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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

労働契約法改正について勉強する

関与先事業主さんから、労働契約法の改正によりパートタイマーを5年たったら正社員にしないといけないのかとのお尋ねがありました。
法律の改正があると、メディアでも報道されるのですが、なかなか細かいところまでは報道されず、大きな目玉的なことが報道されるため、「5年超えたら有期契約から無期契約に転換する義務が生じる」ということを聞いて、正社員にしないといけないのかと短絡的にお考えになったようです。
労働条件は別段の定めがなければ今までと同一でよいと条文にもあります。
ですから、無期契約にしたからと言ってすぐに正社員にしなければならないというものではありません。
また、最初の該当者が出るのが法律施行日の来年4月1日から5年後ですから、今年度から来年度にかけて規定など必要があれば整備しましょうという話をしました。

労働契約法の改正については私も関心が高いのですが、厚生労働省のHPから新旧対照表や簡単なリーフレットだけをダウンロードしていました。その後、いろいろと解説書などが出ていて、21ページとか、通達は37ページとかあり、ダウンロードするのを躊躇していましたが、やはり、しっかり読んでおかなくてはまずいと思い、ダウンロードして昨日じっくり読んでみました。(厚労省の該当サイトはこちら)
今まで、漠然と考えていたことが随分具体的に書かれていてよく理解することができました。

まず、5年たったらというのは厳密にいつの時点かということなのですが、例えば、1年ごとの更新だとすると、最初に契約して、その後4回更新すると、4回目の1年の期間が終わると、まるまる5年雇われ続けていることになります。
とりあえず、そこではまだ5年を「超えて」いないので、さらにもう一度更新の契約をしてその後の期間開始から期間満了までの間に、無期契約への転換を申込できるということになります。
更新回数でいうと5回目が過ぎた時点で申込ができることになります。
その期間に申込みをしなかった場合、権利は次の期間に持ち越すことができます。
条文では申込をしたときは、使用者は「当該申込みを承諾したものとみなす」とあり、使用者側に選択の余地はありません。
しかし、客観的合理的で社会通念上相当な理由があれば、それを断り期間満了によりその契約を終了ざせることはできます。
雇止めをするハードルが通常の正社員の解雇と同様に高くなりますが、合理的な理由があれば無期契約に転換することなく、その契約を終了させることができる余地があります。

今般の改正でクーリング期間を設けて、1年契約の場合6か月間以上の契約していない空白期間があれば、リセットされるという制度も設けられました。このクーリング期間は、契約期間により変わり、契約期間の2分の1ということになっています。
2か月以下の契約なら1か月以上、2か月超え4ヶ月以下なら2か月以上、4か月超え6か月以下なら3か月以上というようになります。
そのため、5年目で切られる人が続出するのではないかとの懸念もありますが、それは、雇止めの判例法理を条文化することによりカバーしています。
即ち、反復更新している契約の場合、業務の内容、契約管理の状況、更新を続けることについて労働者側に合理的な期待権があるなどにより、合理的理由がないと雇止めができなくなるということです。
このあたりは、使用者側としては、雇い始めのときにどういうときに雇止めするかを明確に示して、トラブルのないようにしないといけないでしょう。
今後、社内規程の整備など考えていかないといけないなと思っています。

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