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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる13年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

「不合理な労働条件の相違」の難しさ

今年の4月からの労働契約法の改正については過去記事にしました(過去記事参照)。
その改正点の中で、期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止というものがあります。
条文では以下のようになります。
「有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めのあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない」
要するに、「期間の定めがない」という理由だけで期間の定めのない人(多くは正社員)と労働条件に違いを設けてはならないという規定です。
仕事の内容や社内の人事異動、その他の事情ですから責任や権限在等も含まれると思いますが、総合的に違いを考慮してそれに基づき労働条件を決めるようにと言っているように
読めます。

逆に全くそれらに差がなく、どう見ても正社員と同じ仕事であるという場合には、待遇も同じにしなくてはいけないということになります。
これについては、パート労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)第8条の短時間労働者であることのみをもって正社員と待遇に差をつけてはいけないとする考え方と似ています。
パート労働法改正当初は「じゃ、同じ仕事をしていたら正社員と同じ賃金にしなくてはいけないのか」と話題になりましたが、その後指針や通達が出て、業務内容が見かけ上同じでも内容について細分化して細かく見ていっても同じか、必要な知識や技術などの観点からの比較はどうかなどについても見るようにとされました。
以上の「関門」を突破しても、さらに責任の程度について権限の範囲(単独で契約できるか決済権限はあるか、部下の人数はどうかなど)求められる役割(トラブル発生時などに求められる対応の程度)や残業の有無、ノルマなどの成果への期待度も同じかみます。

さらに、さらに、人材活用の仕組みや運用などの比較をします。転勤の有無、人事異動や昇進の有無、職務内容や配置変更の範囲、などを細かくみた上で、全て同じです、となった場合にはじめて正社員と同視できるパートタイマーとなり、待遇を正社員と全く同じにしなくてはいけないということになります。
かなり、ハードルが高く該当したパートタイマーは数%という結果もでていました。
労働契約法でも、同様の考え方をするのではないかと思います。
見かけ上、同じ仕事をしているようでも責任や権限、会社が求めているものが違いますとはっきりと「合理的な」説明ができれば、待遇の差異は認められるということになると思います。
会社としては、合理的な説明ができるように業務内容、責任と権限の範囲、人材活用の仕方などについて明確にしておくことが重要だと思います。
労働者側も契約時に自分の仕事の範囲を明確にしてもらって、ずるずると正社員と同じ責任を負わされないようにする、もし、どうみても正社員といっしょだと思ったら会社と交渉する余地なども出てくるかもしれません。

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