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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

1日8時間労働の歴史

昨日、大手デパートの営業時間短縮=労働時間短縮について記事にしましたが、ちょっと前にあるきっかけがあり、1日8時間労働についてつくづく考える機会がありました。
それは、ILO(国際労働機関)の条約によるものという知識は何となくあったのですが、昨日のデパートの話からもう一度条約について調べてみたら、なんと、日本はこの条約を批准していなかったのですね。
1日8時間労働というのは、最初に実現したのはロシア革命後のロシアで1917年、それに対抗する形でヨーロッパ諸国がILOを立ち上げたのが1919年、日本も最初から加盟国になっています。

1日8時間労働については、ILOの第1号条約となっています。(当時は1週48時間だった)
この条約の作成にあたり日本は相当注文をつけていて、日本だけの例外規定を設けるよう提案して(1日の労働時間の規定がなく週57時間、生糸工業は週60時間)大議論になったそうですが、あくまでも経過的なものという日本の主張が通ったそうです。
当時はまさに「女工哀史」の時代で、日本も西欧列強に追いつけ追い越せの時代だったのですね。しかも、結構強く 自国の主張をしていたんだなと思います。

その後、世界大戦なども起きて批准しないままに今日に至っているということなのですが、今日の政府見解としては、1日8時間は労働基準法で規定しているけれど、労基法36条により8時間を大幅に超えて労働させることが可能であり、条約に抵触するからとしているということがネットなどで検索すると出てきます。
その後も変形労働時間制だの裁量労働時間制などを認めて、1日8時間の枠をどんどん外しているかのごとくです。条約を批准していれば、そのようなことはしにくくなるはずです。
日本の長時間労働というのは、なかなか根深いものがあるのですね。
1日のうち3分の1が労働、3分の1がその他の生活に要する時間、3分の1が睡眠というのが、当初のILOの想定だったようですが、確かにそう考えると労働時間が1日8時間というのは妥当なような気がします。
しかし、それが実現できている会社というのは、どれだけあるのだろうか。
歴史をひもとくというのは、どんなことであれなかなか面白いものだなと思うのでした。

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