業所がパートタイマーを雇用しています。
事業主さんには是非、パート労働法について関心を持ち、より良い職場環境を作っていただきたいと思います。
この調査結果については厚生労働省のHPにサイトがあります。(
参照)

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