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おばさん社労士の発信基地 きぼうという名の事務所です。

開業してからまる14年「発信する社労士」を目指して「独立独歩」「自主自立」の活動をつづるブログです。

休職期間中に定年に達したらそのまま継続雇用?

先週、所属する社労士会支部の例会の後、改正高年齢者雇用安定法について簡単な説明がありました。
その中で説明された注意事項が、その後私の所属する研究会のMLで取り上げられ、ちょっと興味深い議論があったので、書いておきたいと思います。
当ブログでも何度か書いていますが、現在労使協定で基準を作ることにより、60歳定年後の人の継続雇用について選別ができます。今後その選別ができず原則として65歳まで企業は何らかの継続雇用の措置を設けなければならなくなりました。
暫定的に特別支給の老齢年金を受給できる人については、引き続き基準による選別ができます。
継続雇用をするにあたり、就業規則等で定めた解雇事由、退職事由に該当する場合は、雇用を拒否できます。(平成24年厚生労働省告示560号)
もし、休職期間中に定年を迎えた人が継続雇用を希望した場合、休職中というのは、解雇事由にも退職事由にもあたらないので、そのまま受け容れざるを得ない。それを避けるためには、「定年年齢に達したときは休職期間満了とする」というような規定を作っておかなければならないという説明があったのです。
それは、講師を務めた会員の自説ではなく労働局の見解とのことでした。

私は何となくひっかかりを感じましたが、その後、それを聞いていた同じ支部で私と同じ研究会に所属する会員が、研究会のMLで書いてきてちょっとしたやりとりがありました。
「休職というのは、解雇の猶予であると考えられるので、満了前に解雇することはできない。ゆえに定年も猶予せざるを得ないので、前述の規定が必要になる」
別の会員は、「休職について定年のときだけ休職期間満了というのもどうなのか」「継続雇用するにしても嘱託規程などが適用され、普通は休職は認めていないはずだから、結局は労務提供不能で雇用継続はできなくなるのでは?」
そんな意見が出ました。

私も意見交換に参加しましたが、まず、現在休職中の人について、休職期間を延長してまで雇用の継続を確保しないといけないのか、法律の問題というより常識の問題として釈然としませんよね。
もちろん、あと1か月もすれば完全復帰できますという人と、復帰の目途は立たない、とりあえず休職期間満了まで様子をみますという人とでは事情が違いますが、労務提供が不可能であろうという人について考えてみたいと思います。

まず、定年というのは解雇にあたるのか。
それについては、就業規則で定め周知されていれば、一方的に使用者が契約を解除する解雇ではないとした判例があります。(大阪地岸和田支判昭36.9.11朝日製鋼所事件)
また、行政通達でも同様の見解が出されています。(昭和26.8.9基収3388号)
さらに、手持ちの書籍「労働基準局編労働基準法」を確認しますと、定年は、労働者が所定の年齢に達したら労働契約が自動的に終了する制度であり、解雇ではないと書かれています。
私も、それらを確認する前から、定年というのは労使双方の合意による契約解除であり、解雇ではないと考えていました。

ですから、休職中であろうと、その年齢に達した場合は自動的に契約が解除になる。今までの雇用契約が終了しますから、休職に関してもそこで終了する。
そして、本人が希望すればとりあえず継続雇用の対象者にはなる。しかし、会社の就業規則にある解雇事由に該当するから(労務提供不能)会社は継続雇用を断ることができるという考え方が、正しいかどうかは別として私は一番納得できます。
今般の改正については、今後、様々な問題が出てきて有識者や行政の見解が出されるのでしょう。注目していきたいと思います。

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