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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

健保被扶養者の適用となる疾病等とは?

昨日はテレビで、今朝は新聞で報道されていましたが、労災保険と健康保険の適用の谷間のような問題があるというニュースです。
シルバー人材センターで働く70歳の男性が植木の手入れの作業中、庭石が足に落ちて骨折したため、娘の被扶養者となっている協会健保の健康保険を使おうとしたところ、業務上のけがを理由に断られ、全額自己負担で60万円の請求を受けたという例がでていました。
シルバー人材センターは、主として退職後の高齢者が登録して、通常より安い報酬で地域の人のニーズに応えて様々な作業をするもの(私はそう理解していますが正しいという自信はありません)なので、通常の労働者扱いとはならず、多くは請負契約のような形だそうで、労災保険も適用対象外です。
そのため、保険の隙間に入ってしまい、どこからもカバーされないという事態となっているという問題です。
ということで、健康保険法第1条を確認してみます。
「この法律は、労働者の業務外の事由による疾病、負傷、若しくは死亡又は出産及びその被扶養者の疾病、負傷、死亡又は出産に関して保険給付を行い・・・略」
とあります。ここでちょっと疑問が湧いてきます。

確かに労働者については「業務外の事由による疾病、負傷・・・」となっていますが、被扶養者については、「業務外の事由による」がとれていて単に疾病、負傷・・・となっています。
これは、そもそも被扶養者は仕事をするという前提にないからでしょうか。
しかし、被扶養者の加入要件として収入130万円未満(60歳以上と障害者は180万円未満)としていて、ある程度の収入があっても被扶養者になれます。ということは、アルバイト程度の仕事をするということも前提としてある、でもその場合は仕事中なら労災が使えるはずと単純に考えていたのでしょうか。
雇われない(法律上の労働者とならない)で収入を得るという発想はなかったんでしょうか。
いずれにしても、条文上からは解釈論になってしまいますが、被扶養者については業務上外は関係ないと読み取れなくもないですね。
私だったら、この条文から、労災が使えないなら、被扶養者は業務上外関係なく健康保険適用でいいですと言っちゃいそうです。

労働者に準じて業務外でないとだめだと読むこともできますが、ここで気になってシルバー人材センターを調べてみますと、公益社団法人で高齢者に「生きがいのある就業」をしてもらい、同時に地域社会にも貢献するとあります。(参照
営利を目的としていないことは明らかですから、通常の労働者の「労働」とは多少意味合いが違います。
そんなことをあわせて考えれば、労災が適用とならないのであれば、健康保険でカバーしてあげてもいいのではないかと思います。しかし、健康保険も財政が苦しいので、適用について敏感になっているのかもしれません。
この問題は、退職後に任意継続被保険者となり、法律上の労働者とならないで働いている(請負等)若い人にも生じる可能性があるとのことで、厚生労働省は早急に見解をはっきりさせなければならないと思います。

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| | 2012年10月01日(Mon)22:51 [EDIT]